磯釣り師待望! シマノ最高峰ロッド「ファイアブラッド グレ」がいよいよ登場!

出典:シマノ
4番手のラインナップとなっていますが、各ロッドの特長など、改めておさらいしていきます!
ファイアブラッド グレ
シマノが持ちうるロッド製作技術をすべて注ぎ込み、各モデルの個性を徹底的に前面に押し出したシリーズが「ファイアブラッド」。今回は原点に立ち返り、魚のサイズに合わせてロッド号数を選ぶというよりも、「いかなる号数でも大型をキャッチする」という“理想主義”を限界まで押し進められています。
スパイラルXコア採用、また新たに採用されたマッスルカーボンによる操作性の大幅アップに加え、ベースとなる設計、アングラーの感性のフィードバック、そして近年のフィールドの変化を見つめ直し、生産性を捨ててまでモデルごとの個性と完成度を追求。
なりたい理想のアングラーに「自分がなる」ための1本。それが新生“ファイアブラッド”。
シマノ公式「ファイアブラッド グレ」詳細ページはこちら
4人のプロによるインプレッション
ファイアブラッドグレの中で、17年前の初代から私がずっと担当してきた1本がクォーターマスターです。仕掛けをきっちり操作して魚のいるところに的確にサシエを届けたい、海の中の見えない状況を穂先や手元に伝わる感度でしっかり把握したい、そんな思いでテストを繰り返してたどり着いたのが、従来の5.3mや5mではなしえなかった5.1mの操作感であり、クォーターマスター独自の調子です。
参考号数として1.2号になっていますが、1番は0.8号クラスのしなやかさ、2番は1号クラスの感度、3番は1.2号、4番は1.4号、そして手元の5番は1.5号というイメージで作り上げました。ラインスラックを極力抑えて魚との距離を短くし、一番喰わせやすいポジションにラインメンディングを行う。そのためのロッド操作がとてもやりやすい。また、私が「スポット」と呼んでいる目に見えない小さな潜り潮をとらえやすく、エサ取りが触ったのか、グレが口を使ったのか、そういう繊細なアタリも明確に伝えてくれます。30cmから36、37cmをメインターゲットに数釣ることを目指しながら、50cmクラスの大型がきても取り込む力を秘めた調子なんです。
スパイラルXコアやパラボラチューンR+など様々な機能が搭載されるなかに、4代目の今回はマッスルカーボンを採用したことで、より一層ブレがなくなりました。投入、操作、アワセ、取り込みにおいて、思い通りに仕掛けをコントロールでき、掛けた魚も暴れにくい。取り込むスピードがアップし手返しもより早くなります。限られた時間の中で戦うトーナメントにおいても、自分の釣りのリズムを崩すことなく一連の動作をスムーズに行える強い武器になってくれます。
攻撃的に狙って数釣りができ、型も獲るってなると、どうしても手首や肘に負担がかかります。クォーターマスターに採用されたファイティングサポートグリップは、肘への密着性が高くて竿尻が弾かれることがない。雨で濡れても波しぶきがかかっても竿尻が肘から滑らないので体勢を崩されることなく、常に主導権を握ったままやり取りができます。
またデザインにも徹底的にこだわりました。ファイアブラッドグレはシマノのロッドの中でも釣り人を熱くさせる個性派ロッドなので、手元の5番から穂先へ向かって炎が燃え上がるようなカラーリングを施してほしいと要望していました。遠くから見ても浮き上がって見える「FIRE BLOOD Gure」のロゴとともに、釣り人の情熱をさらに燃え上がらせる仕上がりになっています。
出典:シマノ
グレというのは獲るのが難しい魚、バラしやすい魚というイメージがあったんですけど、ファイアブラッドグレを使って初めてジャパンカップに優勝したときに「魚が簡単に、危なげなく獲れる」と感じたことが、強烈なイメージとして残っていますね。初めて使ったのはハイドロスコープでしたが、その後2代目、3代目が出て今回が4代目なんですけど、2019年には3代目クォーターマスターを使って優勝することができました。だから私の中でファイアブラッドは、限られた時間で早く魚が獲れるしバラしにくい“トーナメントロッド”。この竿を握った瞬間、トーナメンターとしての血が騒ぎ熱くさせる“個性の塊”ですが、使ってこそ分かるその個性を体感してもらいたいですね。
テンタクルは操作性重視の先調子なので、そういった個性がより感じられると思います。昨今の竿は先調子が減ってきて胴調子が主流ですが、私にとっては先調子が非常に使いやすい。なぜかというと魚を掛けたときに思い通りにコントロールができるから。たとえば胴調子だと磯際からハエ根が出ていたりする際どい場面で、一度走られたら竿が曲がり込みすぎて止めきれない。先調子だと曲がり込みすぎないですし、テンタクルは適度なクッション性がありながらコントロールできます。
先調子を嫌がる方の意見の多くは、魚が引いたときに竿を叩く感触や、竿をタメたときに腕が疲れること。胴調子は竿全体で吸収してくれますが、先調子は先しか曲がらないから手元に近い部分の荷重が釣り人にもろにかかる。でもテンタクルは先調子だけど先調子に感じない。あたかも胴調子のように釣り人に負荷を感じさせず、魚の頭がどっちを向いているのか、走りそうな気配、それらが伝わってくるので、竿をどうさばけばよいのか分かりやすい。先調子ならではの高感度で、穂先で“聞く”操作もやりやすい。あとマッスルカーボンを使っているため振り軽さが向上していますが、これは全遊動の釣り、半遊動の釣り、どちらにおいても威力を発揮してくれます。竿先を上げる、下げる、わずかに傾ける、そのようにして「糸の重みを仕掛けにかける」ような繊細な釣りが可能になりました。そこがテンタクルでいちばん気に入っている点ですね。
テンタクルは1.2号相当の5.3m。非常に汎用性が高いスペックだと私は思います。中小型の数釣りから不意にくる大物まで対応できる。手返しの早い釣りも、絶対にバラしたくない1尾を確実に獲るのにも活躍します。また5.3mの長さはウキ下を長く取った仕掛けの取り回しがよくキャストもしやすい。私がトーナメントで使いたい長さですし、いちばん活躍できると思います。
出典:シマノ
ファイアブラッドグレとは17年近く共に歩んできましたから、1本1本に思い出が、もちろん悔しい思い出も含めてたくさん詰まっています。手にすれば「いくぞ!」とスイッチが入るし、悔しい思いをしたとしても「まだいけるぞ!」と。魚を釣るための道具なんですけどそれ以上の、数あるシマノのシリーズの中でも僕の心を熱くさせる、気持ちを強くしてくれる存在ですね。
新しいファイアブラッドグレでまず見ていただきたいのは、深いブラックから燃え上がるように徐々に強い赤になっていくデザイン。さらに両サイドにゴールドをあしらったロゴが入り、好きな人にはたまらないと思います。そして最大の特徴は1本1本の調子に個性があるということ。総合力を上げられるだけ上げて、そこに秀でた個性をプラスしているので、釣り人の個性とマッチすれば相乗効果が生まれると思うんですよ。また、イソリミテッドと同じテクノロジーであるマッスルカーボンが採用されていますが、高強度でありながら軽くできるメリットがありますので、これが竿の総合力を底上げする元になっていますね。
今回、4アイテムをすべてしっかりテストしましたし、良いグレもたくさん釣ってきたんですけど、その中でいちばん驚いたのがダイブマスターでした。1.5号相当の5.3mですが、あまりにも軽い。振りやすいし、仕掛けを投げるときのスイングスピードも出る。「本当に1.5号なのか?」と思ったほど軽さのインパクトが大きかったですね。基本調子なのでどんなシチュエーションでもしっかり釣りがこなせますが、受け継いできた深ダナから魚を浮かせる力、それをより磨いています。そこに振り軽さも加わったことがいちばんの個性ですね。
全国を回っていると、竿をのされたり糸を切られたりする強い魚がいるエリアだけど、なかなかヒットに持ち込めない。なので軽く細い仕掛けや細かい操作が求められる。そんなシチュエーションも多いんですよね。相反する部分なので、張りが強い竿だと細い仕掛けとの相性や操作性が落ちてしまう。だからといって低号数の竿にすると魚に勝てない。新しいダイブマスターは両方の部分に対応できるので、繊細な仕掛けで喰わせて、仕掛けを守りながらしっかりと戦えるパワーもある。そしてセパレートグリップなので腰ダメや両手で持つやり取りもしやすい。何よりも竿の曲がりが限界まできたときに、リールシートより後ろの部分も含めて竿全体で戦うことができ、ダイブマスターが代々受け継いできたパワーと総合力を引き出してくれる仕様になっていますね。
出典:シマノ
ホームグラウンドの四国西南部で、口太グレの45〜50cmが数釣れだす年の暮れ、私の相棒は普段使いの1.2号からハイドロスコープへと変わります。この竿を手にすると過去の激釣劇が脳裏に蘇るとともに、これから始まる良型グレとの出会いに期待が高まり気持ちがどんどん昂ってくる。コンディション抜群の重量感あふれる口太グレを相手にどんなドラマが待っているのかってですね。
一般的な磯竿のように号数によって強さが変わるのではなく、それぞれのロッドに特徴を持たせた個性的なシリーズの中から、自分のスタイルや目的に合わせた1本を選ぶことができるのがファイアブラッドの魅力。号数的には1.6号相当のハイドロスコープは、40〜50cmの口太グレを手返しよく数釣るためのロッドです。
ファイアブラッドシリーズの中でも一番の胴調子に仕上がっていて、竿全体で魚の引きを吸収し暴れさせることなく浮かせてくる。今回はマッスルカーボンの採用により、魚を浮かせる力と早さがさらにアップしました。寒の時期ってグレが釣れるタナは深くなりますよね。深いところで大きなグレを喰わせるとシモリや足下から張り出す根にスレてラインブレイクするリスクも高まります。しかし、浮かせる力と早さがアップしたことで、これまで以上に釣り人が主導権を握ったまま自分の思ったように、シモリや根をかわしてグレを浮かせてくることができます。また、フィールドによっては潮の流れが非常に速いところもあります。轟々と流れる潮に仕掛けを流し込んでいき、その先で喰ってくるような。ハリ掛かりした良型グレは潮に乗って、簡単には寄ってきませんが、新しいハイドロスコープのバットパワーは、ぐいぐいと寄せてくる。これはとっても刺激的ですよ。
胴調子の竿は、仕掛けをキャストするときに竿のたわみが大きいのでコントロール性能が落ちると思われるかも分かりません。しかし、1番(穂先)に若干の張りを持たせることでキャスト時のブレを抑え、自分が思ったところへ正確に仕掛けを投入でき、狙った位置に送り届けることができる高い操作性も兼ね備えています。
新しいファイアブラッドは、ワクワクする、闘志がみなぎる斬新かつ美しいデザインで、さあ、釣りをするぞって気持ちを高めてくれる仕上がりになっています。より喰わせやすく、より取り込みやすく仕上がったハイドロスコープは、思い出に残るような良型の数釣りをしたいときに、ぜひ使っていただきたいなと思います。
出典:シマノ
スペック
品番 | 全長(m) | 継ぎ方式 | 継数(本) | 仕舞寸法(cm) | 先径(mm) | 錘負荷(号) | 適合ハリス(号) | リールシート位置(mm) | リールシートタイプ | カーボン含有率(%) | 本体価格(円) |
---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|
QUARTER MASTER 1.2-510 | 5.10 | 振出 | 5 | 110.9 | 0.8 | 1-4 | 1-4 | 392 | UPLOCK | 99.5 | 120,000円 |
TENTACLE 1.2-530 | 5.30 | 振出 | 5 | 114.8 | 0.8 | 1-4 | 1-4 | 392 | UPLOCK | 99.5 | 123,500円 |
DIVEMASTER 1.5-530 | 5.30 | 振出 | 5 | 114.8 | 0.8 | 1-4 | 1.2-4 | 405 | UPLOCK | 99 | 124,500円 |
HYDROSCOPE 1.6-530 | 5.30 | 振出 | 5 | 114.8 | 0.8 | 1-4 | 1.2-4 | 405 | UPLOCK | 99 | 125,000円 |
各アングラーの個性と魅力あふれる4本の中から、アナタはどれを選びますか?
シマノ公式「ファイアブラッド グレ」詳細ページはこちら