リールの寿命を延ばす「オイルとグリス」の正しい使い分け完全ガイド

これからリールメンテナンスを始めてみたい人にとって、「オイルとグリスの使い分け」 ってややこしく感じるポイントですよね。

どちらもリールのコンディションを整えるための潤滑剤ですが、その特性は異なります。適材適所で使い分けなければ、性能向上どころか、かえって回転を重くしたりトラブルの原因になったりすることもあります。

本記事では、リールの性能を最大限に引き出し、長く愛用するために不可欠な「オイルとグリスの役割と適切な塗布箇所」について詳しく解説します。

根本的な違いは「粘度」と「目的」

まずは、オイルとグリスがそれぞれどのような役割を持っているのか、その特性を理解しましょう。

オイルは高速回転を支える「サラサラ」な潤滑剤

オイルは粘度が低く、水のようにサラサラとした液体状の潤滑剤です。 抵抗が少ないため、高速で回転するパーツの動きをスムーズにする役割を担います。また、金属表面に薄い膜を作り、防錆効果も発揮します。

ただし、流動性が高いため、時間とともに流れ落ちたり乾いたりしやすいのが特徴です。そのため、比較的こまめなメンテナンス(注油)が必要となります。

グリスは摩耗と荷重から守る「ネバネバ」な潤滑剤

グリスは粘度が高く、半固体状の潤滑剤です。 油膜を維持する力が強いため、強い力がかかるパーツや、パーツ同士が擦れ合う部分の摩耗を防ぐために使用されます。

その反面、粘度による抵抗(粘性抵抗)があるため、繊細な回転が求められる場所に使うと、動作が重くなってしまいます。

オイルとグリスの正しい塗布箇所

それぞれの特性を踏まえた上で、具体的な使用箇所を解説します。間違った場所に塗ると逆効果になるため、しっかり区別しましょう。

オイルを使用すべき場所

主に「軽快な回転」や「可動」が求められる箇所に使用します。

・各ベアリング(スプールベアリングなど)
・スピニングリールのラインローラー
・スピニングリールのベールアーム可動部
・ハンドルノブの付け根(ノブ軸)

グリスを使用すべき場所

主に「ギアの保護」や「摺動(しょうどう)」する箇所に使用します。基本的に、日頃の簡易メンテナンスでグリスの出番は少なめです。

・メインギア、ピニオンギアなどの内部ギア
・スピニングリールのウォームシャフト部

■注意点
ベアリングにグリスを差してしまうと、粘度の高さが抵抗となり、回転性能を著しく損ないます。ベアリングには「オイル」を使用しましょう。

トラブルを防ぐ「適量」と「頻度」

「たくさん塗ったほうが効果が長持ちしそう」と思ってしまいがちですが、実は間違い。メンテナンスにおいて、過剰塗布は避けるべきです。

オイルやグリスを必要以上に塗布すると、以下のようなデメリットが発生します。

①巻き心地の悪化
余分な油脂が抵抗となり、回転が重くなる。

②汚れの吸着
ホコリや微細なゴミを吸着し、内部でスラッジ(汚れの塊)となってギアを傷める。

適量の目安

オイル: 1滴で十分浸透します。

グリス: 表面にうっすらと膜が張る程度の「少量」を心がけましょう。

メンテナンスの推奨サイクル

使用環境にもよりますが、6~7回の釣行に1度を目安にメンテナンスを行うのが理想的です。

正しい頻度で、適量のオイル・グリスアップを行うことが、お気に入りのリールの初期性能を長く維持する秘訣です。

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