和歌山・加太沖で人気の「春イカ便」、2月に入って出船を開始し、好釣果が出ているとのことで三邦丸を訪れた。
当日は春を思わせるような陽気で、絶好の釣り日和。
三邦丸の大型船に満員の釣り人を乗せ、6時半に出船。
20分ほどでポイントのタクラ沖に到着した。
このポイントは、底は砂地で魚礁が点在している。
この釣りは、底付近を狙うので、根掛かりに注意が必要だ。
水深は37mライン、船長の合図で釣りがスタート。
一斉に仕かけを下ろし、コウイカを狙う。
誘い方は、竿を大きくシャクり上げて元の位置に戻し、しっかりとタナでステイさせることが重要。
釣り人によっては、タナをキープして、じっと動かさずにアタリを待つ人もいた。
開始から1時間ほど経つが、なかなかアタリがない。
どうやら潮が流れておらず、イカの活性が上がっていないようだ。
しばらくすると、船内でオマツリが起き始めた。
潮が流れ出したようだ。
その時、右舷の胴の間に釣座を構えていた梅田氏の竿にヒット。
待望の船中1パイ目のコウイカが釣れて、ひと安心。
大きくシャクっている最中にヒットしたとのこと。
潮の流れだしがキッカケになり、そこからはコンスタントにヒットが続く。
お父さんと乗船していた中西天翔君も初めてのコウイカをゲットし、たまらず笑みがこぼれる。
大ドモに釣座を構えていた中村昌彦氏にもヒット。
中村氏は、エサ巻きのエギを使用。エサはサバの切り身を付けていた。
前半のアタリは右舷側に集中していたが、後半に入ると、左舷でもアタリが出始める。

当日は500g前後のコウイカがメインに釣れていた
船内は大忙しで、取り込みやオマツリ解きに仲乗りのスタッフが駆け回る。
さらに船内では、コウイカの吐く墨に翻弄される。
タイミング悪く、記者のウェアにも大量に吐かれてしまった。
終盤に差しかかる頃、右舷の胴の間に、釣座を構えていた高木建一氏が、丸々としたコウイカを釣り上げた。
高木氏は釣り上げると、手際よく墨袋の口を閉じ「自宅でイカスミを使った料理を楽しむ」と言う。
コウイカを釣り上げた釣り人達は、大満足の様子だった。
見た目はミステリアスながら、その食味は絶品。
そんなターゲットが、初心者でも手軽に狙えるのだから、釣り人が絶えないのだろう。
コウイカが人気の理由を伺い知ることができた。
三邦丸の春イカ便は、4月末頃まで出船予定。
この機会に、春イカをタン能して欲しい。