【2024年の若狭湾イカメタルを振り返る】マイカのスタートは遅かったが、ハイシーズンは数安定。今年はタルイカの当たり年!?

寄稿:横山晴也

横山晴也(よこやまはるや) プロフィール

現在主流になっているエダ付き仕かけ(オバマリグ)をイカメタルゲームに取り入れたパイオニア的存在。福井県小浜市・ビック釣具店店長。

早いもので、今年も残すところ1カ月を切ってしまいました。最近は、冬型の天候が続き、日本海側は荒れ模様の日が多くなってきました。
私の休日も、残念なことにシケの日が続き、11月はほとんどイカ釣りへ行けませんでした。

2024年若狭湾のイカメタルを振り返る

そこで今回は、今年1年の若狭湾のイカメタルを振り返ってみたいと思います。

1~4月

ヤリイカメタルのシーズンは、少し遅めのスタートでした。昨年よりも、ヤリイカの個体数は少なめで、群れも小さめ。

活性もよい日と悪い日の日ムラが大きかった印象です。爆釣を味わったのは、2月後半~3月頭にかけて。来年も、このぐらいの時期が1番アツいかもしれませんね。

個人的に効果的だった釣りの展開は、エサ巻きスッテをドロッパーにしたオバマリグを序盤で使用し、タナや活性、その日の状況を把握します。

そして、ヤリイカが釣れ出したところで、ドロッパーをエギやイージースリム80などにかえて、繊細なアタリを取って掛ける作戦です。
低活性時のエサ巻きスッテは、やっぱり強い!

今年は各社から、さまざまなモデルのエサ巻きスッテが発売されました。

既存品よりも、ずっと小型のもの、メタルスッテにエサを巻くタイプなど、戦略の幅がより広がるラインナップで、来シーズンが楽しみです。

来年はオモリグ+エサ巻きスッテを組み合わせた、ヤリイカメタルにも挑戦したいと思っています。低活性時の救世主と成り得るかも。

5~6月

マイカ(ケンサキイカ)のスタートも、直近3年と比べると遅めでした。

昨年は、ヤリイカシーズンにマイカがまじって釣れ出し、そのままマイカシーズンに突入しましたが、今年は4月頃にヤリイカシーズンの終わりとともに、良型のスルメイカが来遊。

GWの終わり頃からポツリ…ポツリ…とマイカが釣れ始めましたが、厳しかったです。結局、シーズンが本格的に始まったのは6月中旬で、美浜沖から始まりました。

7~9月前半

ハイシーズン中、マイカは割と安定して数釣りができたと思います。

昨年との大きな違いはベイトフィッシュ(主にサバ)の多さ。

特に、釣行序盤は、漁火点灯後1時間ぐらいが大変でした。スッテカラーを間違えてセッティングしてしまうと、サバが大爆釣…。イカを釣ろうにも、サバがスッテに猛アタックして、アタリも何も分からない!

さらに、マグロがスッテをブッチ切っていくこともありました。

夜光や紫外線などで発光するカラーを使わず、アクションも控えることで、一定程度かわすことができましたが、かなり苦労しました。

釣行中盤以降は、サバもどこかへ去ることが多く、こうなれば紫外線発光カラーを使い、シャクリを激しく入れることで、マイカを集中して釣ることができました。

来年もベイトが多い時のために、無発光タイプの地味なスッテも、戦力として常備した方がよいかもしれません。

ほかにも、釣れる時だからこそ、やりたかった実験が、いくつか残っています。

オバマリグをさらに進化させるべく、来年もチャレンジ精神を忘れずに、マイカメタルに挑みたいと思います。

9月後半~11月

大型の台風が襲来してからは、マイカの群れがどこかへ抜けてしまい、若狭湾へ来遊する群れも少なくなったようで、かなり厳しい釣りを強いられました。

カラーの選り好みが激しく、日によって、時間帯によって、パターンがコロコロと変化していきました。

また、ラインテンションをかけながらスローフォールさせないと捉えられない、繊細なアタリしかでなかったことなど、若狭湾に残っているマイカが、どうもスレた? かのように感じられる反応をしていました。

一方、沖合で急にたくさん釣れ出したのが、スルメイカ。

秋にスルメ大爆釣なんて、何十年と若狭湾でイカ釣りをしている私でも初めてのこと。10月はマイカそっちのけで、スルメイカの数釣りを楽しみました(笑)。

12月

現在のメインターゲットはタルイカ! どうやら今年は、数年に1度の当たり年で、かなりたくさん釣れています。

天候ばかりは運ですが、チャンスがあれば皆さんにも行ってみて欲しいです。イカとは到底思えないほどのパワーファイトに、度肝を抜かれると思います(笑)。

そして、ヤリイカもそろそろ釣れ出すと思います。続報にご期待ください。来年も、皆さんが楽しく釣りができるように頑張ります。よい年をお迎えください。

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