船カワハギ最前線を名手がレポート! なんと1人70尾以上の釣果も

連載:今井浩次の旬を釣る

今井浩次(いまいこうじ) プロフィール

船釣り、渓流釣り、アユ釣りetc…各地を釣り歩く、おなじみサンTV・ビッグフィッシングの解説者。元釣りサンデー編集局長。シマノアドバイザー

今回は肝パンのカワハギを狙って出船!

冬場に人気の鍋料理と言えば、関西では「てっちり」がナンバーワンだが、味がよいかわりに、値もよいから、そうしょっちゅうは食べられる料理ではない。

なので、「魚ちり」辺りでお茶を濁すこと多いのだが、フグ鍋の代役にカワハギを使ったハゲ鍋どはいかがだろう。

釣りたてのカワハギはフグに引けを取らないほど美味しいし、フグ料理では決して食べられない肝が、カワハギの場合は堪能するほど食べられるという魅力もある。

折しも、和歌山県の日ノ岬沖でカワハギ釣りが始まったばかり。そこで、はち切れんばかりに腹が膨れた「肝パン」カワハギを釣りに出掛けようではないかと、仲間を募ったところ、たちまち希望者が現れた。

1人目は、料理好きのシマノのフィールドテスター立野義昭氏と、もう1人は立野氏の釣友でマルチプレイヤーの村上哲氏。

このお2人に僕を加えた3人で、日ノ岬沖へカワハギ釣りに出掛けることになった。

6時半過ぎ、乗合船・かるも丸は、もやいを解き、静かに湯浅湾へと滑り出た。今はまだ海は静かだが、予報ではこれから北風が強くなるらしい。

その風が吹く前に、頑張ってお土産を釣ろうと意気込んでみたが、年に数回のカワハギ 釣り歴では、一向に腕が上達する訳でもなく、いつもクーラーの中で釣ったカワハギが右往左往しているのが現実なのだ。

小一時間ほど走って、ようやく日ノ岬沖に到着、8時に釣りがスタートした。

カワハギの誘い方

マルキユーカワハギゲッチュのエサを刺した仕かけが、集魚オモリに引かれて滑り出ていく。

水深は42mほど。潮は緩い上りのはずだが、ほとんど動いていない。待つほどもなく、オモリが着底した。

トントンと3回ほどオモリで底を叩いてから、ゆっくり40cmほど誘い上げて、様子を見る。

誘いの頂点で、しばしポーズを取った後、アタリがでなければ、今度はゆっくり仕かけを下ろしてみる。

この時、カワハギが下を向いてエサを追ってくれたら、しめたものだ。大きなアタリがでて、魚が向こう合わせで掛かることも珍しくない。

魚が底にいて、余り浮いていなければ、根気よくこの誘い続けていると、必ずどこかでアタってくるはずだ。

結果は爆釣! 大満足の釣行だった

右舷のミヨシに陣取った立野氏は、関東のカワハギ釣りの名手、鈴木孝氏が編み出した、スナイパー(狙撃手)釣法でカワハギを狙っているが、誘い幅が大きくなる独特の竿の持ち方で、活性の高い浮いているカワハギを狙い撃ちにできるのが特徴だとか。

そんな話を聞いている間も、仕かけを入れる度に、竿先にビンビンとアタリがでるから驚きだ。

立野氏と背中合わせで釣っている村上氏は、宙の釣りで爆釣中だ。

大小の誘いを織りまぜながら、どこでアタリを取っているのかよく分からないのに、掛かってくるから、不思議だ。

やがて、止まっていた潮が動き始めた10時過ぎから、さらに拍車がかかった。

仕かけを入れる度にアタリがでるのは、底一面にカワハギがいるから? そう思いたくなるほどの、釣れっぷりだった。

こうして13時過ぎまで釣りをしたが、竿頭は大阪市の高岸悟氏で71尾、我らが仲間の村上氏は惜しくも68尾で、目標にしていた80尾に届かず、悔しがっていました。

村上氏が釣ったこの日1番の良型

そのほかにも、50尾超という釣り人が何人かいた。で、私めはリリース分も含めて、初めての30尾台。

長く釣りを続けていると、こんな日もあるんだな~と、1人悦に入っておりました。

当日の道具立て

・筆者のタックル
ロッド:シマノステファーノSS MH180
穂先は好感度カーボンソリッド、タフテックを極細カーボンテープで強化したハイパワーXソリッドを採用。手感度だけでなく目感度にも優れている。

・立野氏のタックル
ロッド:ステファーノ攻H177SP
9:1調子。鈴木孝氏が監修したスナイパー釣法対応の攻撃的ロッド。継ぎはワン&ハーフの2ピース。

リール:スティーレSS151HG
ギア比7.2のハイスピードタイプ。PEライン1.5号が100m巻ける。

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シマノ(Shimano)

1921年創業。1970年に「レジャーを通して人々の健康に寄与する 」という企業哲学のもと、釣具事業部が発足。リール、ロッド、ルアー、用品などクオリティの高いアイテムの開発、製造、販売までを行い、釣具の総合ブランドとして、国内外問わず多くのファンを抱えている。独自の技術も数多く、世界に誇るジャパンクオリティを提供し続けている。

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