カサゴ釣りをしていると
「さっき釣った根でもう1尾出た」
「移動せずに連発した」
という経験があるはずだ。
多くの釣り人は「たまたま群れていた」「居着きが多かった」と考えがちだが、実はこれにはカサゴ特有の縄張り構造が関係している。
縄張りは横ではなく、縦に重なっている

カサゴは「平面」で縄張りを持たないそうだ。一般的に縄張りというと、という横方向のイメージを持ちやすい。
しかしカサゴの場合、縄張りは横に広がるのではなく、上下方向に分かれている。
分かりやすく言うと、上から順に…
・岩の下側
・岩の中腹
・岩の上部
・根の際
・影になる部分
といった具合に、同じ根の中でも高さや位置が違えば別個体の縄張りになるそうだ。
なぜ“縦に分かれる”進化をしたのか?

生態を調べてみると、カサゴは回遊せず、基本的に同じ場所に定着する魚だった。
そのため、限られた根の中で効率よく生活する必要があるんだとか。
縦方向に縄張りを分けることで、無駄な争いを避けられたり、エサの取り合いが起きにくい、などのメリットが生まれるそうだ。
つまりカサゴにとって「同じ根を複数で分け合う」ことは、ごく自然な生き方だった。
う~ん、これは面白い。
釣り人が意識したい実践ポイント

カサゴだから、と底ばかり狙うのではなく、高さを変えて狙ってみると釣果が伸びそうだ。
ほかにも、流れてくるエサを狙うので、ステイを長めにするのも効果的かもしれない。
カサゴは冬の時期にも釣れてきてくれる貴重な魚だ。kジャズを釣りたいのであれば、この豆知識は憶えておいて損はなさそう。
先述したが、カサゴは回遊する魚ではない。つまり、釣り切ってしまうと姿を消してしまう恐れがある魚だ。
小型や抱卵している個体は、環境保全のためにリリースしていただきたい。

























