
金森 聡(かなもり あきら) プロフィール
皆さん、こんにちは。ダイワフィールドテスターの金森聡です。今回はメインフィールドの大阪湾ではなく、伊勢湾のタチウオが開幕したとの情報を聞いて、行ってきました。ポイントとなる伊良湖沖のタチウオ開幕初期は、釣れるタチウオのアベレージが大きく、140cmクラスの神龍(シェンロン)までいるという、船テンヤタチウオファンには、たまらない場所です!
自身初めての伊勢湾ということで、遠征と開拓にも力を入れていて、東海エリアの船テンヤタチウオにも精通している、同じくダイワ船チームの山本岳氏に同行してもらいました。
愛知、三重共に同じ伊良湖沖ポイントですが、今回は三重・鳥羽から出船している「KAIEIMARU」に行きました。「KAIEIMARU」と言えば、昨年開催された「伊勢湾タチウオKINGワンデイバトル」の船宿としても知られています。
出港し、ポイントの伊良湖沖までは40~50分。水深は80m前後でそれほど深くはないものの、潮が動くと仕かけがかなり流されてしまいます。メインとなるテンヤ号数は50号です。
伊良湖沖のエサは中羽、大羽イワシがメインですが、まずは「あまり実績がない」と言われたサンマを、テンヤのサイズに合わせて頭をカットした1尾付けで使用しました。
まずはボトムまで仕かけを落とし、ワンピッチジャークを数回からの早いストップ&ゴーを2回入れてステイすると、明確なタチウオのアタリがありました。もう1度誘いを入れ、でたアタリをフッキング! 丁寧にやり取りして上がってきたのは、メーターオーバーのタチウオでした。
テンヤのカラーが顕著に釣果へ反映
その間、隣の山本氏はアタリがない様子。この日はいろいろと検証も兼ねていたので、お互いに違うタックルとテンヤカラーで、山本氏はイワシのエサでスタートしていました。私のテンヤカラーはイエローゼブラ。山本氏はマイワシカラー。
山本氏がイエローゼブラに変えるとアタリが増えるといった、テンヤカラーの選択が、この日は顕著に釣果に出ました。
その後はタチウオのアタリも減り、渋い展開へ。この日は基本的にボトムにタチウオの反応が集中していましたが、時折50m前後までタチウオが浮いてくることもあり、下から上までしっかりと丁寧にタナを探す必要がありました。しかもタチウオのアタリは、かなり小さく、追いもほとんどない状況で「アタったらすぐに掛ける」即掛けの必要性もありました。
ロッドは7月に発売された「極鋭タチウオテンヤSP EX 91-170」を使用しました。91調子の張りのあるブランクスのおかげで、50号のテンヤでも自分が思うようなアクションでキッチリと動かすことができ、瞬時に「掛け」にいくことができます。
「極鋭 タチウオテンヤSP EX」に掛け性能を追求した9:1調子モデルが登場! ハイレスポンスで即掛け、自由自在な誘いを実現
それに加えて、タチウオの小さなモゾモゾするようなアタリでも感じ取れる感度があり、今回のような渋い展開にも対応できるダイワの船テンヤタチウオ最高峰ロッドに仕上がっています。そんな硬めの91調子のロッドとも相性が抜群によいテンヤが「船タチウオテンヤSS AH(Auto Hooking)」です。

出典:ダイワ
針先が半遊動式になっていて、タチウオの引き込みに対して上手く力を分散してくれるおかげで、バラシの軽減を手助けしてくれます。大きい個体の多いフィールドにおいては、圧倒的なアドバンテージとなると考えています。
実際、ここ伊良湖の大きいタチウオに対しても、AHの半遊動針の必要性を感じることができました。91調子ロッドのような硬めで、魚とのやり取りが難しいロッドを、半遊動針のテンヤAHが補助する、このロッドとテンヤの組み合わせはオススメです。
その後、拾い釣りのような展開の中、群れに当たるタイミングで1人が釣れると、バタバタっと時合のように釣れたりすることもあり、初めての伊勢湾タチウオで、船長曰く「渋い日」に当たったようですが、やはり釣れるタチウオのアベレージがよくて、めちゃくちゃ楽しめました!
私のこの日の初伊勢湾タチウオに感じたことと、山本氏との検証を踏まえて言うと、渋い感じは大阪湾の冬のパターンに似ているが、ボトム中心ではなく、大きい個体も中層に浮いている。その中で潮が速くて仕かけが流されるので、タナボケしないようにアタリダナをキッチリと把握することで、連発するチャンスがある。
この日のよかったテンヤカラーは、イエローゼブラや紫ゼブラのような少し発光するタイプです。光り過ぎるフルグローや、逆に全く発光しないタイプではアタリが激減しました。
渋いからと、エサを小さくしたりして全体的なシルエットを小さくしても、アタリが目に見えて増えることはなく、釣れるタチウオが小さくなりました。むしろ大羽イワシのような大きめのシルエットの方が、アタリが多いように感じました。サンマでもアタリはありましたが、少し渋い状況ではイワシがよかったです。
地元の漁師さんもテンヤの仕かけを使って漁をするほど、テンヤタチウオはサイズも狙えます! 開幕した伊良湖沖タチウオですが、8月くらいになってくると、小型の群れも入ってくるとのことで、アベレージサイズがよい今、ドラゴン&神龍を狙うには、もってこいの時期だと思います。
今年も「伊勢湾タチウオKINGワンデイバトル」が開催されたり、今後もテンヤタチウオのホットスポットとして、伊勢湾は大注目のエリアですね。
大阪市内からでも、三重・鳥羽までは車で片道2時間半ほどで行けますので、プチ遠征として皆さんもドラゴン、いや神龍を狙いに行かれてみてはどうでしょうか。
ロッド:極鋭 タチウオテンヤSP EX91-170
リール:シーボーグ200J-L
テンヤ:船タチウオテンヤSS AH(Auto Hooking)
ライン:UVF PEデュラセンサー×12EX+Si32号