ウタセエビをエサにした「ウタセマダイ」釣りは、三重・鳥羽方面の伝統釣法で人気の釣りだ。
マダイやチダイをはじめ、さまざまな魚を狙うことができる。
ここでは、基本の釣り方と、この釣りのキモを紹介したい。
タックル&仕かけ
タックルは82調子がオススメ。硬すぎるのもよくないし、軟らか過ぎるとアタリが分かり辛いのでよくない。
リールは両軸リールに道糸は、フロロがよいと言われているが、船長によっては、PEラインをオススメしている釣り船もある。
仕かけは事前に用意しておく。3本針の胴突き仕かけ。ウタセマダイ用の仕かけも販売されているのでオススメ。
オモリは5~50号までを用意すればよい。
エサは生きたウタセエビを使用する
これがエサのウタセエビ。
この釣りのキモは、ウタセエビの付け方。エサの付け方で釣果に大きな差が出る。
エビがクルクル回転して糸ヨレをさせないこと。
できれば、殺してしまわないのがベストなので、エサを付ける部分はウタセエビの頭部。下側からウタセエビのツノの間の根元の中心部分に針を刺す。

黒い部分が脳
この時、黒い部分は脳なので、傷つけないように、その少し手前に針を刺していき、針先を少しだけ出す。
しかし、エサ付けが慣れない人は、殺してしまってもよいので、とにかく中心を刺して、糸ヨレだけはしないようにしよう!
基本的な釣り方
最初は船長が指定する重さのオモリを使う。
潮があまり流れていなければ軽いオモリ、逆に潮が速ければ80号ぐらいまでを使う時もある。釣り方の手順は以下の通り。
①まずはエサを丁寧に付ける
②仕かけを投入して、着底させる
③すぐにリールを巻いて糸フケを取り、少しステイしてアタリを待つ
④アタリがなければ、少しずつ上のタナを探っていく
⑤アタリがあれば、即アワセが基本
⑥水面まで巻き上げてくれば、仕かけを手繰り寄せて抜き上げる。魚が大きければタモですくう
潮が緩い場合、エサ取りが多い時は、ステイせず、着底した瞬間からリールを巻いてラインを張りながら誘っていくのがベター。

コンスタントに釣り上げていた宮定氏
また、小さなアタリでも即アワセしていくことが肝心だ。
アタリがあれば、すぐに合わせることが肝心。魚が掛かれば一定速度で巻いていこう!
この釣りは、春・秋の期間限定の釣りなので、出船しているかどうかは、事前にホームページや問い合わせをして確認しよう!