釣り人なら誰しも、”1度は釣ってみたい”という魚がいるハズ。
筆者にもその魚がいる。その魚とは「アマダイ」だ。
高級食材「アマダイ」
高級食材として、知られているアマダイだが、アマダイには日本近海に3種いる。
・水深100m前後に生息しているアカアマダイ
・中深海に生息しているキアマダイ
・浅場(30~100mまで)に生息しているシロアマダイ
と種類によって幅広い水深、海域に生息している。
幻の「シロアマダイ」
そのアマダイの中でも。漁獲量の少なさから”幻”と言われるのが、「シロアマダイ」だ。
アマダイの中でも特に絶品と言われ、市場では高値で取り引きされている。
そんなシロアマダイ、一般的には狙って釣ることは難しいとされているが、それが狙って釣れるという情報を聞き、気になった筆者はさっそく釣行。
三重・島勝沖
その場所は、紀伊半島の東に位置する、三重県紀北町の島勝沖。
そんな島勝沖に出船している筏マルキに、今回は乗船。
巷でウワサのサバフグの猛攻に遭う
事前情報で、山本船長から「最近はサバフグが多くて、仕かけがやられることが多い」と言う情報を聞いた筆者。今期は各地でサバフグの被害が出ており、「仕かけがやられるかも…」と、嫌な予感がしながらも当日を迎えた。
当日、港を出船しておよそ5分の島勝沖、水深35mで釣り始める。
予想通りのサバフグの猛攻。
この日はタイラバ、テンヤ、天ビン仕かけと、3種類の釣り方で狙ったが、サバフグの猛攻に遭い、仕かけを切られることもしばしば。
そんな厳しい状況だったが、サバフグがアタリ出すと、船長が何度も船を流し直してくれた。
しばらくは、サバフグ地獄だったが、次第に収まってきた。
そんな時、同乗者の川森さんの竿にココンとアタリが出た。
「ちっこいかな~、何だろう?」
と話しながら上がってきたのは、本命シロアマダイ! 小型だったが、サバフグからの本命に船中が盛り上がる。

シロアマダイを釣り上げた川森さん
続いて林氏が、テンヤでシロアマダイを2尾続けてゲット。

林氏はシロアマダイを2尾ゲット
筆者はと言うと、天ビン仕かけでアマダイを狙っていた。

筆者が使用した仕かけ
シロアマダイにオススメのエサは、オキアミと青イソメ。この日はどうやらオキアミの食いがよかったようで、コツコツとエサ取りのようなアタリが頻繫にあった。
しかし、上げてみるとエサだけが取られる状況。
そこで、着底してからデッドスローでリールを巻き、仕かけを張ることに。
すると、いきなりギュインと強烈なアタリがきた。強烈な引きに思わず声がでる筆者。上がってきたのは、50cmオーバーのイトヨリだった。
それから時間が経ち、気付けば納竿の14時。すると、船長から「もう少しやりましょうか」と、嬉しいお言葉。
大型シロアマダイがついに登場
船長が冗談で、「シロアマダイ釣るまで帰れまテンをやりましょうか」と、某テレビ番組に掛けた、話をした瞬間、筆者に強烈な引きがきた。
先ほどのイトヨリよりも強烈で、何度もラインが出される。「落ち着いて」と言う船長の言葉を聞き、丁寧なやり取りを心掛ける。
すると海面に見えてきたのは、白い魚体。
ま、まさか…。
上がってきた姿を見て大興奮! 40cmを軽く超えている大型のシロアマダイだった。
この後、同乗者の藤川氏はタイラバで40cmオーバーをゲット。
これで船中は大盛り上がり、時間もきたので、船長からラストの合図。最後のひと流しに思いを乗せて仕かけを投入する。
すると、金城氏にアタリ! 上がってきたのは、これまた良型のシロアマダイ。
まるでドラマ!? ラストひと流しで強烈なアタリ
さらに、川森さんにも強烈なアタリ!
当日最大の引きで、間違いなく大物の予感。何度もラインを出されながら、上がってきた姿を見て思わず川森さんが感激の声を上げる。
海面に浮いてきたのは、見事なシロアマダイで、当日最大だった。
当日は、シロアマダイが船中ボーズなし。思わず、船長にガッツポーズ。
帰港後どころか、数日たった今でもグループラインで「あの日は最高でした。また行きたい」と興奮は収まらない様子。
もちろん、味は「絶品」。家族も笑顔になるシロアマダイにまた出合うため、「仕事を頑張らないと!」と、改めて思う筆者だった。