スピニングリールのローターは球体がイイ!!【軽さと強さを備えた理想のローター、“エアドライブローター”】

出典:ダイワ
ダイワのスピニングリールのテクノロジー、「エアドライブデザイン」。
その中でも「そのローターは球体から生まれた。」と謳われている、球体から生まれたローター「エアドライブローター」は、ダイワが長年に渡って突き詰めてきた小型スピニングリールの「ローターは軽くあるべき」を極めつつも、強さも維持するバランスを保った理想のローターです。
ここでは、スピニングリールのローターは球体がイイ、その理由を簡単に説明します。
小型スピニングリールのローターに求められるモノ
小型スピニングリールにダイワが求めているモノ、それは「軽さ」と「強さ」、そして「低慣性」です。
中でも、軽さは低慣性にも繋がるキーポイント。
この「ローターは軽くあるべきです。」と言われるように、これを満たすローターを搭載した小型スピニングリールが、釣り人に大きなアドバンテージをもたらしてくれます。
ローターが軽いと、どんなメリットがあるのか。
先述のように「低慣性」に繋がります。
ローターが回転することで生じる力を「慣性」と言いますが、回転の慣性は軸の周りで回転する物体が、重ければ重いほど、そして軸から遠ければ遠いほど、大きくなります。
回転の慣性が大きいと、回し始めは大きな力が必要になり、回り始めると長く回り続けます。リールのハンドルを勢いよく回すと、しばらくは回り続けるアレです。
それを比較したのが、こちら↓
上の写真のハンドル付近にある黄色の帯は、回った時間の長さを表していますが、重いローターを使用したリールと軽いローターを搭載したリールの比較では、重いローターのリールの方が長く回っています。
そして、回し始める時に必要な力。こちらは軽いローターの方が、小さな力で回り始めます。
実験では、軽いローターはオモリ3つで回り始め、重いローターの方はオモリを4つ乗せた時点で回り始めました。
小さな力で回り出す、そして慣性が低いので止めやすい。
軽いローターは、これらのメリットがあるんです。
このメリットが釣りにどんな影響を及ぼすのか、それは操作性と感度に繋がります。
①アクションにタイムラグの差
軽いローターは、小さな力で回り出し、そして止めやすい。これはルアーなどのアクションに直結します。
軽いローターに比べて、重いローターでは巻き出しやストップにタイムラグが大きくなります。
メリハリのある動きや、繊細な誘いを行う時、アングラーのイメージ通りの誘いに近づけるのは軽いローターです。
②リトリーブ時の感度の差
重いローターは慣性が大きくなるので、自分が巻く力に加えて、ローターの慣性の力も合わさわっています。つまり余分に加わる力が大きい分、巻き感度が損なわれています。
例えば、巻き抵抗。
河川や海など流れのある所で釣りをしていると、流れがよどんだ所と速く流れている所では、巻き抵抗の変化を感じることが多いと思いますが、軽いローターほど、この巻きの抵抗感の違いをハッキリと感じることができます。
それは、流れの変化だけでなく、小さなアタリの判別ができるか、できないかにも関わってきます。
それが釣果に結び付くことも容易に想像できますね。
理想のローターは球体
ここまでは、軽いローターのメリットを挙げてきましたが、ではなぜ球体がイイのか。
それは、軽さと強さを生み出す理想の形が球体なんです。
ローターは回転してスプールに糸を巻き付けていくものですが、回転体としての合理的なスタイルが球体。回転体として、理想のバランスを保っています。
そして、強さ。
球体は回転の際、力のかかり具合が分散するため、それ以外の形状のモノより負荷が少なくなります。
ローターに求められる強さは、たわんだり歪んだりせず、またヒットしたターゲットの引きに耐えうる強さ。対象魚などに合わせた一定の強度は必要ですが、それ以上は不要とも言えます。
球体から生まれたエアドライブローターは、必要な強さを維持したまま、有り余った強さをローターの軽さへ転じました。
それが大幅な軽量化。従来のローターに比べて約16%の軽量化を実現しています。
そして、この軽量化で、よりコンパクトになり、慣性も従来より低く抑えることができました。
低慣性を実現する軽いローター。小型スピニングリールの理想を求めた行きつく先は、球体という訳です。
操作性が高く、高感度を備えたエアドライブローターが搭載された小型スピニングリールは、ライトゲームの快適度をさらに高めてくれるアイテムになりますね。
ダイワ公式「エアドライブローター」詳細ページはこちら
このテクノロジーに関する動画はこちら↓
