
横山晴也(よこやまはるや) プロフィール
ノロノロ台風10号の影響で、大量の雨が降った後、マイカ(ケンサキイカ)の群れが散ってしまった9月現在の若狭湾。本来ならば、秋の数釣りで盛り上がりたいところですが、釣果が思うように伸びてくれません。
新しい群れは、いつ入ってくるのか、それとも…。
私も僅かな希望に賭けつつ、毎週釣りに行っておりますが、記事として皆様に紹介できるほどの釣果を得られておりません。
そこで今回は、好調に釣れていた7月中旬に、コッソリとテストしていた「オバマリグのエダの長さ」について、考察したいと思います。
この内容は、弊店のYouTubeチャンネル「ビックちゃんねる[若狭の釣り]」でも、紹介していますので、そちらも併せて参考にしてみてください。
オバマリグのエダの長さを探求
さて、「オバマリグのエダの長さ」は、イカメタルゲームの黎明期より、度々議論される課題の1つです。
私が手作りして販売し、メインで使い続けている「元祖オバマリグ(C・tory)」シリーズは、イカメタルジャンキーたちの何年にも及ぶ、度重なるテストの末に、辿り着いた完成形の1つであると思います。
では、何故今、その完成形に対して、再度疑問を投げかけなければならないかと言うと…、今年の若狭湾、水温が高いのが原因か?
それとも絶対数が少なく、スレたイカしか残っていないのか?
簡単にはヒットしてくれないのです。
そして、今年のイカが集まっていたポイントは、水深80~100m付近と、例年よりもずっと深場で、さらには釣れダナも安定せずバラバラ…と、ダブル、トリプルパンチで高難度でした。
そんな中、エダの長さによって、釣果が左右した事例が度々聞かれるようになったのです。
船長によっては、「エダの長い仕かけを持ってきて!」と、予めアナウンスする船長もいます。
そこで私も、もう1度原点に立ち返って、イカメタルにおけるエダの長さはどれくらいか?
今だからこそできる、やり方で検証してみることにしました。
まず、各社から発売されている仕かけのエダの長さは、レギュラーモデルが約7cm、ロングモデルが約15~20cmの物が一般的です。
普段の私のメイン仕かけでも、エダ7cmを使うことが多いのですが、今回は15cmや18cmのエダを試してみました。
結果は50パイ対50パイという、面白い結果でした。
数だけ見れば、エダの長さなんて関係ないように思えますが、内容的には大きく異なっていました。
不思議なことに、私が絶好調な時間帯は、釣友が釣れず、釣友が好調の時間帯は、私は釣れなかったのです。
やはりエダの長さと釣果は、関係がありそうです。
結果は、僅差で私の方が多かったです。
この日のイカは、ドロッパーにヒットすることが多く、大きくキビキビとしたルアーアクションへの反応は、よくありませんでした。
私はいつものクセで、ガシガシとシャクってしまい、ドロッパー感度重視のエダ7cmオバマリグでは、少々苦戦。
もしかすると、15cmのエダを使っていたら、もっと釣れていたかも…?
結果は38パイ対43バイで釣友の勝利!
この日も、釣行①と同様で、私が絶好調な時間帯と、釣友が絶好調な時間帯がハッキリと分れました。
さて、この3回の釣行を踏まえて、私なりに解釈すると…時間帯による反応の違いは、イカの活性の変化と考えるのが妥当と思います。
そして、エダの長さはドロッパーの動きを制限する役割を持ち合わせていると考えられます。
すなわち、イカの活性に合わせて、エダの長さをかえれば、人間側のアクションを大きくかえずとも、イカの好みにアジャストできるのではないでしょうか。
活性が低い時間帯は18cmのエダ、活性が上がった時間帯(周りのヒット数が増えている時)は、エダ7cmでリアクションバイトを狙う。
そんな攻め方がよいのでは…?
周りが苦労してる時間帯は、エダ18cmで、周りがポロポロ釣っている状況なら、エダ7cmで勝負しました。
結果は、28パイで私が竿頭。予想通り、活性のよしあしと、エダの長さは関係性があるようで、私は中弛みなく、一定のペースで釣果を重ねることができました。
何となくですが、私の画策は上手くいったような気がしました。
もちろん、エダの長さだけで、全ての釣果がかわるとは思えませんが、状況を見極めて、エダの長さをかえるのは、少なくともアリですね。
苦しい状況を打開する引き出しの1つには、なり得ると思います。
私もエダの長さを本気で再試行し始めてから、2カ月も経っておりません。これから、いろいろ試していきたいと思います。
何かよい方法があれば、ぜひぜひ教えてくださいね。