春を告げる魚と言えば、「メバル」挙げる人も多いと思います。
メバルと言えば、瀬戸内や大阪湾などでは「クロメバル」を指すことが多いですが、日本海の春告げ魚と言えば、メバルはメバルでも「オキメバル」。
そう、沖で釣れる「メバル」です。
オキメバルは、ウスメバルやトゴットメバルなど、クロメバルに比べて沖で釣れる赤いメバルの総称で、関西圏では日本海側で春から夏にかけて狙うことが多いターゲットです。
このオキメバル、関西圏のポイントでは丹後半島沖にある好漁場、浦島グリが有名。
冬型の気圧配置が緩み、春の陽気になってくると、沖のポイントの浦島グリへの出船機会も増え、日本海にいよいよ春の到来を感じさせる風物詩的なターゲットです。
今年も3月に入って、そのオキメバル狙いが浦島グリで開幕。
京都の宮津や福井の若狭大島、小浜から釣り船がオキメバルを狙って出船し始めましたが、今期は開幕から型、数揃った好釣果が続出しています。
各地の釣り船の釣果を見てみると、
京都 宮津港・一颯丸
3月12日にオキメバル30~40cm船中220尾。
京都 養老大島・新幸丸
3月11日にオキメバル18~34cm73尾とガシラ15尾にメダイ2匹。
3月12日にオキメバル18~37cm328尾とキントキ5尾にガシラ5尾。
京都 養老大島・裕凪丸
3月12日にオキメバル338尾とシロソイ、フグ、ガシラなど。
3月13日にオキメバル579尾とシロソイ、ガシラ、フグなど。この日はオキメバルがよい人94尾、少ない人でも30尾の大釣り。
大型クーラーに入りきらず、横の袋にも型揃いのオキメバルがたくさん入っていますね。
福井 若狭大島・庄栄丸
3月9日にオキメバル船中約360尾、よい人は58尾。ほかにメダイ、アラ、クロムツ、シロソイ、ウッカリカサゴなど。
3月13日にオキメバルよい人40尾前後が数人と船中メダイ8尾にシロソイ、アラ、チカメキントキ、クロムツ、マフグ、ウッカリカサゴなど。
3月14日にオキメバルよい人60~70尾が数人、ほか1人50尾前後多数で、少ない人でも35尾。船中ではメダイ、クロムツ、シロソイ、マフグ、ウッカリカサゴなどまじり。
福井 小浜西津・直幸丸
3月10日にオキメバル20〜30cm1人15〜71尾とメダイ70cmにマダイ60cmと50cm。
3月13日にオキメバル20〜37cm1人25〜62尾とメダイ60cmにマダイ40cm。
各船ともに30cmオーバーの尺クラスが多数まじって、数釣りが続出。大型クーラーにもドッサリと入っており、釣り人の満足気な顔が目に浮かびそうです。
オキメバルの仕かけ
オキメバルの仕かけは、オキメバル専用の胴突きサビキ仕かけ。
各社からオキメバルと銘打った専用の仕かけが発売されており、それを使っている人が多いです。
仕かけには捌きやすい5本前後から、ベテラン向きの10本針など、針数と全長が異なるモノもありますが、この点は自分の捌きの技量に合わせて使うと手返しよく釣ることが可能です。

▲捌きやすい5本針

▲10本針はベテラン向き
使用するオモリは船にもよりますが、150号前後を基本に、潮が速いと200号ぐらいまでは持参しておいた方がよいでしょう。
エサは持参になる所が多いですが、ホタルイカやイカの切り身などを使用します。
ホタルイカは身の部分と足の部分を切り離し、足の部分の目と目の間に刺すとよいです。
竿はオモリ150号を負荷できるものならOK。リールはPE3号以上を200~300m巻けるモノなら小型でも十分対応できます。
意外と手軽なタックルで挑めるのもよいですね。
開幕ダッシュに成功したオキメバルですが、これから初夏にかけて脂も乗り、美味しく味わえる好期です。
凪の穏やかな日も増えてくる春の日本海に、好期を迎えた美味なオキメバルを狙って出かけてみてはいかがですか。