5代目タチウオKING 辻康雄の基本釣法

2017年タチウオキングバトル(以下TKB)のチャンピオンとなった辻康雄(つじやすお)氏。

第1回大会から、すべてのTKBでファイナルに進出しているテンヤタチウオの名手。
そんな辻氏が大阪北港マリーナのうみづり家で、「さすが」のテクニックを披露してくれたので、その一部を紹介したい。

TKB2017チャンピオンの辻康雄氏。シマノ・フィールドテスター

辻流「誘い」パターン

辻氏の誘いは実に多彩。以下に分かりやすくパターン別にして挙げたが、ひとつのパターンが極端にハマることもあれば、パターンを複合して誘うこともあると話す。

■ジャーク&ステイ
釣り開始直後は、活性の高いタチウオから狙っていく。ジャーク&ステイはそんなタチウオを狙う時の基本。

・ショートピッチ3回でステイ(止め)
・ステイの時間は短め1~2秒から試す
・アタってくるタチウオがいなければ段階的にステイの時間を長くしていく

 

■ストップ&ゴー
「タチウオがジャークを嫌う時がある」と話す辻氏。そんな時はテンヤの姿勢が安定するストップ&ゴー。つまり、巻き→止め→巻き…の繰り返しだ。

・リール3回転(1.5mほど)を入れてストップ
・巻きスピードは速く→遅く、ストップ時間は短く→長くを試す。活性が高ければ速め&短めに、低い時は遅め&長めにヒットする傾向がある
・状況により、リール半回転からステイ(1~5秒)の移動距離の短いストップ&ゴーも試す

 

■タダ巻き
電動リールのタダ巻き。活性が低い時に有効だが、タダ巻き自体に好反応というケースも。巻き速度3~4というスローな速度だけでなく、かなり速い巻き速度に反応することもあるという。

フォースマスター600で巻き速度4くらいをベースに、8といった比較的早いスピードも試していた

■ジャーク&フォール
竿をやや下に構えた位置から、2、3回に分けて小さく柔らかいジャークを入れて、竿を水平に近い位置に。ここでステイ。アタリがなければ、ここからゆっくりと竿を元の位置に戻していく(テンションフォール)。

・ステイ中、もしくはテンションフォール中にアタリが多い
・アタるタナが狭い時に効果抜群

ほかにもキャストからのフリーフォール、さらにはこれらを複合した誘いも試していく。

フッキングはコンパクト

辻氏は最初のアタリではアワせない。最初のアタリが出たら、さらに「追わせる」作業を行う。

・最初のアタリが大きい→早めのリール半回転~1回転
・最初のアタリが小さい→丁寧なスロー巻きでリール半回転~1回転
・最初のアタリがさらに小さい→ステイ

大まかにいうと上記のような方法で、初アタリが出たら後に、さらにタチウオに追わせて次のアタリが出たらアワせるのが基本。また、しっかり追わせていることもあり、辻氏のアワセは非常にコンパクトだ。

さて、実はロケにはシマノインストラクターの富所潤氏にも同行してもらっていた。

シマノインストラクター・富所潤氏

そして、富所氏は「辻さんのコンパクトなアワセはとても参考になる。掛けの釣りであるタチウオテンヤだが、しっかりアタリを見極めればコンパクトなアワセでも十分掛かる。また、万が一掛からなかったとしても、アワセ幅が小さいので、掛け損ねたタチウオとテンヤの距離がさほど離れない。これはすぐにもう一度誘いをかけられるし、二次的にタチウオを狙っていけますよね」と話す。

キャストからフォールでタチウオをキャッチする富所氏

さてさて、今回の主役は辻氏だが、そんな富所氏にムチャぶりをした動画もお楽しみいただきたい。

 

うみづり家の詳しい情報を見る

ランキング

釣り場・釣り船の情報をまるっとチェック!