京都府宮津沖では、ブランド魚で「若狭グジ」とも呼ばれる高級魚の、アマダイ狙いが本格シーズンに突入しました。
水温が下がるこれからの時期は、エサ取りが減って釣りやすくなり、魚体にも脂が乗って、その食味は極上クラスに。
そんなアマダイを狙って、養老大島の新幸丸へ、つりそく船釣りクラブのメンバーと出掛けてきました。
本格シーズン突入の宮津沖で実釣
「若狭グジ」は、釣り人以外にも広く知られたブランド魚。

▲大型は「若狭グジ」と呼ばれ、高級食材の1つ。和名はアカアマダイ
その若狭グジ、「アマダイ」が、ビギナー、ベテランを問わずに狙って釣れる好場が、京都・宮津沖です。
新幸丸の宮立船長によると、「アマダイは狙えば年中釣れるが、水温の高い時期は、掛けても上げてくる途中で、サメに食われることも多い。水温の下がるこれからが、エサ取りも減って、身にも脂が乗り、最高の時期になる」そうです。
出港から、およそ30分でエンジンがスローになり、開始の合図が出ました。
「やって、水深100m」、船長がアナウンスすると、皆がオモリ80号で一斉に仕かけを下ろします。
アマダイ釣り初挑戦の辻氏に、基本的な釣り方をアドバイスして船中を見回ると、戻ってきた時には、35cmオーバーの良型のアマダイをぶら下げていました。

▲初挑戦のアマダイ釣りで本命5尾を上げた、つりそく船釣りクラブの辻氏
1流し目では、幸先よく船中でアマダイが2尾。
この後、開始数投でポロポロとアマダイが姿を見せ、皆がアマダイをゲットしていきます。
ビギナーの辻氏は、基本の釣り方を忠実に実践して、朝の時合ですでに3尾の本命を上げていました。
ですが、ここからは船中でレンコダイのラッシュに。

▲ゲストのレンコダイ
この日は南風が強いものの、船が思うように流れず、朝イチは動いていた底潮も止まってしまいました。操舵室で船の航跡を見ていても、船1隻分も動くか動かないか。
目の前を仕かけが通過した時にアマダイが食う感じですが、それ以上にレンコダイが釣れてきます。
そこで、船長はポイントを少しずつズラしながら、アマダイの寄り場を探して流していきました。
その甲斐あってアマダイはポツポツと上がり、開始2時間ほどで、船中全員が本命のアマダイをゲットしました。

▲アマダイがダブルで上がるシーンもあった
すると、各自がパターンを掴んだのか、連続でアマダイがヒットします。
朝イチはレンコダイの連発に苦戦した、つりそく船釣りクラブの道上氏は、着底すればゆっくりと50~100cmほど竿先を上げて、ステイ。アタらなければ、オモリをドンと落としてを繰り返します。
その誘いをスローに、そしてステイをロングにした途端に、大型をまじえて本命のアマダイが3連発!
同じく船釣りクラブで、アマダイ釣りの名手でもある十川氏は、夜光と鉛色のオモリを交互に使っていましたが、レンコダイは夜光、アマダイは鉛色に食いが続いたことから、アピールを控えた鉛色のオモリをメインに移行して、アマダイを追加していきました。

▲十川氏が使用していた天ビンとオモリ
そして後半戦、30~35cm級はすでに数尾釣っていたものの、「40cmオーバーが欲しいですよね」と言って、型狙いに徹し始めた十川氏。
朝イチは1mほど浮いたタナでもアマダイを食わせていたそうですが、潮が止まってからは底に(アマダイが)張り付いている感じ、とタナを下げて狙いました。
ドンドンと数回叩き、スーッとオモリを30~50cmほど浮かせてステイ。
「型狙いはロングステイがイイことが多いんです」と穂先を見つめていると、ググッと力強く引き込まれました。
聞き合わせた途端に竿が大きくしなります。
「ちょっとイイかも」と上がってきたのは、当日船中最大となる43cmのアマダイでした。
納竿後、船長は「潮が動かず、数が伸びなかった」と言いましたが、それでもこの日はアマダイを船中で45尾。高級魚のアマダイが大型、良型をまじえて船中全員がボーズなしの好釣果となりました。
宮津沖のアマダイ、これから春まで楽しみなターゲットです!

▲超大型快適船の新幸丸