魚探なし、指先の感覚だけで勝負。「第3回Fujino Cupワカサギ手繰り選手権」大会レポート

長野県・松原湖で開催された「第3回Fujino Cup ワカサギ手繰り選手権」。電動リールを使わず、指先の感覚だけで勝負するこの大会。第3回となる今回は、過去に類を見ない「極限の渋さ」が選手たちを襲いました。沈黙する氷上で繰り広げられたのは、精神力と技術が試される1尾の重みをかけたドラマ。その熱戦の模様と、栄光を掴んだ上位入賞者たちの戦いぶりをレポートします。

■魚探なし、電動リールなし。頼れるのは「指」のみ

フジノライン主催のこの大会、ルールは至ってシンプルながら過酷です。「手繰り限定」そして「魚探の使用不可」。 デジタルの目を封じられ、水中の様子は穂先の動きと指先の感覚だけが頼り。

予選1回戦こそ、トップの井出選手が44尾をマークするなど、丁寧な誘いがハマれば釣果が伸びる展開でした。しかし、場所移動後の予選2回戦、松原湖のワカサギたちが突如として口を閉ざします。 参加者18名中11名が「釣果ゼロ」という、あまりに厳しいコンディション。まさに自然相手の厳しさが露呈した瞬間でした。

■決勝戦:張り詰めた30分の沈黙

予選を勝ち抜いた猛者とシード選手、計9名による決勝戦。 ここからの1時間は、見ている側も息を飲むような緊張感に包まれました。

スタートから30分、誰も竿が曲がらない。「このまま誰も釣れないのでは…」という不安がよぎる中、その静寂を破ったのは大工原選手でした。 極限の集中力で誘い続け、値千金の1尾をキャッチ。この状況下での1尾は、通常の100尾にも相当する重みがあります。

そして終了10分前、今度は宮澤選手が意地の1尾を釣り上げる。 限られた時間、限られたチャンス。ミスが許されない状況で結果を出す、まさに「手繰りの達人」たちの神業です。

■延長戦までもつれ込んだ3位争い

60分の激闘を終え、大工原選手、宮澤選手が上位を確実にする一方、3位の座は決定打がなく延長戦へ。 「この渋さで決着がつくのか?」 そんな心配をよそに、勝負は一瞬でした。

延長開始わずか1分弱、荒井選手が電光石火の早業でワカサギをキャッチ。 一瞬のチャンスを逃さない集中力が、勝負の明暗を分けました。

■【結果発表】第3回大会の覇者たち

「1尾」が勝敗を分けた伝説的な大会となった「第3回 Fujino Cup」。 極寒と沈黙の氷上で、最後まで集中力を切らさず魚と向き合い続けた上位入賞者は以下の通りです。

優勝:大工原選手 (重苦しい沈黙を破る待望の先制打。見事な精神力でした!)
準優勝:宮澤選手 (終了間際の劇的な1尾。予選2回戦トップの実力を見せつけました)
第3位:荒井選手 (延長戦開始早々の早業。勝負強さが光りました)

道具への信頼が、折れない心を支える

これほど厳しい状況では、ライントラブルなどの小さなストレスが命取りになります。 参加者たちがフジノラインの糸を選び、手繰りの道具にこだわる理由はここにあります。 「トラブルなく、微細なアタリを確実に拾う」 道具への絶対的な信頼があるからこそ、アタリがない時間も信じて誘い続けられるのです。

数は出なくとも、1尾との出会いがこれほど感動的な釣りはない。 参加された選手の皆様、本当にお疲れ様でした。そして、感動をありがとうございました。

(写真提供・取材協力:株式会社フジノライン)

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