これから本格シーズンに突入する「船メバル釣り」!多彩なゲストにも出合える、魅力的な釣りを紹介

寄稿:吉田昇平

吉田昇平(よしだしょうへい) プロフィール

キャスティング、即掛けを得意とする大阪湾タチウオKINGバトル2018の優勝者。2017年にもセミファイナルトップ通過の実績も持つ凄腕アングラーでシマノフィールドテスター

小さな前アタリに胸が高鳴り、次の瞬間、穂先が一気に海中へ突き刺さる。鋭い引き込みを楽しみながらリールを巻き、次々と連掛けする興奮。これこそが、船のメバル釣りの醍醐味だ。

釣り上げた後の楽しみも格別。煮付けにすれば、身はふっくら甘く、ご飯が止まらなくなる。「釣って楽しい、食べて美味しい」最高のターゲットである。

メバルは「春を告げる魚」として知られ、冬の産卵期を終えた春から初夏にかけてが旬。漢字では「眼張」「目張」「鮴」と書かれるが、「目春(めばる)」の字が表すように、全国の釣り人に親しまれている。そのメバルを、ひと足早く狙うべく、2月11日、最強寒波の余韻が残る兵庫・須磨の海へ向かった。

今回お世話になったのは、須磨の仙正丸。5時、凍える寒さの中、釣り仲間と集合し、受付を済ませて乗船。気温は2度。かじかむ指で、何とかサビキ仕かけに30号のオモリをセットした。

最初のポイントまでは約10分で、水深13.6m。仙正丸の辻久信船長によると「例年なら水温は10度ほどだが、今年は急激に下がり、濁りも入っているため、厳しい状況」とのこと。この日の水温は8.3~8.6度と例年より低く、苦戦を予感させるコンディションだった。

しかし、そんな不安を吹き飛ばすように、同船の釣りガール・のんたさん、シマノテスター 樋口輝氏、12代目タチウオKINGの坂匠氏の竿が、次々と曲がる。上がってくるのは25cmほどの良型メバル。さらには2連掛けに成功する方まで現れ、船上は活気付いた。

釣りガール・のんたさん

シマノテスター 樋口輝氏

12代目タチウオKINGの坂匠氏

夜が明けると、ポイントを淡路島の東浦方面へ移動。

15代目アングラーズアイドルの金高由佳さん

ここでは良型のアジもまじり、メバルのヒットは時おりという状況だったが、釣れれば型がよい。15代目アングラーズアイドルの金高由佳さんが、この日最大のメバルをキャッチし、すでに船中全員安打。ただし、私を除いて(笑)。そこで、思い切って仕かけを変更し、シラサエビのエサ釣りに挑戦。そして、ついにその瞬間が訪れる。

夢の尺超えメバルか?

竿先が大きく舞い込み、海中へ突き刺さる。夢の尺超えメバルか? それとも大型の連掛けか? 期待を込め、慎重に巻き上げると、現れたのは44cmに迫る寒イサギ。そして、小ぶりながら待望のメバルも釣れ、ホッとした。

マダイの時合が到来

しかし、この日はここからが本番だった。海苔棚付近のポイントで突如、マダイの時合が到来。メバル狙いの仕かけにも関わらず25~35cmのマダイが次々とヒットし、まさかの入れ食い状態に。気が付けばクーラーボックスは満杯になり、大満足のまま帰路に就いた。

これからは、イカナゴのシーズンが到来し、船メバル釣りの本格シーズンに突入する。春を告げるメバル、その魅力を体感して欲しい。

■使用タックル

ロッド:リアランサーメバルS 360
リール:バルケッタプレミアム151DHXG
ライン:タナトル8・0.8号

ひと工夫するだけでOK!仕かけトラブル激減法

船メバル釣りでは、磯竿のような長竿と、多点仕かけが有利だが、風やポイントの移動時に、仕かけが穂先やガイドに絡みやすいのが難点だ。また、せっかく釣れているタイミングで根掛かりをして、仕かけを丸ごと交換する羽目になった経験はないだろうか?

実は、そんな悩みを解決する方法がある。仕かけのサルカンの上に1~2号程度の中オモリを通しておくだけで、劇的に絡みにくくなり、快適に釣ることができる。

また、メバルの仕かけの幹糸は平均して1.5号前後が多いので、ハリス1号で10cmほどのステ糸を、予め作っておけば、根掛かりしてもオモリを失うだけで済む。たったこれだけで、ストレスが減り、メバルを釣るチャンスが大幅に増える。これは、ぜひ試してほしい。

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