
吉田昇平(よしだしょうへい) プロフィール
ビッグベイト泳がせ ベストシーズン突入
「ビッグベイト泳がせ」と言う、大型のブリやメジロに的を絞った、ダイナミックな釣りが近年、流行りを見せている。関西では「ハリイカ」と呼ばれている胴長が10~15cmほどのコウイカをエサに、オモリ80号、時には100号を使用して、大型のみが回遊してくる磯場を狙い撃ちする釣りだ。
時には5ノットを超える激流を釣ることもあり、潮の抵抗も合わさって、ヒットした魚以上に強烈なファイトが味わえるのも、魅力のひとつだ。
11月15日、姫路の木場ヨットハーバーより出船の美里丸に初乗船したのだが、まず最初にワックスでピカピカに拭き上げられた美しい船体と、豪華な設備に驚愕した。靴を脱いで入るキレイなキャビンの操舵室内には、大型ソナーやオートパイロットまで搭載された最新鋭の機器群に加え、テレビや電子レンジ、そして明るくてキレイなトイレまで完備されている。
「船を常にキレイにしておくことは、お客様を乗せる上で当たり前のこと。毎日の手入れを欠かさないことで、ちょっとした変化にも気付くことができ、機関トラブルまでも未然に防ぐことができる」と、上田淳一船長は語る。
ここまで船を大事に想う船長が、魚を釣らせない訳がない。出船前に針の間隔が自由に変えられる既成の2本針仕かけを渡された。糸絡みを防ぐために、捨て糸部分を切り、オモリの横からエダが出るよう仕かけに少し手を加えることも勧められた。
エサのハリイカは、裏側の胴の先端部分から親針を甲ごと貫通させるように抜き、孫針はイカの全長に合わせて長さを調整して、フリーにしておくのが基本的なエサ付けのようだ。
釣り方は、潮の速さによって2種類を使い分ける。比較的、潮が緩めの場合は、1度仕かけを着底させた後、3~5m巻き上げて、約10秒ほどステイし、アタリがなければ、また下して着底を繰り返す。潮が速い場合は、仕かけを着底させるのは最初の1度のみで、かけ上がりに合わせて巻き続ける方法を取る。
釣り人にとっては、根掛かりとオマツリのリスクもあり難しいが、魚の活性が上がるのが、この潮の速いタイミングなので、必ずマスターしたいところだ。
この日は大潮で潮もよく動いたが、なぜか朝イチは魚の食いも渋めで、ショートバイトに終わるケースが多かった。そんな中でも同船した、釣りガール・のんたさんは、この日最大サイズの80cmのブリを筆頭に4尾の青物を釣り上げた。
「今後12月にかけて1m超えの巨ブリが狙える」と船長は言う。水温が15度になるまでは狙えるそうなので、年明けまで夢を追いかけてみてはいかがだろう。
使用タックル
■筆者の使用タックル
ロッド:バンディット落し込みLight215
穂先が軟らかいので、違和感を与えず食い込み抜群。強靭なバット部でブリがヒットしても安心
リール:ビーストマスター2000
巻き上げトルクがとにかく凄く、ポンピングなしに青物を浮かせる、まさに野獣の電動リール
ライン:PE 3号400m
リーダー:オシアリーダー14号3ヒロ
■のんたさん使用タックル
ロッド:ミッドゲームSS 73 HH195
リール:フォースマスター2000
ライン:PE 3号400m
リーダー:オシアリーダー14号3ヒロ