
横山晴也(よこやまはるや) プロフィール
朝、暖かい布団から出たくない程度には、肌寒くなってきましたね。
昨年の今頃は確か、台風が通過して以降、あまりにもイカの乗りが渋くなり、細糸を駆使して、超シビアなアタリを取るという、辛い釣りをしていましたが…。
今年は、まだまだ小浜沖はマイカ(ケンサキイカ)が釣れているぞ! と言うことで、今月も意気揚々とマイカメタルに出陣してきました。
今回、お世話になった船は、福井・小浜新港から出船している福丸です。日の入りが早くなってくる秋頃からは、昼過ぎに出港して五目釣りをしつつ、日が傾き始めた頃から、イカメタルを開始します。
まず、五目釣りではタイラバロッドを使って、旬のカワハギ釣りを楽しみました。繊細なアタリを取って掛けるのは、イカメタルとよく似ていますね。カワハギは味がよいだけではなく、調理も大変簡単なので、私は大好きです。
ここからが本番! イカメタルスタート
そして、17時過ぎから、メインディッシュのイカメタルを開始しました。
ポイントの水深は101m。大分、深い所までマイカの群れも移動したようです。潮が速くないことから、船はアンカーを落としての釣りになりました。
船長のアナウンスでは、「60~70m辺りがヒットゾーンになるだろう」とのことで、指示されたメタルスッテは20号。ドロッパー1個の、いつものオバマリグスタイルで第1投目。

当日使用したスッテとドロッパー
80mまで落としてから誘い上げると、早速72mでファーストヒット!
何か重いな…と思いつつ巻き上げると、何とダブルヒットしていました!
幸先のよい出だしに期待が高まりますが、その後は70m前後で釣れるものの、どうも活性が低い…。竿先への明確なアタリへ変換できないような、微細なボンヤリとした、お触りばかり。
一方で、順調に数を重ねている隣の釣り人は、電動リールの胴突きスタイルで釣っておられます。
しかも、釣り方は一定のタナでの置き竿。これに、ダブルやトリプルでマイカがヒットしています。
数ハイのヒットパターンから、ケイムラ系のカラーがよさげ、ということは分かりましたが、あと1つ、パズルのピースが埋まりません。胴突きスタイルでフワフワがよい…、と言うことは、イカメタルでもフワフワさせてみるか…。と、考えたのが、メタルスッテを軽くする作戦です。
12号のメタルスッテで、75mまで落とします。
手返しを無視した、かなり無茶な判断ですが、潮が速くないので、真下に仕かけが落ちていきます。潮が流れている場合は、周りの迷惑になるので、絶対に止めておきましょう(笑)。
75mから細かく細かくタナを刻んで丁寧に探ると、穂先に今までにない明確なアタリ!
これが今回のパターンか!
メタルスッテを軽くすることで、アタリを取りやすくするのは、浅場でのテクニックとしてよく紹介していますが、深場ではフォールの遅さがキモとなり、誘い上げだけでなく、誘っては少し仕かけを落とす「誘い下げ」の効力も高まる模様です。
今回は、水深50mくらいから80mまで、50cm刻みで細かく落としていきました。
すると、落とした後のステイでアタリが連発! 結果は30パイ!
この時期にしては、かなり上等な釣果と言えるでしょう。
ちなみに、電動胴突きの隣の釣り人は、47ハイ。
やはりダブル、トリプルヒットの回数が、釣果の差になったと思われます。釣れる水深が深い時には、やはり胴突きが強いですね。
また、今シーズンは今回のパターンと真逆の、重いメタルスッテでスピードフォールにしか反応しないパターンも味わったため、一概にメタルスッテを軽くすればよいというものでもなく、臨機応変さが今後の課題でしょうか。周りの釣れ方をよく見ることの大切さは、毎度共通しているかなと思いますので、皆さんも行き詰まった際には、ほかの釣り人が何をしているか、観察してみることをオススメします。
12月はジャンボマイカが狙えるかも!
そして、今回のマイカは、まだ小型サイズ! と言うことは…この先もしばらくは楽しめそうです。何年か前にあった、メタボマイカ(ジャンボマイカ)が12月に楽しめるかも! そんな期待が膨らむ、今回の釣行でした。