しなやかで強いヒラメロッド「Kaijin ライトヒラメ」を好調な夏ヒラメで実釣インプレ

寄稿:川添法臣

こんにちは、alphatackleフィールドモニターの川添法臣(かわぞえ のりおみ)です。

遂に解禁となった飯岡沖の夏ビラメ。開幕初日の7kgオーバーをはじめ、連日“座布団クラス”の良型が釣果情報を賑わせています。早速「Kaijin ライトヒラメ」と一緒に様子を見に行って来ました。大判祭りに沸く飯岡港からレポートします!

今回持ち込んだのは「Kaijin ライトヒラメ 240/FSL」。
“FSL”というのは「カーボンフルソリッドブランク」という、中空ではない無垢のカーボンブランクスが、穂先だけでなく全体に渡って使用されているというモノ。青いブランクスだった頃の海人「ライトヒラメ」や「マダイゲーム」にも採用されている、魚を掛けてからが非常に楽しい釣趣豊かな仕様です。

…なのですが、楽しい竿というのは使えるシチュエーションが限られるのもまた事実で、潮が速かったり、風が強い日のドテラ流しでは充分な働きをすることが叶わず、転ばぬ先の杖として「ハイパーブレード ヒラメ 255」や「21シブキ」などのノーマルタックルをもう1本持ち込むのが常でした。

ところがこの「Kaijin ライトヒラメ 240/FSL」は、フルソリッドでしなやかな竿身部分(約150cm)と、硬くて強いチューブラーブランクのバットセクション(約90cm)という、長さと素材の異なる特殊な2本継ぎ(=ワンハーフ)仕様。「フルソリッドじゃないじゃん!」というド正論なツッコミはちょっと我慢して頂いて、この強靱なバットセクションが仕事をしてくれた体験をレポートしますのでどうかお付き合いください。

「Kaijin ライトヒラメ 240/FSL」実釣インプレッション

連日の好釣果で取材艇は満席。船長のご厚意で大オモテ(船首)の釣り座を解放して貰ったのですが、「Kaijin ライトヒラメ 240/FSL」のレポートには足場の高いこの釣り座でライトタックルが通用するのかを試すよい機会となりました。

船宿紹介の撮影と取材が一段落しての1投目。この時期にしては深い50m以深の沈船周りで2mと高めのタナを保ちながら、底を取り直した直後に重量感のあるアタリ。ファイト中も大変重く、気持ちよく竿を絞り込みながら絶えず頭を振って抵抗した魚はイシナギの若魚。

次の投入では、高めのタナでの強烈なアタリからギューン! と走ってはクンクンと頭を振るようなファイトで姿を見せたのは70cmクラスのワラサ。1度、タモを嫌って走り出しましたが、スプールを押さえてタメたところ、ふわりと止まって釣り座の方へと泳ぎ出し、驚くほど短時間で取り込むことができました。

重量感とトルクがあり、海底から水面まで抵抗するイシナギと、猛烈な走りでドラグを引き出す良型のワラサ。どちらもゲストフィッシュですが、浮かせるのも、タメるのも、強引にタモ網へ誘導するのも、ヒラメより手強い魚でありながら、「Kaijin ライトヒラメ 240/FSL」は心強いポテンシャルを見せてくれました。

柳腰のフルソリッドブランクは魚とケンカをせず真綿のように魚を誘導し、強いバットセクションはリフトアップや最後の走りをしっかり停める揺るぎないパワーで対峙する。足場が高く、刈込も強い80号オモリのドテラ流しで、同船のノーマルタックルと全く遜色のないファイトができたのは、この竿への大きな信頼感へと繋がりました。

▲kaijin ライトヒラメ240FSLアクションカーブ

この後、2kgクラスのヒラメを掛けたのですが、全く危なげのないファイトで特に書き留めるほどのこともなく(笑)、思い返せば全長240cmでありながらカメラ片手にファイトできるくらい軽くて取り回しの良い、優れたバランスがなせる技だったのかなと感じる活イワシ餌3匹での釣果でした。

残念ながら今回は大判でその実力をお見せすることはできませんでしたが、これまで永らく見てきた「ライトタックルは船縁でバレる」「座布団サイズを持ち上げられない」というLTの弱点、ネガティブな要素を、「Kaijin ライトヒラメ 240/FSL」は凌駕しうる一振りであることはご理解頂けたかと思います。

性能だけでは充たされず、釣趣だけでは到達できない釣竿に求められるスペックというもの。過剰を削ぎ落とすライトタックルの釣りだからこそ、その真価が問われるものだと思います。コストパフォーマンスにも非常に優れた「Kaijin ライトヒラメ 240/FSL」で、絶好のスタートを切った今期の夏ビラメをお楽しみください!

タックルデータ

竿:22 Kaijin ライトヒラメ 240/FSL

リール:小型両軸リール
道糸:PE1.5号
先糸:フロロカーボン6号 1.2m
ハリス:フロロカーボン6号 1m
ステイト:フロロカーボン3号 50cm
オモリ:80号(船中統一)
エサ:活きイワシ

アルファタックル公式「22 Kaijin ライトヒラメ」詳細ページはこちら

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