日本各地は梅雨真っ只中で雨模様の日も多いですが、海の中は水温も上がってきており、各魚ともに食いは活発。
この時期に旬を迎える「イサギ」も好調に釣れています。
イサギと言えば、以前は関西エリアでは和歌山県中紀~南紀にかけてがメジャーなポイントでしたが、ここ近年は日本海側でも釣果が上昇中。福井県小浜沖では、乗合船で専門に狙う船も出始めました。
そして、その小浜沖のイサギ、数はもちろん、型がよいのも特長でアベレージは30cm前後、大きいモノでは35~40cmオーバーも結構な確率でまじります。
しかも、数は初めてのビギナーでも2ケタは確実! よい人は型揃いのイサギが50~60尾と、大型クーラーが満タンの人も続出中です。
ここでは、そんな小浜沖のイサギを狙うためのタックルや仕かけ、釣り方など、これだけ覚えておけば初めてでもバッチリ! と言える基本的なことを紹介します。
タックル&仕かけ
竿は先調子、胴調子どちらでもOKです。タナ合わせが重要になるので、リールは小型電動リールがベスト。狙うタナが浅いので手巻きでもよいですが、カウンター付きなら、微妙なタナ合わせにも便利です。
仕かけは天ビンズボの2、3本針。潮にもよりますが、船宿が推奨する仕かけの全長は、3m前後から4.5mです。

▲仕かけの一例
当日は4.5mをメインに使用しました。
針数は3本でもよいですが、この釣り場ではタナが浅いのが常。追い食いを待って釣果を伸ばすより、型もよいモノが多く、1尾1尾を大事に確実に釣り上げて、手返しよく釣るのが釣果を伸ばすコツです。
なので、慣れない人はトラブルの少ない2本針で十分です。
記者も2本針で挑みましたが、釣果は3本針を使用した人にも全く劣らず、逆にトラブルも少なく快適に釣りができました。
ハリスも、船長は「3号ぐらいでイイけど、4号でもそれほど食いは変わらん」と言うので、少し太めの4号ならヨレにくく、扱いやすいので記者的には4号がオススメです。
オモリは潮によって、60号と80号を使い分けますが、潮がほとんど動かなかった当日は60号でした。
マキエ、サシエはオキアミを使用。
マキエはパラパラと出る程度に、カゴにはたくさん入れずに、少量で。

▲エサはマキエカゴに半分ほどでOK
サシエは抱き合わせにしなくても、1匹刺しで大型が十分食ってくるので、2匹付けるより1匹の方が手返しが早くなります。

▲オキアミは尾バネを切って1匹刺しに
基本的な釣り方
小浜沖での基本的なイサギの釣り方は、以下の通りです。
①針にエサを付けて先針から絡まないように気を付けて投入する。最後に天ビンを入れて、船長の指示ダナの下(ハリス分多めに)まで下ろす。

▲仕かけの全長がマダイ狙いなどに比べると、それほど長くないので船長は先針から入れて、最後に天ビン投入を推奨
②すぐにリールを巻き、潮により指示ダナの1~2m下で竿をアオってマキエを撒き、指示ダナまで上げてアタリを待つ。

▲マキエを撒くのはタナ取りの時と、途中1回程度
③2~3分待ってアタリがなければ、竿をアオってマキエを出し、再び2~3分アタリを待つ。
④それで反応がなければ、回収して手返し。アタリがあれば、聞き合わせるように竿を起こして、電動で巻き上げる。
⑤電動の巻き上げが止まる前に竿受けに置き、竿を起こしてラインを掴み、天ビンをマキエカゴに入れてから、ハリスを手繰り、一定のテンションで抜き上げる。この時、力んで力を込めると口切れを起こしてバラすこともあるので注意。

▲初めてでも、手順通りにやれば、良型イサギが数釣れる
良型の確率を大幅アップさせるワザ
イサギはピラミッド型の群れを形成する魚。
上の方のタナは魚影の密度は薄くなりますが、その群れの中でも比較的サイズのよい個体が狙えます。
当日、夕まずめの時合では、船長の指示ダナは15mでしたが、記者はそれより上の10~11mのタナで勝負。
これだと、マキエを撒いて即ヒットとはいきませんでしたが、2~3分待てば、あるいはアタらずに再度マキエを撒くと、仕かけが馴染んだ頃にアタリがでて、周りで上がっているサイズよりも平均的にひと回りほど大きい、35cm前後の良型が連発しました。
また、当日船中最大寸となった43cmのジャンボイサギを上げた方にタナを聞くと、ナント「7m」。
ジャンボなイサギが狙いたい方には、多少アタリが減っても、「浅ダナ狙い」がオススメです!
以上が、福井・小浜沖のイサギ釣りのキホン。
これらを頭に入れておけば、今なら良型揃いのイサギで十分な釣果が得られること、間違いなしです!