瀬戸内の冬から春の風物詩と言えば、メバルと双璧を張るマダイ。
小豆島周辺はこの季節、イカナゴなどのベイトが溜まり、それを捕食するマダイが釣れ盛る。
全長の長い胴突き仕かけに、ビニールやサバ皮などを付けたサビキ仕かけで狙うことから、「サビキマダイやタイサビキ(地方により別の呼称あり)」などと呼ばれる。

この日使用したのはチョクリ仕かけと呼ばれるビニール仕かけ
そんなサビキマダイに、ダイワのGOGOコンビが最新のタックルを携えて挑んだ。
2月11日の早朝、姫路・木場港の美里丸は小豆島へ向けて桟橋を離れた。
道中、「最近(釣果)は厳しいよ。今日も覚悟せなアカンかも」と近況を話す船長。
航程約1時間、小豆島の北東付近でエンジンがスローになった。
「よう映っとるで、用意して!」と投入準備を促す。
「水深30m、(底から)10mしっかり巻いて」と合図が出た。すぐに隣で小ダイがヒット。
郷原さんにもアタリ。コツコツ、コツコツと数度繰り返して、クーッと入った時に竿を起こす。
1尾目は20cm弱の手乗りサイズ。

郷原さんにまずはヒット
西村氏にも同型がヒット。

続けて西村氏にも同型がヒット
アタリは多いが、小型が多いからか、なかなか食い込まない。
それでも中には追い食いでトリプルもあり、20~25cmまじりで全員が釣果を上げた。
ここから徐々に南下。
「練習は終わり。ここからは釣れたら良型やけど、アタリも減るから修行やで」と船長。
転々と移動しながら、小豆島西南付近の水深53mライン、ここで感度があった。
1流し目、「だんだん感度がよくなってきてる。チャンスやで」と言った後、右舷で良型がヒットした。
そして次の流し、速めの巻き(電動では速度10程度)で狙っていた西村氏に、底から3~4m上でゴツゴツときた。そのまま巻くと、力強くグーッと極鋭のSMTの穂先が引き込まれる。竿を起こす西村氏。
と同時にジーッとドラグが滑る。73調子の極鋭がキレイに曲がり込んだ。良型のようで最初の引き込みが力強い。

良型を掛けて「極鋭コンセプトゲーム」の穂先が曲がり込む
数m引き出された直後、西村氏の表情が変わった。「下針が根掛かりした」。竿先には、まだ魚信は伝わる。覚悟を決めて、竿を一直線にして下の方で切れるのを祈った。数秒後、ハリスが切れた、手応えはまだある。
その時、「きたー!」と郷原さん。

郷原さんにも同時にヒット
ダブルヒットだ。
絶体絶命のピンチを乗り切った西村氏はスムーズに浮かせ、タモに入ったのは50cmオーバーの良型。
郷原さんも40cm級を無事ゲット。
一瞬の時合をモノにしたGOGOコンビに達成感に満ちた表情が浮かんだ。

無事良型を取り込んだ2人
小豆島周辺のサビキマダイは、例年これからマダイの群れが固まり始め、3月一杯までは型、数ともに期待できる。