
横山晴也(よこやまはるや) プロフィール
そろそろヤリイカメタルの季節です。皆さん、明けましておめでとうございます。本年もよろしくお願いします。
いよいよヤリイカシーズン到来か
さて、季節はヤリイカシーズン! 厳冬期から4月上旬まで楽しめます。若狭湾は水温が高い影響か、本格的にはシーズンインしていません。
沖の底曳き網には入っているので、そろそろ接岸して来るかな?と思われます。各船の釣果アナウンスに、聞き耳を立てておきましょう。
ヤリイカメタルの特徴は、夏場のマイカメタルと違って、より繊細でテクニカルにアタリを取る必要があること。
その原因として考えられるのが、ヤリイカのゲソの短さ!その短さたるや、「テナシ(手なし)イカ」なんて地方名もあるほどです。
そんなヤリイカが、多少スッテを突いたところで、アタリを感じて掛けようとした時には、すでにスッテの針先からイカの足は離れています。
ただ、一旦捕食のスイッチが入ると獰猛で、執着心が強く、何度もアタックしたり、スッテを抱けば、放置していても、なかなか離さない…という性質も持っています。
今回は、そんなヤリイカをどう攻略するか、考えてみましょう。
私がヤリイカをターゲットにしたイカメタルを始めて10年近くになりますが、やはり当初は(割と今でも…)イカのヤル気スイッチが入るまでの対応に苦戦しました。
ここをクリアできた方が、周りの人よりもたくさん釣る方でしょう。
そして難題クリアの方法は、①群れの中でヤル気のあるイカを探して釣る、②スイッチが入るまで、とにかく待つ、③ササミなどを使ったエサ巻きスッテで、ヤル気をほんの少し出させて釣り上げる、この3タイプに大別されると感じます。
①はオモリグを使い、時にはキャストして広角に幅広く探り、スイッチの入ったヤリイカに出合えるチャンスを増やす釣り方です。
底メインで狙うヤリイカに、オモリグは有効な戦略で、スッテ(エギ)を長時間フワフワと見せられるので、足の短いヤリイカがしっかり抱くことを可能にしています。
潮流が速い時に対応しやすい点も◎ですね。
②これは知識の少ない私がよく使う手法。着込んでいても、冬の海は本当に寒い!! イカが釣れ始めるまでに、寒さで集中力を切らしてしまっては、元も子もありません。
だから、周りが釣れ出すまでは、スッテをタナまで落として置き竿!(潮が速い時は止めておきましょう)
波の上下に誘ってもらいまして…私はポケットに手を入れて、船のポットで温かい飲み物を作って…ゆっくりする(笑)。
周りが(置き竿が)釣れ出したら、集中度MAXで狙っていく! 他力本願ですが、こんな作戦も悪くないと思います。
③まぁ、これが本命だと思います。ヤリイカメタルを始めた頃は、ルアーフィッシングなのに、エサを使うなんて邪道!と思っていました。
釣るための引き出しが少ない&ゼロよりは、釣った方が何倍も得られるものがある&寒い夜に打ち勝つためには、釣って盛り上がって暖まるしかない、と判断し、私は使うようになりました…。
使った感想は、「やはりエサは偉大である!」ってことですね。確実にアタリは増えます(ヤリイカ以外のアタリも増えますが…フグとか…)。
このことが重要で、アタリが増えることで、やっぱり集中力が増し、楽しみも増します。
そしてエサ巻きスッテは、ヤリイカがしっかり抱くことが多いと感じます。ヤル気のないイカも少し触ってから、突然ガシッと抱いてくるイメージです。これならゲソの短さも関係なく、フッキングを決められます。
ただデメリットもあり、エサ巻きスッテを使うと、細かなアタリが分かりにくくなります。
これはエサ巻きスッテ自体が結構な水の抵抗を受け、仕かけ全体が重くなるため。例えるなら、ドロッパーを2個付けた感じ。
竿先へ掛かるテンションが大きく、その分ノイズも多くなり、ヤリイカがスッテをフェザータッチで触っただけでは、違和感を違和感として捉えられません。
従って、ヤリイカの群れ全体にスイッチが入った時は、ドロッパーをデュエルのイージースリムや、ヤマリアのアッパーなどに切りかえて、通常のマイカメタルのように釣るのがオススメです。
細かいアタリが分かるようになれば、仕かけ投入から、掛けるまでの時間が短縮されて、より釣果アップも可能です。
まだまだ私もヤリイカメタルの初心者で、数を釣るための引き出しも少ないです。意図的にヤリイカのスイッチを完全に入れられるようになったら、本当の意味で攻略となるのですが…。
ヤリイカメタルは、釣る人は釣る、腕の差が出る釣りです。皆さんも私同様、ちょっぴり悔しい思いをしませんか?(笑)