今回、初めての開催となった「伊勢湾タチウオKINGワンデイバトル」。
勝負のルールは5尾総重量ということで、型のよいタチウオを5尾揃えないといけない。
多くの腕利きアングラーが大会に参加している中、栄冠を手にしたのは、前田樹成氏。

▲優勝した前田樹成氏

▲優勝の前田樹成氏3854g(中央)、準優勝の山本良次氏3837g(右)、3位の武藤紹士氏3659g(左)
どんなタックルや仕かけを使っていたか、エサや釣り方などはどうしていたかが気になった記者は前田氏にリポート。
前田氏に教えてもらった伊勢湾での大型タチウオを手にするマル秘テクニックなどを、皆さんにお届けしたい。
ポイント
今回、初の開催となった伊勢湾。伊勢湾でのタチウオ狙いは主に、伊勢湾口にある神島周辺と、伊勢湾の東に位置する伊良湖沖がメインのポイントとなる。
このエリアは潮が比較的速く、また大型のタチウオが狙える魅力のエリアだ。伊勢湾では、前述した通り潮が速いので、使うテンヤは大阪湾などに比べて重く、50、60号を使用することが多い。
大会当日は、伊良湖沖の水深60m前後を中心に狙い、60号のテンヤを使用した。当日のタナは底から25mくらい上までと、タナは広かった。大型タチウオと言えば、ベタ底が基本のイメージだが、伊勢湾では比較的浮いていることが多いらしい。
タックル&仕かけ
伊勢湾で大型タチウオを釣りたいなら、オススメなのが73調子。ドラゴン級になれば、引きがかなり強いので、感度を重視し過ぎて硬い竿を使うと、口切れしてバラシの原因となる。そのため、ドラゴンの引きをいなしてくれる73調子がオススメだ。
リールは小型電動リールが一般的。しかし、「手巻きリールはやり取りが丁寧にできるので、ドラゴンとのやり取りにはオススメ」と、優勝した前田氏。前田氏は数を釣りたい時は電動リール、大型を狙う時には手巻きリールを使うことが多いようだ。
・潮が動いて魚の活性が高い時
竿:サーベルマスターTT73MH185(シマノ)
リール:ソルティガIC300HG(ダイワ)
・潮が緩く、電動でスローな動きで誘いたい時
竿:極鋭タチウオテンヤSP EX AGS184(ダイワ)
リール:シーボーグJ-200DH(ダイワ)
テンヤ:替鈎式アンチョビドラゴンテンヤ60号パープル/グローストライプ(ジャッカル)
フック:替鈎式アンチョビドラゴンテンヤスペアフック ワイドゲイプ

▲優勝した前田氏が使用していたタックル&テンヤ
使っていたテンヤの秘密
栄冠を手にした前田氏が使っていたテンヤは、「替鈎式アンチョビドラゴンテンヤ60号パープル/グローストライプ(ジャッカル)」。このテンヤはフックをかえることができる。
前田氏は小型が掛からないように、フックの幅が広い、「替鈎式アンチョビドラゴンテンヤスペアフック ワイドゲイプ」を使用することで、大型のみにターゲットを絞っていた。
前田氏は、ほかの参加者に比べて、小型のヒット率がが圧倒的に少なく、手返しをよくしていた。
圧倒的に持ちがよいエサ
当日はイワシの食いがよく、サンマにはアタリが少ないように感じた。イワシにはアタリが多かったが、エサ持ちが悪く、小型のアタックで、すぐにエサがボロボロになってしまっていた。
そんな中、前田氏が使用していたのは、塩で締めたムロアジ。食いもよかったのだが、それ以上に驚いたのが、エサ持ちのよさ。小型はもちろん、ドラゴン級が釣れた時でも、エサがボロボロにならず、原型を保っていたほどだった。

▲前田氏が使っていたエサのムロアジ
小型を散らす誘い方
小型のアタリが非常に多かった大会当日。ドラゴンと言えば、底周辺の微速巻きなどがセオリーのイメージだが、「伊勢湾のドラゴンは浮いていることが多い」と話す前田氏。
この日も底だけでなく、中層まで幅広く狙っていた。また、気になったのが誘い。前田氏は上下の幅を大きくしたワンピッチジャークで誘っていた。
話を聞くと、この誘い方の理由は「小型が多いから、小型をチラして、とにかく小さい魚を掛けないようにすること」らしい。できるだけ小型を掛けず、小型が群がってきて、大型に魚がかわるタイミングを狙っていたようだ。
「伊勢湾タチウオKINGワンデイバトル」の公式サイトはこちら