つりそくのオフィシャルクラブ、「つりそく船釣りクラブ」のメンバーが、釣りの魅力を紹介。
この記事を参考に、皆さんもどっぷりと釣りの世界にハマってください。

伊勢村 誠介(Seisuke Isemura) プロフィール
ドキドキ感がタマらない「落とし込み」
船でベイトを探し、群れの中に、仕かけを落として、ベイト(イワシ、アジ)を掛けて、タナ(基本は底)まで降ろして、フィッシュイーターに食わせる。
食物連鎖を使った釣法の「落とし込み」。
南淡路では「かからし釣り」、日本海では「タテ釣り」などと、呼び名はかわりますが、読者の皆さん、この釣り、めっちゃ楽しいですよね!
釣り方は、胴突きの落とし込み仕かけ(対象魚に合わせて、ハリス6号から14号ぐらいまでの5本から8本針)をベイトの群れに入れます。
基本はフリーフォールで、ベイトが掛かったら、そのまま仕かけを落とします。ベイトが掛からない時は、電動リールを高速で巻き上げて、落下を繰り返します。
着底したら1~2m底を切って、待ちます。ベイトの動きが竿先に伝わってきたら、竿先が大きく動きます。これはベイトが逃げる動きで、「来るぞ!来るぞ!」の、このドキドキ感がたまりません。
そして、「来たぁー!」と、竿が大きく曲がり込みます。この時、早合わせは禁物です。ヒラマサなら底に突っ込むので、ドラグは締めて、まずは根に入られないように強烈な引きに耐えて、巻き上げます。
途中、何度も暴れる魚とのやり取りを楽しんで、タモ入れ。ここの一連が、落とし込みと呼ばれる釣法です。
私が通う山陰の船は、仕かけが長く(幹糸12、24号、枝間1mの8本針、ハリス12、14号20cm、3方編み込み、小ダイ針13号、オモリ100号)。

▲仕かけの全長は長め。山陰エリアで使用する全長9㍍仕かけ
ベイトが底の針に掛かると、アコウやヒラメ。よく釣れるのは、メジロやブリ。ハリスが切られるのはサワラの仕業です。
上の針には、大ダイ、マトウダイも食ってきます。何が釣れるかは、相手次第ですが、大型の高級魚が大型クーラーに入りきらないことも!
山陰の落とし込みのシーズンは10~12月で、海が荒れて出船できないことも多々ありますが、出船できれば、高確率で大物に出合うことができます。また、紀伊半島ではベイト次第で春から秋に狙えます。
ここまで書くと、誰でも簡単に釣れてしまいそうですが、ベイトが見付からない時は、船はベイトの群れを探して走り回ります。
また、仕かけを上下させてもベイトが掛からない時もあり、この時は、仕かけをサミングして遅く落としたり、指示ダナで竿を上げ下げしたり、四苦八苦の時もありますので、お知りおきください。
最高のドキドキ感が味わえる「落とし込み」。皆さんも始めてみませんか?
ロッドは落とし込み専用竿がオススメ。穂先は細く、ベイトの動きが分かり、大物に耐えるバットの強いものが必要です。リールは、中型以上の電動を準備を。大物、ヒラマサ狙いの場合は、竿、リールはひと回り大きい物が必要
注目ポイント
私は日本海以外のエリアでも落とし込みを楽しみます。南淡路では、アコウ、ヒラメ、メジロ狙い、紀伊半島では、シオ(カンパチの幼魚)狙いなど、各地で落とし込みで出船する船宿も多いので、ニュースサイト「つりそく」でも検索してみてください。