菊池 雄一(きくち ゆういち) プロフィール
こんにちは。ダイワの菊池です。
今回は、現在、私を熱くさせる釣りの「クエ」について。長崎・平戸沖の船からイカ泳がせで狙うクエ釣りですが、実釣の様子と、極意について、お伝えさせていただきます。
長崎・平戸沖 イカ泳がせのクエ釣り
6月14日、15日に長崎・平戸沖から根魚の王様・クエ狙いに行ってきました。五島列島に向かうと予測していましたが、船長の判断で壱岐沖まで船を走らせました。
夜明け前までにイカ(この時期はケンサキイカ)を準備し、沖へ。狙う水深は50~80mラインの魚礁、瀬周りです。
ハリス60号をメインに50号も使用し、1本針にイカの胴部分の1番先(エンペラに針が当たらないことが大切)に針を掛けます。
2日間ともに、潮止まり前後のタイミングでアタリが連発し、最大9.4㎏のクエに出合うことができました。しかも、今年も同船の仲間が全員クエをキャッチできて、最高です!
終日、底取りが難しいぐらいの時間帯は少なく、緩やかな潮が流れているような状況で波、風はなく、こちらも最高の海況でした。
この日のヒットパターン
最初に底取りをした際は、着底直後に糸フケを取る意味でも、高速で5~7m巻き上げ、再度ゆっくりと底取りを実施。この時、イカが弱らないように、オモリをドンっと叩くことのないように心掛けてください。
今回感じたのですが、いずれも弱ったイカにバイトしてきました。5月前後が産卵期でもあることも関係しているのかもしれませんが、目の前にエサを通しても、必ず口を使ってくれる状況ではなかったのかもしれません。
デリケート(何年も海の中で生きてきたことを考えれば、デリケートよりも警戒心が高いが正解かな)なクエ、かつできるだけ体力を消耗しない中で捕食していたとすれば、弱った生きイカがよかったのでは、と推察しています。
本命のアタリがある直前では、同船していたアングラーの誰かのイカがよく暴れている状況でした。イカが逃げ惑う感じです。
ただ、クエのアタリがある際は、前触れもなく一気に強烈なバイトが襲う感じです。このアタり方が唯一無二で、私を熱く熱くさせるんです。本当、とんでもない舞い込みですよ!
船長の指示ダナは、底から2~3m。私はステ糸分も含め、3~4mの位置(若干上のタナを意識)でヒットを呼び込みました。
仕かけが落ち込む際、クエは仕かけを見ていると思います。ずっと仕かけを置いておくのではなく、こまめに底取りをするのがベストです。アタリがある場合、ボトム着底から1分以内が勝負のように感じました。
クエ釣りのワンポイントアドバイス!
〇エサはとにかく丁寧に扱うこと
生きエサ釣りの鉄則ですが、とにかく丁寧に扱うことが大切。エサの刺し方も、絡みがないように、エンペラに針が当たらないようにと工夫して、底取りの際もオモリをドンと落とすのではなく、極力弱らないように扱ってください。
〇タナ取り
クエは浮いたタナにいることも多く、また起伏が激しいポイントを狙うので、こまめな底取りが釣果アップのポイントです。
タナを取り直す際、最低5~7mは手巻きで巻き上げ、落とし直してください。
底取り状態(仕かけを一定ライン巻かないで)から、クラッチを切り、再度の底取りが1番NGです。肝心なところで根掛かりしにいくような釣り方になってしまいます。
〇舞い込み(ファーストバイト)は半端ない
魚の中でも、おそらく1番じゃないかというぐらいの、舞い込みをします。ドラグは絶対に出さず、底から5~10m巻き上げることができれば、ほぼ勝負ありです。
私はスタンディングに強いこだわりがあります。待ちの姿勢から、引き込み直後はロッドを立ててラインは絶対に出さない(出したら根ズレで瞬殺されます。60号でも80号でも)。
鬼のファイトでまず5~10m巻くことです! そこまで持ってくることができれば、ほぼ勝負ありです。
■きくりんのピックアップ製品
・ロッド:ゴウインブルHHH-190
・リール:シーライン LD40P
・仕かけ:自作仕かけ(ハリス50~60号の1本針)
・ライン:UVF PEデュラセンサーX8+Si3・12号300m
・リーダー:ソルティガナイロンリーダー60号5m
・オモリ:120号