【誰でも分かる! 波止釣り入門】第7回は小アジ釣り編! サビキ釣りの仕かけ、誘い方などを解説

寄稿:竹村勝則

竹村勝則 プロフィール

元釣場速報編集部のベテラン記者。堤防釣り、磯釣り、渓流釣りなどに造詣が深く、各地の堤防、磯、渓流などに積極的に繰り出している。ウキなども自作するこだわりの強い1面もある。

サビキ釣りで御三家と言えば、アジ、サバ、イワシだが、最も人気があるのがアジ。

アジにはマアジ、マルアジがいるが、波止釣りでは区別して釣れる訳ではなく、アジ釣りを楽しんでいる。

毎年夏場から釣れ出すのはまだ小さくて、豆アジと言い、秋には小アジクラスに成長する。

アジは小型でも引きが強い魚で、釣趣満点。群れでくるので、数もよく釣れて、面白い。食味もよく、焼くか唐揚げにして二杯酢、南蛮漬け、フライ。良型なら刺し身にすると美味。

アジの釣り方はいろいろあるが、今回はサビキ釣り、ウキ釣り、ノベ竿の1本釣りを紹介する。

サビキ釣り

サビキ釣りは最も一般的なので、今さら言うこともないのだが、効率よく釣り上げるために、コツをお伝えしよう。

岸壁で竿下を釣る場合の竿は、ルアーロッドでも使えるが、できれば2号調子ぐらいの4.5~5.3mぐらいの竿がよい。前述の竿が1本あれば、飛ばしウキで遠投釣りもできる。

リールはスピニングの2000~3000番があればよく、道糸は2~3号をスプールいっぱいに巻いておく。

サビキ釣り仕かけは針がたくさん付いているのが特徴で、エダ針が4~7本付いている。

サビキ仕かけは特に種類があり、買うのに迷うが、メーカー品ならどの仕かけでも釣れる。要は、釣れるアジのサイズに合った針の号数を選べばよい。豆アジなら針の号数は3~5号、18~20cmぐらいのアジなら7~8号でよい。

アミエビを入れるカゴも数種類あるが、カゴのオモリが軽いと、アジがたくさん釣れた時に、もつれることがよくあるので、やや重めのカゴを選ぶ。

ウキ釣りサビキの場合のウキも数種類あるが、カゴと吊り合いが取れる浮力のあるものがよい。

敏感なウキより、むしろ鈍感なウキの方が、ポコポコ動いて面白味がある。

ウキ釣りは広範囲に釣れるのが利点。

アジのタナを探る

サビキ釣りの好シーズンになると、アジのほかにイワシ、サバも回ってくるので、アジだけを釣るのは至難の技。イワシとサバはサビキ釣りの付き物だ。

イワシはだいたい上層にいることが多いので、その層を早く通り越せる重いカゴを使うようにすれば、アジが釣れる確率がアップする。

サバは足が速く、上から下まで素早く動いて食い付くので、やっかい者。

サバが回ってくれば、仕かけを入れるのをひと休みするか、カゴに入れるアミエビを極少量にするか、全く入れないで釣るぐらいの対策しかない。

アジが多い時のタナは2~3ヒロでよく釣れる。

エサと手際よく釣るコツ

エサは、マキエはアミエビ、サシエはオキアミのSサイズかサシアミ。マキエにしているオキアミの中から、大きめのしっかりしたアミエビが取り出せれば、それを使うのが1番よい。

サビキ釣りは針がたくさん付いてあり、その針の数だけ、ズラズラーッと鈴なりに釣り上げるのが楽しみ。

毎回、満艦飾とはいかないが、1投必釣のコツは、ウキにポコポコするアタリがきてもすぐに合わせないで、ひと呼吸おいてからゆっくり竿を立て、リールをゆっくり巻くこと。

アジの口は柔らかいので、大きく合わせると口切れでバレることがある。ゆっくり上げてくると追い食いして、次々と針に掛かることが多い。

たくさんアジが釣れたら、針外しか魚バサミを使って、上から順に外していく。

アジが集まってきて、入れ食いになると、カゴに入れるアミエビは少量で、手返しを早くする。

もう1つ大切なことは、カゴがタナへ着いてから、竿を2、3回シャクってマキエを振り出す。そして、毎回同じ場所へ仕かけを入れてポイント作りをすること。

誘いは効果的

仕かけを打ち込んで、そのまま待っているより、誘いを掛ける方がよくアタリがでる。

潮の流れがあれば、ウキを止めるだけでも効果があるが、あまり流れていない時は、ウキを右から左にソーッと20~30cm引いて、エサを少し動かす。

これが誘いになって、すぐにアタリがくることがよくある。

ウキにでるアタリは、チョコッと押さえるだけ、スーッと入るといったアタリが多いが、スーッと一気に入るような時は、ウキ下が浅すぎるので、少し深くする。

アジ釣りは、早アワセより、ほんの少しゆっくりめに合わせる方が、針掛かり率がよい。

ノベ竿で1本釣り

サビキ釣りは1投多釣りだが、ノベ竿での1本釣りは、アジのウキアタリと強い引きを十分に味わえる、釣趣ある釣り。

竿は渓流竿や万能竿の4.5~6.1m、道糸は1.2、1.5号。ハリスは0.6~1号を40~50cm、針は小アジ針、メバル針、袖型などの5~8号。

ウキは棒ウキタイプのなるべく敏感なウキで、オモリ負荷はB~5B。夜釣りもなるべく敏感な棒ウキタイプの電気ウキ。

小アジが多い場所なら、昼間も釣れないことはないが、サビキ釣りのそばで1尾ずつ釣るのは、気乗りしないので。朝夕の好時合か、夕方からの半夜釣りの方が面白い。

岸壁や波止に常夜灯がある場所は、明かりに小アジが集まってくるので、マキエなしでも釣れるが、マキエにアミエビをパラパラ撒きながら釣ると、効果絶大で入れ食いになることがよくある。

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