現在、記事を作成しているのは2月。毎年この時期は釣り物も少なく、釣行に行く機会がめっきり少なくなってくる。
先日ふと、今秋に使用していたタックルバッグを覗いてみると、秋エギングに使用したエギを発見。思い返せば、じっくりエギを眺める機会がなかったので観察してみることにした。
エギの形って魚?エビ?
改めて眺めてみると1つ疑問が。
「エギの形は魚型に作られているのか? それともエビ型か?」
筆者は今までなんとなくエビ型だと思っていたが、ヤエン釣りなどでは活きたアジなどを使用する。そのことを思い浮かべながら見てみると、魚型にも見えてくる。
各社から様々なエギが販売されているが、思いっきりエビの形をしているモノもあれば、アジカラーやイワシカラーといった、魚の色を再現したカラーのラインナップがあったりもする。
これからエギングを続けるにあたって、形の意味を理解しておくことが釣果に繋がるのではないか。と思い、早速調べてみた。
エギの歴史
エギの歴史を調べてみると、面白いことが分かった。
そもそもエギが誕生したのは、※薩摩地方(現在の鹿児島県)だそう。※諸説アリ
実際に使われ始めたのは江戸時代の後期(1700年代)だと言われており、その時代に夜焚きに使った松明の焼けこげたモノにイカが抱きついたことがヒントになって考案されたという。
生まれは、魚やエビを意識して作られたのではなく、偶然の産物で生まれたらしい。
その後、漁師が外海の大型アオリイカを釣るために、大型のエビの姿や動きを模して、海底近くでエビが、ぴょんぴょんと飛び跳ねている様を演出するエビ型と、漁船をゆっくり走らせながらエギを引きながら釣る曳き型エギが作られたそうだ。こちらは魚型とか細魚型呼ばれるもので、小魚を模したエギである。
魚型の曳き型エギは年々少なくなり、エビ型が主流になったようだ。

魚型エギのイメージ

実際に使われていたエビ型の曳き型エギ4.5号【林釣漁具製作所】
つまり、エギは昔からエビ型と魚型の2種類があって、それがブラッシュアップされて現代のエギとなったということである。上記の曳き型エギ画像の形を見るに、現代のエギはエビ型に近い形で作られていることがわかる。
イカの捕食行動について
調べていると次に気になったのは、アオリイカが捕食対象としている生物について。
アオリイカはエビやカニといった甲殻類や、魚類を好むことは知っている人も多いだろう。ただ、先述したようにヤエン釣りで小魚を捕食している様子は確認できるが、甲殻類を捕食しているイメージが湧かなかった。
YouTubeで調べてみると、クルマエビやアミエビで餌付けをしている動画が複数ヒットした。エビへの反応はよく、我先にと触腕を伸ばす様子や、一度抱いたエサを食べやすいように抱き直したりする様子が確認できた。気になった方はぜひ調べて見て欲しい。
エギも同じように捕食されているのかと思うと、自分が今までアワセていたタイミングを考え直す必要があると感じた。
これは眉唾モノだが、アオリイカは、抱き直してでも魚は頭から捕食し、エビは胴から齧る。という情報もあった。
確かにエギングをしていると、胴の布が齧られて破けてしまうことがある。そういった場面に遭遇すると、エビのようにシャクリってからのステイが有効なのか? など、色々な考えが頭を巡って楽しくなる。
こちらについては、今後の釣行で研究していこうと思う。
形は“エビ型”が近い?
以上のことから、形は昔のエギでいう「エビ型」であり、エビを捕食する様子から、エビをイミテートしているように感じる。
ただ、使い手の技量によっては魚に見せることもできるだろうから面白い。