釣り人って、ハマる釣りが見つかれば、そのジャンルの専用ロッドを突き詰めていきますが、ビギナーや初中級者にとっては、レンタルに頼らずにマイロッド1本でいろんな釣りにチャレンジしてみたいと思う人も多いと思います。
そんな方にオススメなのが、汎用性の高い万能ロッド。
中深海以上のオモリ負荷や、大物狙いでない限りは、近海の釣りならライトゲームロッドでカバーできます。
では、どんな竿が汎用ロッドなのか?
昨今は、ターゲットや釣りの名前が商品名に付いた専用ロッドも多数ありますが、汎用ロッドには基本的に具体的な魚の名前や釣り方が付きません。いろいろな釣りに対応できるからです。
万能ライトゲームロッド「リーディング」
この写真を見て、通な人は「おやっ!?」と思うかもしれません。
そうです、現行のリーディングではありません。すでにフルモデルチェンジされた遥か昔のリーディングです。この竿は「リーディング82MH-190」。
現行モデルは、ガイドにAGSや穂先にメタルトップ、またはメガトップが装備されていますが、こちらの竿はグラストップ。
旧モデルなので、現行モデルより感度や軽量性は落ちますが、それでもあらゆる釣りに十分対応できるロッドです。
記者がこの竿を買うキッカケとなったのは、大阪湾でテンヤタチウオをよりよい竿で楽しむためでした。
今でこそ、種類も多様化したタチウオの船竿ですが、当時は専用ロッドが数えるほど。購入時、釣具店でいろんな竿を見て触りましたが、この竿の持った感じ(自重140gで当時使用していた竿に比べてめちゃくちゃ軽かった)と、テンヤタチウオの王道の82調子、そして穂先の曲がり具合などが凄く気に入ったのが購入の決め手でした。
そして、大阪湾の船タチウオに実践投入。この竿、穂先の感度は82調子でアタリが取りやすく、釣りやすいのは予想通りでしたが、意外にも曲がり込みます。82調子ですが、掛かれば73調子か、型のよいタチウオなら64調子!? と勘違いするほど。キレイな弧を描くんです!!
同船した人たちには、「その竿、キレイに曲がりますね~」と幾度となく声を掛けられました(ワザと竿を立てて、キレイに曲げることもありましたが…笑)。
曲がりがキレイな竿って、やり取りしていて自己満足度が凄く高まります。釣れている魚がそれほど大きくなくても、キレイにしなると楽しくなりますよね。
そして、この竿、パッケージにも万能82調子でターゲットも多数記載されています。
タチウオ、アマダイ、ムギイカ、マルイカ、イサキ、イナダ、ソイ。
中でも記者がタチウオ以外で、バッチリハマると感じたのは根魚釣りと、そしてイカ釣りです。
根魚釣りは82の先調子なので、底を取りやすくアタリも分かりやすかったので、自然とアコウやオニカサゴなどの釣果は伸びました。
そして、イカ釣り。
ムギ(スルメ)イカは、基本的にシャクリなどアクションの大きい釣りで、短く取り回しのよいこの竿はピッタリくるな、とある程度思っていました。実際、ムギイカやスルメイカ釣りではフォールのアタリやシャクリ上げの釣りもバッチリで、数釣りが楽しめたものです。
意外だったのが、ケンサキイカ釣り。
マルイカとパッケージには謳われていますが、このケンサキイカ釣りは実践投入するまでは半信半疑でした。と言うのも、当時は胴突きのウキスッテで、竿受けに置いたまま胴調子の3m以上の長竿での電動スロー巻きが全盛の時代。初めてケンサキイカ釣りに持参した時も、船中で一番ショートでライトロッドだったと思います。
それが、いざ釣り始めると、小さなアタリも取りやすく、掛けアワセの釣りにバッチリ。当時は船中でイカメタルをしている人はいなかったですが、胴突きのウキスッテ仕かけでイカメタルのようなシェイクやシャクリ上げ、フォールなどをしていると乗りまくり!! 周りの人もそんなタックルで、そんな釣り方で、とビックリしていましたが、釣っている本人が1番ビックリしました。
そして、キレイに曲がり込むので、ケンサキイカにありがちな足切れも少ないんです。これはケンサキイカだけでなく、ヤリイカにも有効でした。
現在はイカメタルが大流行しているので、夏の盛期には使いませんが、日本海で晩秋に釣れる「テブト」と呼ばれるボッテリとしたメタボなケンサキイカ狙いは、ポイントの水深が深く、タナはほぼ底ベタなので、イカメタルロッドではなく、未だにこの竿を使っています。

▲メタボなケンサキイカ釣りでは、未だにイカメタルよりこちらで狙っている

▲晩秋に若狭湾で釣れるメタボなケンサキイカ
そして、パッケージにはイナダしか載っていませんが、マダイやメジロなどの青物にもバッチリです。
良型マダイやメジロクラスがヒットすれば、それは満月のように大きく曲がり込むんですが、82調子だけあってバットパワーはかなりのモノ。強いんです。のされません。
このマダイは60cmオーバーですが、ハリス4~5号の天ビンズボ釣りで難なく取り込めました。
元はタチウオ用にと思って買った竿ですが、今ではそのタチウオには一切使わず(笑)に、天ビンズボや胴突きのマダイ五目釣りや根魚釣り、イカ釣りなどに現役で大活躍中です。
エントリーモデルに比べると、多少値段はしますが、それでもこの汎用性の高さを考えると、超お値打ちモノの汎用ロッドは「買ってよかった!!」と心から言える名竿になっています。
現行モデルでは、この同じ長さと調子はないですが、「リーディング82 MH-185 MT・V」が一番近いモデルになるのかなと思います。
ちなみに現行モデルの竿(リーディング82 MH-185 MT・V)は、穂先がメタル超弾性チタン合金で感度抜群のメタルトップ、自重は100gと、僕が持っている旧モデル(自重140g)に比べて、めちゃくちゃ軽量化されています。
感度が上がって、軽量化されているとなれば、その性能は格段にアップ!! タチウオは元より、根魚、イカ、マダイなどいろんな釣りでハイレベルなパフォーマンスをしてくれること請け合いですね。
船釣りでいろんなターゲットに使える竿を購入したいと思っている方には、汎用ロッドの「リーディング」がイチオシです!!
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