タックル&仕掛け
タックルは当日2本用意。1つは愛用のピンピンの穂先のダムオリジナル1.5m、もう1本はツカサエバン白コブラ150。後者は前者に比べて、穂先がやや柔軟だそう。ともにバットパワーは抜群で一気に浮かせることができる。この日は午後まで強風で波気があったので、揺れを吸収し、底でサシエをきっちり止めることができる後者をメインに使用した。リールは黒鯛工房・アスリートレーサーHG。
ハリスはオーナーばりのザイト筏かかり2.5号。筏の周囲にはカキ棚が浮かぶが、藪氏は「これで十分」とのこと。実際、この日最大の56cmを掛けた時も一気にカキ棚へ走ったが、すぐに主導権を取り返して難なく取り込んだ。
針はカット黒チヌ、アケミチヌ5、6号と黒針をメインに、インホワイトチヌも使用。白針は状況次第だが、当たる時は抜群によいとか。オモリは底でエサを安定させるために、常時調整して打っていた。
竿:DAMオリジナル1.5m、TSUKASAエバン白コブラ150
リール:黒鯛工房アスリートレーサーHG
道糸、ハリス通し:オーナーばりザイト・筏かかり2.5号
オモリ:2B~5B
針:オーナーばりカット黒チヌ5~6号、アケミチヌ5~6号、インホワイトチヌ5号
ダンゴの配合はバラケよりポイントへの滞留を意識
藪氏のダンゴは、マルキユーのパワーダンゴチヌ1袋、大チヌスペシャルハイパー半袋、チヌパワー日本海半袋、ニュー活さなぎミンチ激荒半袋、アミドリップ半分、チヌにこれだ!!半分、海水をカップ(650㏄)5ハイで、粘りの強いダンゴに仕上げる(当日はこれを2セット使用した)。
これは濁りを出してパサッと崩れるのではなく、ポイントに滞留させて、そこに魚を寄せるため。大チヌスペシャルハイパーに大量に配合されたサナギは匂いも強く、集魚効果は絶大とか。
また、ニュー活さなぎミンチ激荒のサナギやコーンも、後になって効いてくるとのこと。
ダンゴの打ち方 メリハリを付けて同じ場所に打つ
藪氏の仏谷攻略のポイントの1つが、ダンゴの撒き方。筏が風や潮に押されて動くので、釣り時間中に周囲のカキ棚との間隔や方向がかわっていく。藪氏のダンゴは粘りが強く、滞留させて魚を寄せることを目的としているので、追加のダンゴを入れる時も同じ所に撒くことを心掛ける。

開始時や状況をかえたい時は大きめに10個ほど

途中で撒くダンゴは小さめに単発で
そのため筏に上がった時はもちろん、ダンゴ投入時は周囲を見渡し、山立てをして撒くポイントを一定にしている。その量も、開始時や状況をかえたい時は大きめに10個ほど、それ以外は小さめを単発で打つ。
エサのローテ カキ、ボケ主体にサナギも効果的
開幕時の仏谷でよく使われるエサは、現地にあるカキのムキ身。身が軟らかく白くて大きいので、大チヌへのアピール力は抜群だ。ただ、活性によっては触るだけで食い込まなかったり、逆にエサ取りにも取られやすい。

アピールバツグンのカキのムキ身
そんな時はボケやサナギコーンが有効。当日はエサ取りが活発になった時に、サナギコーンやカキの中にサナギを埋め込んだカキサナギで年なしを食わせた。藪氏いわく「これからは、特にサナギが威力を発揮する」。

ボケは2匹掛けでアピール力アップ

サナギコーンは今後の特攻エサに!
狙い方 じっくり見せるフォールも有効
この時期のキモは、チョイ投げからユラユラとフォールさせて、着底後は動かさずにじっくりとチヌにエサを見せること。触りがでても、アタリはなかなか続かないが、数分の間を置いてアタりだすこともあった。
狙いは、ダンゴでポイントを作った周囲。時おり、エサが底に埋もれないよう誘い上げてフォールさせていた。
また、通常のダンゴとは別に、ニュー活さなぎミンチ激荒を主とした激荒ダンゴも要所で投入し、サナギで食わせる伏線を張っていた。

ニュー活さなぎミンチ激荒につなぎの集魚材を2:1でまぜた激荒ダンゴ

激荒ダンゴにサナギコーンを包む
※この記事は2019年3月15 日発売の週刊釣場速報に掲載された記事を再編集、 加筆したものです