
秋の船釣りは、釣って面白く、食べて美味しい魚が目白押しだが、中でも人気があるのが、生きた小魚をエサにして、より大きな魚を狙う落とし込みやノマセ釣りだ。
どちらの釣りも、主役になるのはブリの若魚であるハマチやメジロ、カンパチなどの青物だが、ポイントによってはマダイやヒラメ、ハタなどの美味しいゲストも期待できる。
嬉しいことに今年の明石海峡周辺は、春からずっと青物が釣れ盛っていたが、秋になってもその勢いは止まらず、ノマセ釣りでハマチやメジロを狙う釣り船は大盛況だ。
今回はシマノのタチウオ三銃士の1人と釣行へ
そこで、10月に入れば少しは水温も下がり、ハマチやメジロにも脂が乗りだすだろうと読んで、シマノのタチウオ三銃士の1人で、明石の海をホームグラウンドにしている吉田昇平氏と一緒に出掛けてみることにした。
この日は、新しく釣場速報の協力店になった明石の船宿「里桜ちゃん丸」で出船だ。
朝一番の仕事は、エサにする小アジ釣り。
これがなくてはノマセ釣りはできない。
なので、明石港を抜けたすぐ沖でサビキ釣りを始めたが、予想外に小アジの食いが悪く、エサを確保するのにずいぶん手間取ってしまった。

ユーチューバー「のんた」さん
実は、青物だけではなくヒラメも狙う
この後、船は鹿ノ瀬に向けて一直線に走り始めたのだが、実は青物を狙う前にヒラメを狙ってみる計画があったのだ。
ちょうど1週間ほど前、仲間が里桜ちゃん丸でヒラメを狙い、60~70cmを2尾釣り上げたと聞いて、欲を出し、朝の時合にやってみようとなったのだが、二兎追うものは…の諺もある通り、果たしてどうなりますやら。
実釣開始
スタートは、水深30mラインの砂泥底のポイント。従ってオモリを引きずっても、ほとんど根掛かりしない。
起伏が小さいので鼻掛けにしたエサの小アジは、海底付近で元気よく泳いでくれるが、1時間経ってもノマセ釣り特有の、ブルブルと竿先が震える前アタリが一向にでない。
元々ヒラメは大型ほど数が少ないから、そう簡単には釣れると思っていないが、アタリがないのは手持ち無沙汰で寂しい。
ようやくきた初アタリ
3度ほどポイントをかえ、2時間ほどが過ぎた、ようやく僕の竿に初アタリがでた。
慎重に竿先を送り込み十分に食い込ませてから竿を立てた。
この日の竿はシマノのライトゲームリミテッドの前モデルであるTYPE73MH200だから、食い込みはよいはずだ。

リールはビーストマスター1000EJ
グイッと竿に重みが乗る。ヒラメかと喜びかけたが、底を切るほどに走り回るので、青物かも知れないと急ぎ巻き上げてみたら、予想通り40cmほどのハマチが孫針に掛かっていた。
やはりいたかクロサバフグ
さらに1時間が過ぎた。潮が動き出したのもあり、ポツポツとアタリが出始めたが、エサばかりが取られて針に掛からない。
犯人は大阪湾で異常発生しているクロサバフグだ。

クロサバフグにかじられた小アジ
その後、60cm弱のハマチかメジロかと迷うサイズを1尾追加した後、ようやく吉田氏にもアタリがきて、こちらは見事60cmを超えるメジロを仕留めた。

60cmオーバーのメジロを釣り上げた吉田昇平氏
この後、30cmほどのマハタが1尾上がったところでお昼になり、この日の釣りは打ち止めにした。
最初から青物一本で狙っていれば、もう少し数が出たと思うが、やはり欲を出して二兎を追ったのが失敗だったようである。