つりそくのオフィシャルクラブ、「つりそく船釣りクラブ」のメンバーが、釣りの魅力を紹介。
この記事を参考に、皆さんもどっぷりと釣りの世界にハマってください。

十川 敬夫(とがわ よしお) プロフィール
シラサエビで狙う春のメバル釣り
4月に入り、ようやく暖かくなってきました。桜も散り、いよいよ本格的な釣りシーズンの到来です。
今年は年明けからメバルが好調な様子で、明石、鳴門、加太、それぞれのよい釣果情報を聞くと、ワクワクします。
船からのメバル釣りは、サビキ釣りをイメージする方が多いかと思いますが、4月初旬を境にして、日中はサビキ釣りから、シラサエビを使ったエサ釣りになります。
このエサ釣りがスリリングで、大変面白く、毎年積極的に釣りに出掛けています。
今回は、その船でのメバル釣りの「竿」について、お話ししたいと思います。
私は、サビキ釣りからエサ釣りに仕かけがかわるタイミングで、タックルを大幅に変更します。サビキ釣りは、シマノの早潮瀬戸内メバル360、または420SIーTのインナーガイドロッドに、ベイトリールの組み合わせを使います。
これは、早朝や夕暮れにトラブルを極力避けたいこと、繊細なアタリを取る必要がないこと、サビキ釣りが1ノット前後の潮が速いポイントを中心に攻めるために、ある程度、しっかりした竿が必要になるからです。
一方、エサ釣りは潮止まり前後の0.5ノットぐらいがベストタイミング。オモリも比較的軽いものが使用できますので、磯竿を使用します。
私はシマノのボーダレス2012年モデルの①420MLーT、②420MーTに、BBーXテクニウムC3000DXXGを組み合わせて使用しています。
なぜ、古いモデルを愛用しているかと言いますと、この年度のボーダレスは穂先がチューブラーだからです。
近年、大半の磯竿や船竿がソリッドティップを採用しています。穂先の折れ防止、食い込みのよさを主目的として、ソリッドを採用しているのだと思われますが、ソリッドの欠点は感度がやや劣るところです。振動を伝達する能力は、チューブラーには敵いません。
大型に成長した老練な尺超えメバルは、シラサエビをくわえた後に、居食いをします。この居食いを察知して、速やかに針を掛けないと、やがて違和感を感じてエサを吐き出してしまいます。
チューブラー穂先でも、明確な居食いのアタリがでることは少ないのですが、微細な糸のモタレをしっかりと伝えてくれます。この、わずかな変化を感じ取り、合わせを入れた瞬間からの暴力的な引きと、静寂を破るようにメバルが走る、その瞬間がタマらないのです。
シラサメバルは、毎年だいたい5月末頃まで続きます。少なくはなりましたが、チューブラー穂先を採用している磯竿はまだ市販されていますので、探し求めてみてください。
竿先にでないアタリを掛けていく快感、楽しいですよ。
注目レシピ
料理は、メバルのお刺し身です。この時期のメバルは、イカナゴを荒食いして、しっかり脂が乗っています。尺超えメバルは、ぜひお刺し身で! 皮を引くもよし、湯引きにするもよし。お酒が進みます。