日が沈めばイカメタルを楽しむ
1尾と言えども目的の魚が釣れたので、気分よくイカ釣りに変われる。
ウキスッテの胴突き釣りも嫌いではないが、今回は「メタルスッテ」で攻めてみたい。
そこで、ロッドはシマノの「セフィアCI4+メタルスッテB66M-S」と落とし込みのスピードがコントロールできるフォールレバーが付いた「バルケッタプレミアム150」の組み合わせで狙った。
セフィアCI4+は7対3調子だが、竿先が軟らかいから、イカの微妙な触りやモタレなどのアタリが取りやすく、掛けてからのやり取りも楽しい竿に仕上がっている。
スタート当初はイカのタナも深いだろうと読んで、メタルスッテはシマノの「セフィア・コロコロスッテ」15号の赤白をチョイス。
ドロッパーは「セフィア・フワフワスッテ」78mmの赤緑にした。
フォールレバーを少し絞り込んでカウンターの数字が「4」になるぐらいで落とし込んでみる。
途中でフォールが止まったらイカが乗った合図だ。
1パイ目はやや深いタナでイカが乗った。
ズシッとした手応えなので、幸先よく特大のケンサキイカに贈られる称号、大剣かと期待したのだが、上がってきたのは胴長30cmを超えるスルメイカだったのでがっくり。
狙うタナが深すぎるのかと、次は10mほど浅くして探り始めたのだが、次もスルメイカだ。
どちらもドロッパーに乗ってきたので、今度はドロッパーを2号のオレンジ色のエギにかえたら、ようやくマイカが乗ってきた。
ドロッパーにぶら下がったマイカは、ガラスのような透明感のある体が一瞬にしてワインレッドにかわる。

釣り上げたマイカは美しいワインレッドに変わる
最初はそんな色の変化を楽しむ余裕があったのだが、ゴールデンタイムだと思える時間になっても一向にイカが乗ってくれないから焦りだした。
大船長の話では、昨日息子さんが深夜便で出てトップは80パイという景気のよい話を聞いていたので、これは一体どうしたことかと暗中模索の状態。
途中からメタルスッテをやりつつ、ウキスッテの胴突き仕かけを下ろしてみたのだが、こちらの仕かけにも、ほんの気まぐれに乗ってくるぐらいで、周りも諦めムード。
最後に減灯した瞬間に期待したが、こちらも反応ナシで、まあ、こんな日もあるさと諦めて、23時過ぎに納竿した。
惨めな釣果はスルメイカが4ハイ、マイカは胴長20cmぐらいのを頭に6パイだった。
翌日、数少ない貴重なイカは、大好きなイカ素麺とイカ飯にして楽しんだ。
世界で水揚げされるイカの30%近くが日本で消費されると聞いたことがあるが、この味を以てすれば、それも、むべなるかな…。

釣り上げた貴重なイカはイカ飯とイカ素麺で食べた
※この記事は2019年8月2日発売の週刊釣場速報に掲載された記事を再編集、加筆したものです。