各地で船タチウオが絶好のシーズンを迎えていますが、今回紹介するのは、デイとは一味違った、ナイトで狙うテンヤタチウオ。
しかも、このナイトタチウオ、釣れるサイズが大型。
ドラゴン率も激高と言うから、マニアには堪らない釣りです。そこで、ダイワ船最前線ブロガーの金森聡氏とともに、ナイトタチウオで連夜盛り上がっている、和歌山県日ノ岬へと出掛けてきました。
ここでは、デイとは一味違うテンヤゲーム、ナイトタチウオの基本的なことから、攻略のポイントまでを紹介します。
日ノ岬沖のナイトテンヤタチウオって?
和歌山県日ノ岬沖のナイトタチウオは、日高町比井の岬丸が半夜便で出船中。17時出船で、23時半頃の帰港となる夜釣りです。
釣り方はタチウオテンヤを使った、大阪湾などと同じ流し釣りスタイル。テンヤは40号統一となっています。
例年、シーズンは9月から11月半ばぐらいまでが好期で、数よりも型が狙えるのが魅力。
釣れるタチウオは、メーター級は当たり前で、120cmを超えるドラゴンも高確率で出没中。
130cmオーバーの超大型も続々と登場しており、シーズンでは140cmオーバーも数尾上がるなど、ドラゴンを釣りたい人には垂涎のエリアとなっています。船長の話では、150~160cmクラスの実績もあるそうです。
ドラゴン狙いのナイトタチウオタックルはコレ!!
タックルや仕かけは、専用のテンヤタチウオ竿に小型電動リール。PEラインは2~3号で、その先にリーダー。タチウオテンヤは40号統一となっています。
岬丸ではケミホタルも使用可能で、付ける付けないは好みでOKです。
オススメの仕かけの一例は以下↓
「軽さは感度」を究極レベルまで突き詰めたロッドが「極鋭タチウオテンヤSP EX82-174」。
ダイワのテンヤタチウオロッド史上で最軽量となる自重85gは、操作性も抜群。取り回しがしやすい全長174cmの1ピースに、テンヤタチウオにベストな要素が詰め込まれています。
小さなアタリも判別できるSMT(スーパーメタルトップ)やAGS(エアガイドシステム)を搭載。
82の先調子ながらも、大物が掛かれば胴にしっかりと乗るような曲がりを演出。ドラゴンクラスにもパワー負けせずに、やり取りが楽しめます。
ほかにも、パーミングしやすいキャビティトリガーを採用したゼロシートも使用感抜群。
リールの付け外しがしやいナットにはEXの印字がされていたり、リールシートと竿本体には、偏光色が採用されており、光の当たり具合で色調が変化する高級感もGOODです。
極鋭タチウオテンヤEX82-174の詳細記事はこちらも参照↓
船テンヤタチウオのド定番とも言える、超軽量の小型電動リールが「シーボーグ200J」。
天候や明るさに左右されない、見やすい大型ドット液晶画面を搭載しており、瞬時に情報を把握できます。
中でも、ハイパワー化されたMAGMAXモーターはトルクがあり、日ノ岬のナイトタチウオに効くと言われる、デッドスローの誘いがバッチリ。巻き速度1~2の、超スロー巻きは芸術的です。
そして、ワンハンド操作が可能なアルミJOGパワーレバーは、素早い巻き上げ操作が可能で、大型タチウオの急な引き込みや浮上にも即座に対応できます。
また、オートマチックドラグシステム(ATD)で、やり取り中のバラシも軽減してくれます。
ロープロ、ナローフォルム&ビスなし設計のボディは、コンパクトで持ちやすく、パーミング性能も◎。
革命的とも言えるこのテンヤは、何と言っても針がスライドする半遊動が大きな特長。
これにより、テンヤでは掛けにくかった引き込むアタリの針掛かり率が高まったほか、掛けてからの引き込みに対してもクッションの役割を果たし、大型でもバラしにくくなっています。
ドラゴン狙いには、最適なテンヤです。
船タチウオテンヤSS AHの詳細はこちらも参照↓
鉛に比べて、巻き上げスピードとパワーがアップする、リチウムイオンバッテリー。電動リールが持つ、本来の性能を発揮することができます。
パワーが高まれば大型にも対応しやすく、巻き上げが速いと、手返しの回数が増えて、イイこと尽くし。
ロングターミナル仕様で、小型電動なら同時に2台使用することもできます。
また、ウオッシャブルで丸洗い可能なのも嬉しいポイント。
充電器付き(メーカー希望価格は78,000円)と、なし(68,500円)の2タイプがあります。
ナイトテンヤのドラゴンタチウオ攻略法
ナイトタチウオでの、テンヤの実績カラーはグロー系。
夜釣りなので、アピール力の高いカラーを基本にするとよいそうです。
ただ、日ノ岬沖はタチウオだけでなく、ゲストもテンヤにアタックしてくるエリア。当日もフグやカマス、エソなどがアタってきましたが、他魚のアタリが多い時は、アピールを控えたカラーが効果的なこともあります。その辺りは状況を見て使い分けましょう。
岬丸では冷凍イワシが3パック、乗船料金に含まれています。
当日は持参のサンマも試しましたが、活性が低かったことも影響したのか、頭をカットしたイワシに反応がよかった印象です。
狙いは大型タチウオなので、誘いはスローにソフトに、がベター。
船長は「派手な誘いや、見てカッコイイと思うような誘いの人は、ドラゴンが釣れる確率は下がる。基本は、ゆっくりとスローな巻き上げ。シャクるなら、ソフトな感じで」と言います。
当日、金森氏もチョンチョンと、小刻みでソフトな誘い&ステイでアタリを引きだしました。
基本的なタナは、底から10mが中心です。
日ノ岬沖でナイトタチウオを実釣
130cm超のドラゴン。テンヤタチウオのメッカ、大阪湾でも、なかなかお目に掛かれないサイズですが、それがコンスタントに上がっているのが、和歌山県日ノ岬沖。
比井の岬丸では、数こそ1人5、6尾から、よい日で10数尾ですが、ドラゴンの比率が激アツです。
最近の釣果を見ても、9月23日によい人131cm頭に3尾、別船で134cm頭に9尾。26日に80~120cm15尾、別船で80~123cm16尾。27日に130cm頭に9尾。29日に125cmと、ドラゴンが続出。メーター級はもちろん、120cmに迫る大型は、ほぼ出船の度に上がっています。
そんな日ノ岬へと、ダイワ船最前線ブロガーの金森聡氏と出掛けました。当日は平日ながらも10人を超える釣り人が集まり、17時に出船となりました。
ポイントまでは20分ほど。夕まずめ時に開始の合図が出ました。水深は53~60mラインの魚礁周りで、流し釣りで狙います。
出船前に、船長に聞いた話では「日にもよるが、時合は夕まずめにくることもあるので、1投目から集中して狙って」とのこと。ちなみに前日は「前半サッパリで、終了前にバタバタっと時合があり、ラストの流しでは尾切れのドラゴン(115cm)が上がった」そうです。
まずは、各自が思い思いの誘いを底から入れます。
ジャーク&ステイ、ストップ&ゴー。速くキビキビした誘いから、反応がないと、徐々にソフトでスローな誘いへ。
すると、トモの同船者に初アタリ。だが、どうやら本命ではなさそうです。上手くフッキングさせて上がってきたのは、50cmを超える大きなエソでした。
この日ノ岬沖、大阪湾と大きく異なる点は、ゲストの豊富さ。
この日はタチウオの活性が低いこともあってか、この後、フグ、カマス、サバ、ケンサキイカなどが竿を曲げてくれました。
肝心のタチウオは? と言うと、気配はあります。
ダイワ船最前線ブロガーの金森氏の竿先には、トン、と小さくSMTの穂先を僅かに持ち上げるアタリが、ゲストのアタリにまじってでます。ですが、活性が低いのか、追いません。
その渋い状況下、金森氏が初アタリを追わせました。小さく、力強く合わせると、ギュンと曲がる極鋭タチウオテンヤSP EX82―174。
タチウオ独特の、重量感ある下への引き込みをいなし、抜き上げたのは良型のタチウオ。計測すると、1mジャストでした。
この後、シーボーグ200Jのトルクを生かした、デッドスローの巻き上げで狙っていた同船者には、ズドンと前ブレもなく、いきなりの強引。キツめのドラグが、ズルズルッと滑ります。
ですが、不意のアタリでフッキングが浅かったのか、次にきた強烈な引き込みで、フッと軽くなりテンションが消えました。
この後、前日と同じように、納竿前には僚船でドラゴンが2連発。日ノ岬沖のポテンシャルを垣間見た釣行となりました。
この日ノ岬沖のナイトタチウオは、11月中旬まで狙えます。ドラゴンを釣りたいなら、激オシのエリアですよ。
岬丸の詳細はこちら
