一度口にすれば、その濃厚な旨みに魅了される「オニカサゴ」。
シーズンが訪れるたび、あの強烈な引きと食味を求めて心が騒ぎます。経験者なら、冬の海へ向かいたくてウズウズする感覚に共感するはずです。

船釣りで親しまれる「オニカサゴ」は、標準和名では「イズカサゴ」と呼ばれます。
和名上のオニカサゴとは別種ですが、食味の良さはまさに別格。
2月3日、三重県紀北町の愛昌丸へ向かいました。ここは穏やかな船長と清潔感のある大型船が特徴で、ゆったりと釣りを楽しめる一隻です。

▲島勝浦の愛昌丸
■ 水深100m前後で味わう「ライトなオニカサゴ釣り」
島勝沖のポイントは水深80〜100m前後。オモリ100号程度で挑めるため、深場釣りのハードルを感じさせないライトな設定が魅力と言えます。

当日は仕立船の利点を活かし、湾内で活きアジを確保してから沖へ。オニカサゴ狙いと泳がせ釣りの二刀流で展開しました。

▲泳がせ釣りもできるため、朝イチにエサとなるアジを釣りました
ポイント到着後、開始1投目から船内が沸きます。ミヨシの山本氏が大型を抜き上げると、右舷トモの藤原氏もヒット。上がり込んできたのは、40cmを超える立派なサイズでした。

▲つりそく船釣りクラブの山本氏

▲つりそく船釣りクラブの藤原氏
いきなり良型が2尾並び、爆釣の予感が漂います。
さらには、ウッカリカサゴやレンコダイ、マハタモドキなども姿を見せてくれました。

▲大型のウッカリカサゴ

▲マハタモドキ

▲レンコダイ
■ 渋い時こそ「シルエット」を小さく絞る
朝イチの勢いとは裏腹に、次第に食いが渋る展開となりました。アタリがあっても針に乗らなかったり、巻き上げ途中で外れたりと、テクニカルな状況へ変化。こうした場面で差を分けたのがエサの工夫です。

▲オニカサゴ狙いの基本的なエサはサバの切り身です
船中ではサバの切り身、ホタルイカ、イカ短とローテーション。藤原氏は「アナゴの皮」で反応を引き出していました。豚トロを使っていた人も。途中竿を出していた筆者も仕掛けを微調整します。
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針の選択: ムツ針から伊勢尼13号(ケイムラ)へ変更。
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エサのサイズ: 小さめのアジ切り身を選択。
シルエットを抑える作戦が功を奏し、40cm級を仕留めるに至りました。
山本氏が語る通り、大型狙いの通例は「大きなエサ」ですが、低活性時には「小さなシルエット」が突破口となる場面が見受けられました。

▲豚トロを使っていた人もいました

▲途中、竿を出した筆者は軽い仕かけでエサのシルエットも小さくしました
■ 釣り人の特権。市場に出ない高級魚を食卓へ
最終的に中村氏が良型を3尾揃えるなど、ポツポツと釣果を重ねて納竿。

▲納竿間際のオニカサゴを釣り上げた中村氏
40cmクラスともなれば、刺身、しゃぶしゃぶ、煮付けと、釣り人だけの特権であるフルコースを堪能できます。市場には滅多に並ばない高級魚の価値は計り知れません。

▲藤原氏は圧巻の大型を2尾にウッカリカサゴ、マハタモドキなどの釣果


▲体高抜群のオニカサゴを釣り上げた山本氏
帰港時には、ご家族揃ってお迎えしてくれる愛昌丸の温かさに、冷えた体も解けます。穏やかな島勝の海と、真心あるおもてなしを体験しに足を運んでみてください。

▲帰ってきた時には、ほっとするような温かい出迎えの愛昌丸。何度も通いたくなるアットホームな釣り船です

























