イカメタルのヒット要素と展開を考察「タナ、カラー、誘いを真似て、さらに試行錯誤」

寄稿:横山晴也

横山晴也(よこやまはるや) プロフィール

現在主流になっているエダ付き仕かけ(オバマリグ)をイカメタルゲームに取り入れたパイオニア的存在。福井県小浜市・ビック釣具店店長。

今年は3月という異例の早さで、シーズンが開幕した若狭湾のマイカ(ケンサキイカ)メタル。

4月中は順調に好釣果をキープしていましたが、ゴールデンウィークを前に、少し失速してきました。原因は月か、潮か、水温か…。

今回はゴールデンウィーク直前の釣行のお話をしたいと思います。

この日のポイントは小浜沖の68m。4月中によく釣れていた80mラインのポイントは、あまりにも潮が速く釣りにならないため、船長判断で潮が速くないポイントまで移動してアンカリングし、釣りを開始しました。

ポイントに到着して、まず懸念されたのが潮色の悪さ。白く濁っているように見えました。

田んぼのシロカキ濁りが沖合まで到達しているのか、はたまた季節的な海流の変動や植物プランクトンなのか、ハッキリとした原因は不明ですが、スッテカラーの選択に少なからず影響は出るはずです。

オバマリグで釣りスタート

さて、船長のアナウンスで、まずは20号のメタルスッテと、ドロッパー1個を付けるオーソドックスなオバマリグで釣りを開始しました。

始めはセオリー通り、底中心で狙ってみます。

しばらくして、船中ファーストヒットは私の隣で、イカメタル初挑戦の方。ケイムラカラーのドロッパーにマイカが釣れていました。

釣れた水深は底付近とのこと。それから船中でポツポツ釣れ始め、釣れている方が何色のスッテを使っているか見せてもらおうと、誘いの手を止め、後ろをキョロキョロしていると…ロッドを持っている手に違和感が!?

とりあえず聞きアワセを入れてみると、ロッドに気持ちよい重みがのしかかります。上がってきたのは小型のマイカ。蛍光ピンクのメタルスッテにヒットしていました。

スローペースだが、釣れている

その後、隣の釣り人が6パイ釣る間に、私はその半分の3バイ程度と、鳴かず飛ばずのスローペースな展開に。

しかもアオリイカのように、グッと引っ張るような奇妙なアタリの出方が多発しており、全くイカの気持ちが掴めません。

さらに、このようなアタリがでる場合は、長い触腕の先にフッキングすることが多いのですが、今回に限ってはガッチリ針を抱いています。

「釣れている=正解」ではなかった!?

これ、実は私自身がイカがスッテを抱いた瞬間を捉えられていないことに、ほかなりません。もっと言ってしまえば、ダラダラと釣れてはいるので、これが正解と思い込んでしまっていた、これが失敗でした。

すぐにリカバリーをかけます。小技は多々あれど、私がイカメタルで最も基本的なヒット要素と考えるのは、

①釣れるタナ
②スッテのカラー
③シャクリ方
の3点です。

これを周囲に倣うか、逆に差別化を図るか、という観点でヒットパターンに持ち込みます。

今回の釣行では、開始から数時間で、

①釣れるタナは底
②ケイムラや蛍光発色カラーがよい
③ロングステイがよい
ということが判明しました。

そこで、まずはスッテカラーを、全く蛍光感のない赤緑にチェンジ。

これが功を奏し、気持ちよく、いつも通りのアタリがでるようになりました。状況がかえられる可能性を感じたので、苦手なロングステイも止めて、ガンガンシャクると、マイカもガンガンアタるようになります!

4ハイ連続で釣れた所で、赤緑から赤オレンジにチェンジしてみたところ、アタリが遠退いたため、結局また赤緑に交換し、納竿までコンスタントに釣り続けることができました。

今回のポイントは、周囲と比較して、自分の釣果がスローであることに気付き、本当に正解のヒットパターンを見出だせた所だと思います。

皆さまにオススメしたい展開としては、まずはよく釣れている人のマネをしてください。

その後、失速や周囲との差異を感じたら、試行錯誤をするとよいと思います。

これからもっともっと白熱するであろうマイカメタルゲーム、ぜひぜひ皆さまも楽しんでくださいね!

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