旬の魚が1番美味い! と以前から記者に教えてくれる黒龍丸の今村船長。
その黒龍丸が出船している和歌山・見老津沖でイサギが旬を迎えた。
そんな旬のイサギをひと目見たいと、今村船長に電話をした。
「船長! デカいイサギの写真を撮りに行かしてください‼」と伝えると、船長から「ok」の返事を貰えたので、さっそく出掛けた。
ポイントまで激近の見老津沖
6時過ぎに出船しておよそ10分ほどで岩礁地帯のポイントへ到着。
「今のイサギは美味しいんやで! 釣れたては全然違うから後で食べさせたるから君も釣り!」とのことで釣り始める。
天ビンズボ釣りでアプローチ
イサギは岩礁周りにいるので、そこを狙う。
釣り方は天ビンズボ釣りで、エサはサシエ、マキエともにオキアミだ。
■釣り方
イサギを狙うタナは10~30m。船長が指示ダナを伝えてくれるので、それより8m(仕かけ分)落として、すぐに巻き上げる。そして指示ダナで軽く2、3回マキエを撒いてステイ。
しかし、なかなか掛からない。
その中で、黒龍丸の常連がコンスタントにイサギを上げている。
アタリは私にもある。
しかし、とても小さいアタリで「小さなエサ取りかな」と思うようなアタリだ。
イサギ釣りはイサギが食ったら合わせなくても掛かる、向こうアワセの釣りだと思っていた。
船長から「イサギ全然釣ってないやんか、釣らな食べられへんで~」と激が飛ぶ。
「船長、これだけ釣果に差が出るのは何故ですか」と聞くと、船長から答えが返ってきた。
それは、「イサギの反応はあるが、食いが渋くて居食いするような状況だから」ということだった。

常連は良型をダブルも
食いが渋い時は誘うことが有効
食いがよい時はイサギは向こう合わせでも掛かるが、渋い時にはこちらからアクションしないと掛からないとのことだ。
そんな時は小さなアタリがでると、竿をスーッと聞き合わせていくことが大切だ。
また、アタリがでなくても時おり、ゆっくりと竿を持ち上げることで、イサギが掛かるとのことだった。
実際にこの釣り方をしてみると、イサギやグレが釣れた。
この後は少し深場でウメイロを狙ったりと、納竿してみると3人でイサギ38cm頭に39尾とウメイロ10尾にグレ2尾の好釣果だった。

写真は2人の釣果
今まで味わったことのないイサギの美味しさ

今村船長が造ってくれたイサギの刺し身
帰港後、船長が船でイサギの腹とウロコを取り、船長の自宅で釣れたてのイサギをいただいた。

卵を持ち始める時期が脂も乗って美味い
「どや、普段食べたことあるイサギと全然違うやろ?」と船長。
「コリコリしながらモチモチ感もあって、甘みもあって美味い」と言葉に出すとこうなるが、実際にはこの言葉以上に美味だった。
ただ生きがよいだけではダメで、イケスに入れておくと脂が抜ける。
つまり、例え都会でイケスがある居酒屋でも食べることができない、釣り人にしか味わえない特権なのだ。
毎回、美味しい魚、調理法などを教えてくれる今村船長。
「何歳になっても夢を持たなあかんで」と言いながら、釣り談義をする船長の目は輝いていた。
