瀬戸内の冬と言えば、メバルにガシラと根魚の名前が挙がるが、近年の冬の風物詩と言えば真っ先に「サビキマダイ」を挙げる人も多いハズ。
「タイサビキ」や「ギジエマダイ」など、各地でいろいろな呼び名があるが、胴突き仕かけにビニールなどのギジが付いたサビキ仕かけを巻き上げて誘うという基本的な釣り方は同じ。
要は「仕かけを底まで落として、後はただリールを巻くだけ」で釣れちゃう。
基本的な釣り方だけを取れば、初心者にもお手軽な釣りだ(仕かけの全長が長いので、仕かけ捌きには注意が必要)。
小豆島周辺でサビキマダイが開幕
そんなサビキマダイが、今シーズンも年の瀬を直前にして、瀬戸内海の小豆島周辺で始まった。
この釣り、活性の高い時には誰にでも釣れる。
リールを巻いていれば、竿先にゴツゴツとアタって、そのまま巻き続ければ、やがて竿先が舞い込んで勝手に針掛かりする。
差が付くのは活性が低い時。
基本的には、この場合もただ巻くだけが多いのだが、巻き上げる速度がキモとなる。
「デッドスロー」と言われる超スローの巻きから、回収レベルに近い「早巻き」まで、その日、その時のマダイの活性に合わせないと食わない時が存在するのも、手軽ではあるが難易度もある、この釣りの面白さだ。
慣れた人は手巻きで狙うことが多いサビキマダイだが、初心者なら電動リールもオススメだ。
電動リールの利点は何と言っても「等速巻き」と「再現性」。

▲巻き速度はいろいろ試すとよい。写真は速度6

▲少し速いと思える速度でも、状況によってはアタってくる
中には、速度に変化を付けた変則巻きをする場合もあるが、基本的には底から指示ダナまでの1セットを等速巻きで巻き上げて、アタリがなければ徐々に速度をかえていき、その日の反応する速度を見つけるのがキモ。
それが電動なら速度が数値化されるので分かりやすい。

▲船宿ごとにオリジナルの仕かけがある場合も。郷に入れば郷に従え、ご当地仕かけを使用するのが釣果への道
また、仕かけ合わせも重要だ。そこにいるマダイが何を食べているか、これによって反応するサビキはかわってくる。
各社からいろいろな仕かけが発売されているが、釣行する船宿に常備してある仕かけを使うか、オススメの仕かけを確認して用意しておくのがベストだ。

▲アタってもなかなか針掛かりしない時もある。竿先は柔軟に曲がり込むのがベスト
あと、タックルは手持ちで狙うため、持ち重りせずに取り回しのよいものがベターだが、大事なのは食い込みを重視してアタリを弾かずに曲がり込んでいく穂先のしなやかなものを選ぶのがオススメだ。
瀬戸内のサビキマダイはまだ開幕して間もないが、各船の釣果を見てみると
姫路・美里丸
12月24日に初出船。サビキマダイの調査便で、マダイ35~45cm、マアジ35~40cm、サバ、メバルとまじって釣れていた。「今期は期待できそうです」とは船長談。
姫路・知々丸
12月21日に小豆島沖でマダイ25~40cm1人0~8尾とマアジ30~32cm0~3尾。
12月22日に小豆島沖でマダイ20~40cm1人1~12尾とマアジ25~30cm1~7尾。
姫路・槙龍(しばき)丸
12月24日は「朝イチからバラシ多数ありながらも、船中でポロポロ釣れてくれました。今年は小豆島のタイサビキがよい感じに釣れだしてます」と船長談。
まだハシリだが、開幕からの各船の釣果を見ていると、今期は例年以上に期待できそうな気配。
これから春までロングランで手軽に楽しめるサビキマダイ、楽しまない手はないですよ!!