皆さん、「ごっこ」と言う魚をご存じですか。七福神の布袋様に似ていることから「布袋魚(ホテイウオ)」と言う名前の魚。北海道の郷土料理として親しまれていて、函館での水揚げ量が日本一だそう。
旬は12~4月。生息域は、北海道から青森だけかと思いきや、青森から島根県の日本海沿岸、対馬、千葉、相模湾にも稀にいるようなので、見掛けたらぜひ食べてほしい魚。「ごっこ」を3年前にテレビ番組で見た時から、ずっと食べてみたくて今回、函館にごっこを調達する旅に出掛けてきました!
函館を訪れたのは2月。スーパーや鮮魚店、はこだて海鮮市場には、丸ごとのごっこも、鍋用に調理されたごっこ汁セットなるものが売られていました。初めて見る生ごっこ、愛くるしいフォルムで、とてもかわゆいではないか! 地元料理店の店主に聞いた、漁師の作るごっこ汁の作り方で挑戦してみました。
●ごっこ オス・メス1尾ずつ
●肝・白子・卵巣
●豆腐 1丁
●ネギ 1/2本
●生のり 40g
★水 1000cc
★昆布 2枚
★酒・みりん・しょう油 大さじ3
(最後の調整にお好みで)
◎塩 少々
◎めんつゆ
◎しょう油
①昆布に切り込みを入れ、1Lの水に浸し、出汁を取っておく。
②オスのごっこは、お湯をかけて表面のヌルヌルがザラザラになるまでヌメリを取ってから捌く(頭を切り落とし、吸盤を外して3枚におろす)。
③メスのごっこは、卵巣をボウルなどで受けられるように気を付けて出してから、お湯をかけてヌメリを取り、
オス同様に捌く。
④ごっこの身はブツ切りにする。
⑤ごっこの肝は、一口大に切り、塩水にひたし揉みこみ、血管からの血を出しておく。
⑥ごっこの卵巣は、薄皮を取り除いておく。
①昆布を入れた鍋を火にかけ、★の材料を入れ沸騰したらごっこのぶつ切りを投入する。
②丁寧にアクを掬い取る。
③肝、白子、卵巣を入れ、丁寧にアクを掬い取る。
④豆腐を入れて煮立たせる。
⑤ネギ、生のりを投入し火を止めて、でき上がり!
卵のプチプチとした食感と、ぷるんぷるん・にゅるりとしたごっこの食感に、驚く美味しさ。あっさりめの醤油ベースのだし汁に、香り高い生のりがより一層引き立ち、クセになる味わいでした。
4月までがシーズンなので、また仕入れて食べてみたいです。現地に行くことが難しい方は、ごっこの通販もありますので、気になられた方はぜひ、挑戦してみてくださいネ~。
