初心者、ベテランを問わずに大人気のイカメタルゲーム。
通い慣れたベテランは仕かけについても、経験からくる仕かけ選択の礎やローテーションの考え方を持っていると思います。
ですが、釣具店を訪れれば、今やイカメタル関連の商品はどこもコーナーがあるほどの充実ぶり。選択肢が多いのはありがたいですが、これから始めるビギナーやまだ始めて間もない初心者は、どれを選んでよいのか迷っちゃいますよね。
全国各地、ご当地によってオススメの仕かけは異なると思いますが、今回は三重県のイカ処、尾鷲沖のオススメ仕かけとそのローテーションの考え方について、引本浦のエヌテックマリン・中井船長に教えてもらったので紹介します。
尾鷲沖のイカは主にイカメタルで狙います
仕かけは上記のようなものですが、イカメタルの仕かけと言っても、メタルスッテの種類やカラーは豊富。そしてエダとなるドロッパーも、エギやウキスッテなど種類があり、こちらもカラーは豊富です。
では、三重県尾鷲沖ではどんなものを持参すればよいのでしょう。
中井船長は、「潮の速さによって仕かけを使い分ける」と言います。
尾鷲沖での基本的な仕かけは、「オバマリグ」と呼ばれるメタルスッテとエダにドロッパーを付ける仕かけ。潮が激流の時はオモリグを使う時もあるそうです。
メタルスッテの選択
まずは、メタルスッテ。
重さは10~20号を主体に30号までを用意すればよいのですが、この時、同じ号数でも潮が緩い時用と速い時用の2つを持っておくとよいです。
その潮の速い緩いの違いで、メタルスッテはどんなものがよいのか?
それは潮受けの影響を考えて選びます。つまりはメタルスッテ自体のサイズですね。
潮が緩い時はアピール力を高めるためにボリュームのあるものを、逆に速い時は潮の抵抗を少しでも軽減できるシルエットの小さい物がオススメです。
◆潮が緩い時のメタルスッテ
中井船長が使用している潮が緩い時のメタルスッテはこちらです。デュエルの「鉛スッテ四ツ目」と「イージーベイトメタル」。
◆潮が速い時のメタルスッテ
船長が潮の速い時に使用しているのは、こちらのメタルスッテ、デュエルの「イージーフィンミニメタル」。
先ほど潮の速い時はシルエットの小さい物がオススメと書きましたが、船長が使い分けているアイテム(同じ20号)で比較すると、以下のようになります。
これが同じ号数か!? と思えるほどシルエットサイズが違いますよね。
このスッテの大きさの違いで潮受けがかなり変わってくるので、潮の速さによって使い分ける意味がどれだけ重要か分かってくると思います。
ドロッパーの選択
次にエダ、ドロッパーです。主にエギ(2~2.5号)やウキスッテ(主に潮が緩い時)がメインになってきますが、船長は潮が流れていても仕かけが安定しやすいエギ系を好んで使用しています。
船長のオススメするドロッパーはこちら。デュエルの「イージースリム80」です。
エギ系のカラーはメタルスッテ以上に豊富にありますが、その選択の目安を船長は「月の光がある時とない時でエギの明暗を意識して選ぶとよい」と言います。
具体的には、グロー系とシルエット系の2系統を用意しておき、
◆月の光がない時はグロー系を
◆月の光がある時はシルエット系を
選ぶとよいとのことです。
これは月の光がないと、グロー系で光らせて仕かけをアピールし、月明かりがあるとシルエットで見せて仕かけをアピールするという考え方からです。
数色用意するならば、カラーは定番の赤白、赤緑、赤黄と、ピンクや紫などがあればよいそうです。
下の写真は上から、グロー系から下へ行くにつれてシルエット系になっています。開始時は月の光の有無でどちらかの系統の両端で始めてみて、乗らなければ少しずつ反対系統のカラーへ寄せていくとよいとのことです。
また、ドロッパーとメタルスッテは、釣れだしてその時の当たりカラーの傾向が分かるまでは、違う系統のカラーで探るのがベストです。
そして釣れたカラーの系統へ寄せていくと、メタルスッテ、ドロッパーともにアタってくるチャンスも増えてくるはずです。
アタリがない場合は、時おり仕かけを上げてスッテに蓄光させてアピール力を保つようにしましょう。
迷えば船長に聞こう
以上が中井船長がオススメするイカメタルの仕かけ選択の考え方とそのローテ法ですが、自然相手なのでこの理論に当てはまらない時も、もちろんあります。そんな時は遠慮せずに船長にアドバイスを求めましょう。日々海上で状況を見て、さらには実釣もしている船長がきっとよいアドバイスを送ってくれるでしょう。
三重県尾鷲沖のイカメタルは、例年通りならまだまだ楽しめます。
今まで仕かけ選びに迷っていた方も、これでひとつの目安はできたハズ。
以上のことを参考にして、ケンサキイカ、スルメイカ、ヤリイカと3種のイカを釣りに行きませんか?