
竹村勝則 プロフィール
野山の桜は満開でも、海の春は遅れるのでもう少し先だが、3月30日に出掛けた泉南・岬町の深日港の釣りでは、エサ取りのスズメダイの動きが活発で、あっと言う間にエサを取る。

紀州釣りで釣れていたチヌは、銀ピカのキレイな乗っ込みチヌだった。大阪湾でも、やはり南の方ほど春が訪れるのが早いようだ。釣行日は火曜だったが、好天気とあってか、深日港では20人以上が竿を出していた。
カレイ狙いの投げ釣り、チヌ、グレ狙いのフカセ釣り、エビ撒き釣り、穴釣り、と狙い方はいろいろだったが、紀州釣りの人が1人だけ赤灯波止にいた。
今日は外側(北向き)のテトラでフカセ釣りのチヌ狙いで来た。朝の海はベタ凪なので、00ウキでウキ止めなしのスルスル釣りをした。

当日使用したマキエ
足元にチラホラとスズメダイがいたので、マキエを足元と前方への打ち分けをした。竿1.5~2本ほど前へ打ち込んだ1投目、仕かけが馴染む途中で黄色の潮受けゴムがスーッと走るように動いたので、反射的にアワセを入れた。
大した引きではないが、キビキビした動きで上がってきたのは、グレの手の平級だった。ここはチヌも釣れるが、グレもよく釣れる所なのだ。
幸先はよかったが、その後が続かない。マキエを打つと、真っ黒になるほどスズメダイが集まってきて、エサのオキアミがすぐに取られてしまう。オキアミにコーンを付けても同じだった。
コーンを3粒刺しにすると、さすがに残ってくるがアタリはない。
フカセ釣りだと、オキアミが沈下途中で取られてしまうので、早くエサをタナへ着くように重い仕かけにかえた。
オモリ1.5号、ハリス1.5号1ヒロ、ハリスの真ん中に2Bオモリ。これでエサ取りの層を早く通り抜ける作戦だ。
これでもエサを取られたが、時々残る。そのタイミングに期待して、手返しを続けていると、1時間後の12時過ぎに棒ウキがモゾーッとした感じで少し入った。
アワセのタイミングがバッチリで上がってきた魚は大きくはないが、チヌの25、26cm。これでボーズは免れた。
それから1時間後の13時過ぎ、誘いを掛けた後にウキがスーッと入った。合わせると、先ほどのチヌより引きが強い。強引を楽しませてくれたのは、チヌではなくグレの26cm。グレはチヌより引きが強い。
その後、グレの手の平級を1尾釣ったところで、納竿とした。
ここは紀州釣りでも、チヌにまじってグレが釣れる。当日も紀州釣りをしていた人が、チヌの38.5cmを頭に合計8尾とグレの30cmを釣っていた。ほかにはフカセ釣りで、ハネの47cmを釣った人がいた。
エサ取りが多くなってきたので、これからのチヌ釣りはフカセ釣りよりも紀州釣りの方がよいだろう。
深日港のチヌはフカセ釣りや紀州釣りで2月頃から釣れている、と常連さんは話す。実績のあるチヌポイントは、赤灯波止の西側と北向きのテトラ。北向きのテトラはエビ撒き釣りでグレ、メバル、ガシラ、ハネなども釣れる。
このテトラ周りは穴釣りで、ガシラを主体にメバルが釣れる。当日はシラサエビの穴釣りでガシラの20cm頭に数尾とメバルの17、18cmを釣っていた人がいた。投げ釣りでは手の平級のカレイが1尾釣れていたのを見ただけだったが、花見カレイのシーズンだけに、3人が竿を出していた。サビキ釣りでは、まだ何も釣れていなかった。