【ヒット率が上がるドリフトテクニックとは】船タコにおける釣座別攻略法

寄稿:吉田昇平

吉田昇平(よしだしょうへい) プロフィール

キャスティング、即掛けを得意とする大阪湾タチウオKINGバトル2018の優勝者。2017年にもセミファイナルトップ通過の実績も持つ凄腕アングラーでシマノフィールドテスター

釣り方は同じなのに、なぜこんなにも釣果に差が出るのか?

「昨日は爆釣だったのに、今日は釣りが初めての女性にボロ負けしちゃった」なんて話もよく聞くほど、毎回安定した釣果を出すとなると難しいのが、船タコ釣りです。

連載最終回となる今回は、流し釣りにおいて釣座別の釣れ方の違いや、その攻略の糸口を、イラストを用いて解説していこうと思います。

釣座別の攻略法
~ヒット率が上がるドリフトテクニック~

実は、メディアでは誰も一切語っていない「ドリフト」と言うテクニックがあるので、それについても解説したいと思います。

明石の遊漁船の入るポイントのタコの多くは、居心地のよい筋の海底に巣穴を形成して、潮や外敵から身を守っているために、基本的には潮先から順に釣れていきます。

イラストは、スパンカー付きの遊漁船に乗船した際に、例に挙げた風の向きと、潮の方向で、①から④の釣座で、仕かけを直下に落とした際、どの筋に仕かけをトレースしているのかを、示したものです。

ご覧いただくと、スパンカーがあることで船は風に対して船首を向けて真っすぐ立ち、潮の流れる方向へと流されていきます。

この場合、船は釣座③の方角へと流れていくので、基本的にタコと出合いやすいのは釣座③、②となり、④と①の釣座では、③と②の方が釣った後の同じ筋を釣ることになるので、難しくなります。

では、どうすれば不利な釣座でも釣果を出せるのか?

それは、少しでもほかの人と筋をズラすことを意識することです。

①の釣座では90度右のBの位置に仕かけをキャストすることで、②の人と別の筋を、よりゆっくりトレースすることが可能となり、タコと出合える確率が、飛躍的に上がります。

これが、いわゆる「ドリフト」と言うテクニックです。

釣座は違っても、その釣座でどうすれば、仕かけのトレーススピードを抑えることができるのか? どうすれば、ほかの乗船者と違った筋を探ることができるか?

これらを考えて実践すれば、不利な釣座であっても、その釣座なりの釣果を出すことが可能になります。

もちろん、今回の内容が絶対ではありませんが、皆さんの船タコ釣りのお役に立てれば幸いです。

遊漁船をチャーターすれば、釣れない理由が理解できる

タコ釣りで遊漁船をチャーターすることは、船タコ釣りを上達する上では、非常にメリットが大きいです。

釣座も釣り方も、気兼ねなく共有することで、より的確に状況が分かるからです。

タコは群れを作らないですが、ある程度は固まってコロニーを形成していて、1人がキャストして釣れた方向と同じ方向へキャストすると、同じように釣れることが多いのです。

気の知れた仲間と、いろんな方向に仕かけをキャストして、釣れた方向を共有することで、釣れなかった場合の原因がハッキリしますよ。

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