【曲がるのに操作性バツグン?】このイカダ竿、極めて異質。「セイハコウ フィラート」

新製品総力特集2025

一般的に、先調子=操作性重視で、胴調子=粘りとタメが効く…というのは周知の事実。

7年ぶりにリニューアルし、2025年登場する「セイハコウ フィラート」は、従来モデルよりも曲がる竿でありながら、操作性もきわめて高い異質な竿。

セイハコウ フィラート

出典:シマノ

よく曲がり、操作性もきわめて高い。 相反する特性をひとつの調子に。

「25セイハコウ フィラート」は、前作の18セイハコウフィラートと調子の設計が大きく変更されている。

上記画像を見てもらうとわかるように、前作と比べかなり胴調子になっている。が、操作性は向上している…という。

その理由はブランクスで、「25セイハコウ フィラート」はローテーパーブランクスとなっている。

ローテーパーブランクスとは

ローテーパーブランクスとは、細身設計による操作性、風切り性能、ファイト時にクロダイ(チヌ)の引きに合わせてしなやかに追従し、引きをいなす性能を向上させたブランクスのこと。

△スパイラルXコアを採用することで芯の強さも持ち合わせている

この設計を採用したことで、ベリーからバットにかけてはパワーが向上し、手元への荷重移動はよりスムーズに。#1~#2上部は従来より継部の曲がりがよりスムーズでしなやかになり、追従性が向上しているそうだ。

同時に注目したいのが、“Xガイド3Dチタン”の採用。変形に強いチタン製ガイドをシングルフットで搭載することで、ブランクスの曲がりを素材せず、よりブランクスの能力を引き出せるようになったそうだ。

エラストマー素材のグリップでホールド力バツグン

「セイハコウ フィラート」に新しく採用された“Vホールドパワーグリップ”は、サイドカット形状+エラストマー素材で持ち手の安定性が大幅に向上。

エラストマー素材はホールド性に優れ、サナギやオキアミ、油分の多いダンゴを触った後でも滑りにくいうえに、エサのニオイが付きづらく、ダンゴ粉の目詰まりもなかったりと嬉しいことづくめ。

2種類の穂先を標準搭載

F-1とF-2、調子の異なる2本の穂先を標準搭載。これによって多様なシチュエーションに対応可能に。

F-1はオモリを使った釣りからノーシンカーまでオールラウンドに活躍。
F-2はノーシンカーから宙切り釣法まで対応するしなやかな追従性が特徴。

となっている。

ちなみに替え穂先は尻栓に収納可能になっているのも嬉しいポイント。

山本 太郎氏のインプレッション

率直に思ったのは、テーパー角が小さくて緩やかに先端に向かっていく、これまでにないローテーパーブランクスでよく曲がります。ただ、曲がるので弱いかといえば、スパイラルXコアが後ろのバット部分で控えていますので、52cmまではテストで難なく獲れました。ターゲットとしては30~40cmメインなんですが、それより大きなサイズでも柔よく剛を制すというか、柔軟ゆえの強さで問題ないですね。

私的には前作と調子は全く違うと感じています。ローテーパーだから胴調子かといえば、それもちょっと違うんですよね。ラインを通して曲げてみると確かに軟らかい印象を受けますが、ロッドを操作する際には胴調子という感覚はなく、必要な操作は問題なく行えます。

最近はやり取りに対しての感覚が変わってきて、すぐにラインを出してしまう方もいます。ロッドは曲がり切るとネジレ始めるんですが、その一歩も二歩も手前でラインを出される方が多いです。ラインはそこまで弱くないし、魚には「しんどい思い」をさせないと(笑)。このロッドにはスパイラルXコアという強力な武器が搭載されていますから、ぜひその効果を感じていただき、しっかりとロッドを曲げていただきたいですね。

あと穂先もこれまでとは違います。いちばん感じたのは、いかなるシーンであっても使える調子であること。クセの強い穂先は「おもしろそうだな」とは感じても実際に使うときに悩むこともあります。その対応幅が今回の穂先は2本とも広いですよね。

流れが速い、または20m以上あるような深場だと潮の“圧”が大きくなってきます。軟らかすぎるとアタリを取る以前に曲がりすぎることがあるんですけど、そういうときに重宝するのがF-1ですね。それ以外でもカキのような重いエサを使うときや、関東の釣り場のように外洋に面してうねりや風波、船舶の往来による波があるところでも活躍します。オールラウンド性でいえばF-1でしょうね。

F-2は宙切りであったり、ラインを緩める釣りのときに穂先が柔軟に対応してくれるので、腕の揺れや波の影響をカバーしてくれます。使い分けはあくまで好みの話なので厳密に分かれるわけではありませんが、多くの方の好みがどちらかの穂先に当てはまると思います。

ロッド全体の調子としては攻めていますが、穂先はオールラウンド性が高い。ビギナーから中級者まで、大きな味方になってくれるロッドだと思います。軟らかく感じるかもしれませんが、あなどってはいけないポテンシャルを秘めていますよ。

出典:シマノ

スペック

品番 全長(m) 継ぎ方式 穂先互換タイプ 継数(本) 仕舞寸法(cm) 自重(g) 先径(mm) 錘負荷(号) 適合ハリス(号) リールシート位置(mm) リールシートタイプ カーボン含有率(%) 本体価格(税別)
150 1.50 並継 D 2 101.6 110 0.4 0-2 0.8-2.5 220 DOWNLOCK 27.3 41,500円
160 1.60 並継 D 2 111.6 114 0.4 0-2 0.8-2.5 250 DOWNLOCK 27.8 42,500円

折しも、イカダ釣りのシーズン開幕の時期。

気になった方は、ぜひチェックしてみてください。

シマノ公式「セイハコウ フィラート」詳細ページはこちら

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シマノ(Shimano)

1921年創業。1970年に「レジャーを通して人々の健康に寄与する 」という企業哲学のもと、釣具事業部が発足。リール、ロッド、ルアー、用品などクオリティの高いアイテムの開発、製造、販売までを行い、釣具の総合ブランドとして、国内外問わず多くのファンを抱えている。独自の技術も数多く、世界に誇るジャパンクオリティを提供し続けている。
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