【鬼アジ連発!】デカアジが2ケタ釣果に、嬉しいゲストも登場!【今井浩次の旬を釣る】

連載:今井浩次の旬を釣る

今井浩次(いまいこうじ) プロフィール

船釣り、渓流釣り、アユ釣りetc…各地を釣り歩く、おなじみサンTV・ビッグフィッシングの解説者。元釣りサンデー編集局長。シマノアドバイザー

今回は鬼アジを狙って出発

桜の開花と合わせるかのように、紀淡海峡のマダイ釣りが、賑わい始めた。

マダイ釣りも魅力だが、今回は初夏が旬だと言われるマアジに的を絞って、出掛けてみることにした。

今回の相棒は「マアジは、釣りも面白いけど美味しいですよね。だから半分はその味に惹かれて釣りに出掛けるんです」と、苦笑いしながら述懐してくれたのは、シマノのフィールドテスターの吉田昇平氏だ。

吉田昇平(よしだしょうへい) プロフィール

キャスティング、即掛けを得意とする大阪湾タチウオKINGバトル2018の優勝者。2017年にもセミファイナルトップ通過の実績も持つ凄腕アングラーでシマノフィールドテスター
マアジには「黄アジ」、「鬼アジ」の2種類がいる

さて、ひと口にマアジと言っても、そのタイプは2つに分かれる。

1つは、内湾の奥深くまで入り込み、瀬に付くタイプ。体高があって、ヒレや体が黄金色に輝いているので、「黄アジ」と呼ばれているタイプだ。

もう1つは、沖の瀬を転々としながら成長し、最大は50cmにもなる「鬼アジ」と呼ばれているタイプで、これが今回のターゲットなのだ。

5時過ぎ、和歌山・加太大橋近くの船だまりから出船する、日伸丸に乗り込んだ。

ポイントは沖ノ島の南西端にあるコイヅキ。潮が緩んできたのか、港を出ると、皆一斉にコイヅキ目指して走り出した。その間に、道具の用意だ。

当日のタックル

吉田氏の竿は、シマノの「ライトゲームCI4+64M205」、リールは「バルケッタFカスタム150DH-XG」。私の竿は、「ライトゲームエクスチューン73MH225」に、「バルケッタプレミアム150DH」のリールをセットした。

僕の道具立ての方が、吉田氏の道具立てより、ひと回りしっかりしていて、小さいアタリを取るにはよい。

ただ、アジの口切れを心配するなら、吉田氏が選んだ6:4調子のライトゲームCI4+の方が、アジ釣りには向いているかも知れない。

この日、船長が用意してくれた高仕かけは6本針で、全長は12mあまり。上から4本は若草色の淡いビニールベイト、下2本の針にはグミイカ(赤い毛糸で小型の耳イカをイミテートしたギジ針)が結ばれていた。

加太独特の高仕かけは、これぐらいの長さが普通なのだ。

すでにコイヅキでは潮が動き始めていて、小さな白波が立っている。逸る気持ちを抑えて、仕かけをもつらせないように、捌きながら海底へと下ろす。

仕かけを投入するとさっそくアタリが

高仕かけの釣り方は、タイラバやサビキマダイの釣りと、ほとんどかわらない。仕かけを底まで落とし込んだら、すぐに底を切り、ゆっくりとリールを巻きながら誘い、タナを探るのが基本だ。

と、そんなことを頭に描きながら、底取りを終えて1mも巻き終わらないうちに、いきなり竿先が小さく震えて反応した。

ただ、この釣りも早アワセは厳禁だ。小さいアタリがでても、合わせたいのを我慢して、じっとリールを巻き続ける。

やがて、少しずつ引きが大きくなり、ギュンと竿先が抑え込まれた時に、素早く反応して竿を立てる。ここでしっかりフッキングしていれば、アジの場合は口切れしないよう、一定のリズムでしっかりとリールを巻く。

1投目から、35cmはあるアジがダブルで食ってきた。

これはラッキーと、急いで仕かけを入れ直すと、待っていましたとばかりにアタリがでる。今年の鬼アジは調子が出るのが遅かっただけに、何だか騙されたみたいで落ち着かない。

こんな調子で朝の時合が終わり、潮止まりに入ると、今までの喧騒が嘘みたいにアタリも止まった。

次の潮が動き出すまでに1時間以上掛かったと思う。鏡ような水面がざわつき始めると、ブルッ、ギュンのアタリが再び戻ってきたのだ。

船長曰く、「この潮は長くは続かんよ。まあ、あと1時間が勝負かな」と。この後、言われた通りになった。

お目当ての鬼アジは2人ともツ抜けして大満足だったが、片時も竿を放さず釣り続けた吉田氏は、鬼アジ+大サバ2尾、50cmオーバーのマダイが1尾と、嬉しいお土産が付いた。

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