「イカで鯛を釣る」。
んっ!?「エビで鯛を釣る」と間違ってない? と思った方もいるかもしれません。
もちろん、諺通り、エビで鯛は釣れます。でも、イカでも釣れるんです。しかも大型が…。
イカで鯛を釣る
そんな魅惑の釣りが、「イカダイ」と呼ばれる釣り方。
イカをエサにして鯛を狙うんです。
エサとなるイカは、スルメイカやケンサキイカなどのイカ。
この時期の日本海には、夜に漁火が連なって見えるくらいイカ釣りの船が多数出ていますが、そのイカ釣りの船の中には、「イカダイ」の釣りができる船もあるんです。
以下は、福井県各地の釣り船の、今夏のイカダイの釣果です。

▲若狭大島・庄栄丸

▲若狭大島・金録丸

▲若狭大島・釣り船くない

▲小浜西津・幸翔丸

▲越前白浜:つり船福丸
ピックアップしただけでもズラリと並ぶ大型、良型のマダイ。
そうです、イカダイの魅力は何と言っても釣れるサイズがデカいこと。オキアミなどでは、小型もまじってきますが、このイカダイはイカをエサにするので、アタれば50cmクラス以上の良型が高確率。オキアミの釣りでは、なかなかお目に掛かれない80cmオーバーの大ダイも、意外と簡単に釣れちゃいます。
イカダイの釣り方
しかも、釣り方が簡単。
市販されているイカダイ専用の胴突き仕かけに、エサのイカを付けて下ろし、底を取れば1mほどオモリを上げるだけです。
あとはステイ。置き竿でアタリを待つだけ。エサのイカがキープできれば、誰でもできます。
基本的な仕かけはこんな感じ↓
オモリの号数は、船宿や狙うポイントの水深、潮流にもよりますが、要は大型の魚がヒットしても切れないタックルで挑めば大丈夫です。
今期の若狭湾は、ただ今イカの乗りにムラがあるため、エサのイカがとっても貴重な1パイになる日もありますが、チャレンジ可能な釣り船に乗船した時はやってみる価値は十分です。
エサにするイカは、スルメイカ、マイカ、どちらでも大丈夫ですが、どちらも釣れる場合はスルメイカを使用する人が多い感じです。
エサの付け方はこんな感じ↓
親針を尖った先の方へ刺します。
孫針はイカの足の付け根に↓
これでエサ付けが完了です
イカのサイズは、大きいよりも小さい方が食いがよさそうと思いがちですが、若狭の船長に言わせれば、実は逆。
一口サイズの小さなイカより、胴長20cm前後の立派なイカの方がイイんです。
それは、このイカダイ、実は状況によっては歓迎されないゲストも多くて、イカが小さいとタイより先に食われちゃうんです。
そのゲストと言うのが、エソやフグなどの多くの人は持ち帰らない魚。しかもハリスを切られたり、ザラザラにされるので厄介です。大きいイカを使っても、これらのゲストは食ってきますが、小イカを使うよりはエサが残りやすく、また本命のタイがヒットする場合も型がイイんです。
以前に筆者がイカダイに行った時は胴長25cmクラスの大きなスルメイカを使っていました。
「えっ!? こんなデカいイカで釣れるの?」と目を丸くしたものですが、その日は当たり日だったのか、80cm前後の大ダイを筆頭に60~70cmが入れ食い!! よい人は2ケタ、わずか数人の船中で型揃いのマダイが50尾近く上がっていました。
日本海はただ今、イカメタルやオモリグでケンサキイカ狙いがシーズン真っ盛りですが、イカダイの好シーズンでもあります。
イカダイが可能な船宿に乗船した時に、お土産分のイカが釣れたら、あとはイカを泳がせて、普段なかなかお目に掛かれない大ダイを狙ってみるのも面白いと思いません?
この釣りなら、ビギナーでも80cmオーバーに巡り合うチャンスは十分です!!
※イカダイは可能な船と不可の船、さらに可能な船でも状況によってはできない日もありますので、直接船宿にお問い合わせください