今回の絶品魚「尾長グレ」
強烈な引きと美味しさで、釣り人を虜にしている、「尾長グレ」。磯のターゲットとして人気だが、テクニカルで、何度も磯に通わないと、40cmオーバーにはなかなか出合えない。

▲人気ターゲットの尾長グレ。標準和名は「クロメジナ」と言う
尾長グレが狙える、和歌山・見老津発の船釣り
そんな尾長グレが手軽に狙えるのが、和歌山・見老津発の船釣り。
見老津漁港の黒龍丸では、旬の美味しい魚を狙って出船。「釣り人に、すさみの美味しい魚を釣ってもらいたい!」と、思いある、今村船長が案内してくれる。

▲すさみの美味しい旬魚を狙って出船している、黒龍丸の今村船長
船長に話を聞くと、「尾長グレは、もう脂も乗っていて、美味しい」とのこと。美味しい魚には目がない記者は、早速4月5日に取材に行ってきた。
5時半に出船した船は、20分ほどでポイントへ到着。船長が指示をすると、一斉に仕かけを投入した。
この釣りは、船長から指示される正確なタナ取りが大切とされる。そのため、釣行前には電動リールのカウンターチェックを、やっておかないといけない。
開始直後はサバの猛攻に遭った
船長の指示ダナで、マキエを撒いてステイ。
すると、すぐにモジモジとしたアタリがきた。
しかし、右へ左へ走り回ったので、サバと確信。船長から「サバがきたら、ドラグを締めて、すぐに巻き上げて」との指示。

▲50cm級のゴマサバを釣り上げた、道上氏。このサバも美味しくいただくことができる
しばらくはサバの猛攻に苦しんだが、船長は「サバは一時やから、辛抱強く待ったら本命がくるよ」と不安を払拭させてくれた。
目が覚めるような強烈なアタリ
その言葉通り、しばらくして、ピタっとサバの食いが止まった。同時に、竿がいきなり絞り込まれるような、強烈なアタリがきた。
サバとは全く違う、トルクのある引き込みで、釣り人も思わず声が出てしまうほど。
上がってきたのは、見事な尾長グレ。

▲尾長グレ、グレ(口太)を合わせて9尾釣り上げた、本田氏
次々と尾長グレが上がり、中には43cmの体高抜群の良型も。

▲当日最大となる、43cmの尾長グレを釣り上げた、つりそく船釣りクラブの藤原氏
出遅れていた記者の竿にも、強烈なアタリがきた。
初めての船からの尾長グレの引きに興奮しきりで、強烈なファイトを楽しんだ。
尾長グレの引きは、ひと言で言えば「最高」だった。上がったのは40cm級で、大満足の1尾。

▲40cmの尾長グレを釣り上げた筆者。このサイズを釣り上げたのは、人生で初めてだ
その後もよい感じに釣れて、船中で尾長グレは20尾とグレ12尾だった。

▲写真は釣果の一部
さらに絶品の「キンムロアジ」も狙う
尾長グレを楽しんだ後は、見老津沖の名物「キンムロアジ」狙い。これまた絶品の魚で、刺し身で食べれば、上質な脂がたまらない。
お酒、ご飯が止まらない美味しさ
同行者から、帰宅後に「キンムロアジに尾長グレ、美味しすぎて、日本酒が止まりません」とLINEがあった。

▲尾長グレの刺し身と味噌和え。尾長グレは皮目に脂が乗っているので、炙りも美味しい。家族からも「美味しい!」と大好評だった

▲キンムロアジの脂の乗りも最高だった
「美味しい魚には目がない」方、ぜひすさみの絶品魚を狙いに行ってみてはいかがだろうか。