活性や魚種に合わせて、チョイスすれば釣果アップ!海上釣り堀の針選びのキモ

寄稿:大東哲也

大東哲也(おおひがしてつや) プロフィール

オーナーばりスタッフ。タチウオキングバトル2019セミファイナリスト。さまざまな釣りを楽しむマルチアングラーで船釣りだけでなく堤防での釣りにも造詣が深い。

春はマダイ! ということで「乗っ込み」というフレーズを駆使しながら、今回の連載を進めていこうと目論んでおりましたが…。過去に同じような内容を書いていましたので、断腸の思いで断念。

何を基に書こうかと考えながら、ここ最近の釣りを振り返ると、青物ジギング、クログチ、五目胴突き、タイラバ、海上釣り堀、トラフグと、まぁ一貫性のないこと…。

製品開発に関する釣行に、販促活動、食料調達と、思惑はいろいろありますが、どの釣行も厳しい内容が多かったので、なかなかレポートにしづらい。

ですので、その中でも比較的釣果の出しやすい、海上釣り堀の話をしてみようかと思います。

海上釣り堀の針選びのキモ

海上釣り堀は、誰でも「手軽に」大型魚、高級魚が狙えるのが最大の魅力! 「手軽」であって「簡単」ではないので、ドップリとハマるのも納得のジャンルです。

また、1本針で、ウキが沈んでアタリを取ったり、軟らかい短い竿で強い魚の引きをいなしながらのファイトや、オリジナルエサの仕込みなど、船釣りやルアーの釣りと違った面白さがあり、私も昔から好きなジャンルのひとつです。

最近は天然魚より、養殖魚の方が食味、品質も安定しており高級だったりしますし、オリジナルブランド魚がいたり、普段絶対釣れないような魚種が入っていたり、ガチャ的なイベントや大会なども行われ、「釣り」の中でも、レジャー的な要素が強く、独特の世界観が形成されているジャンルです。

そのせいか、エサの種類や、糸の強さ、ウキの繊細さなどは、こだわられる方も多いのですが、ほかのジャンルほど、「針」にこだわられている方は、少ないように感じます。

活性や魚種に合わせた、針のチョイス

実は、活性や魚種に合わせた「針」を選ぶことで、1尾、2尾と釣果を伸ばすことが可能ですので、そんなキモな話をしていきましょう。

海上釣り堀で釣果を伸ばす最大の秘訣は、高活性時に手返しよく、トラブルなく釣ることです。

手返しよく釣るポイントは、まずは飲み込まれないことと、トラブルのリカバーを速くすること!

では、飲み込まれにくくするにはどうすればよいか?

①針を大きく(重く)する
②飲み込まれにくい針を選ぶ

① は、単純に大きな(重い)針を選ぶことで、口の奥まで吸い込めないから、飲み込まれにくくなります。 ただし、口に入りにくいので、活性が低ければ食い込まない、なんてことになりますので、活性を見極めながら、使う必要があります。

②は、 針の形で飲み込まれるのを防ぐ考え方です。代表的な物で言うと、「ムツ針」。飲み込まれないことに特化した「ネムリ」と呼ばれる針先形状が特徴的な針で、針先をネムらせることにより、口の中や奥で針先が立たず、滑り出てきた所で掛かるという形状。 ムツ系の魚歯によるハリス切れを防ぎ、エサや魚が抜けるのを防ぐ目的で、あのようなネムリ形状になっています。

しかし、海上釣り堀であそこまでの針を使うと、合わせでスッポ抜けを連発してしまうので、針先がほどよく内に向いたカーブの針(閂シリーズ)を選ぶことで、スッポ抜けず飲み込まれにくいということになります。

どちらかと言えば、向こう合わせで掛かるような中、高活性時にオススメな針形状で、なかなかウキが沈まない、食いが浅くバレが多い、合わせても掛からない時は、逆の針先がストレートで広角タイプの針を選ぶとよいと思います。

とは言え、全てが全て飲み込まれないということではないので、飲み込まれた時は素早く釣りに復帰できるように、交換ハリスや、すぐに結べるカン付きの針を用意しておくと、手返しよく釣りが可能です。

さらに釣果を伸ばすには、活性が低いタイミングを攻略することが重要で、「名人」と呼ばれる方は、必ずこのタイミングで釣果をコツコツと積み上げられます。

活性が低い時は

では、活性が低いタイミングで有効的な、針選びとは?

ポイントとなるのは軽さ、小ささです。針を小さく(軽く)することで、弱い吸い込みでも、口の中に針が入ります。

また、小さい針にするとエサも必然的に小さくなるので、食い気がなくても食ってくれたりしますので、釣れない時間帯は、小針も試してみてください!

今回のキモな話は、マダイをイメージしながら書いたので、ほかにも青物の時、シマアジの時など、魚種による針選びの考え方や、エサの種類や釣り方に合わせた針選びと、視点をかえると、より海上釣り堀の深みが増すと思いますので、また機会があれば記事にしてみたいと思います。

使用アイテム

魚の活性を見極めながら手返しよく釣る!

今回紹介するのは、海上釣り堀用交換ハリスの「海上つり堀1mスナップ付真鯛・青物」と「海上つり堀1.5mスナップ付シマアジ・喰い渋り」の2アイテム。1mの方は、マダイ用と青物用で、9~12号までがマダイ用、12~14号が青物用となっています。

マダイ用は高活性時にしっかりと閂を捉え、バラシを防ぐ「閂マダイX」を使用しており、手返しよく釣る、飲み込まれにくさ、使いやすさを意識したアイテム。

一方、「海上つり堀1.5mスナップ付シマアジ・喰い渋り」は、低活性時の食わせ性能に優れたロングハリス1.5mのアイテムで、エサだけをついばんでもエサが外れにくい、ケン付きの軽量小針の「遠投ハヤテX」を使用したモデルとなっており、魚の活性を見極めながら、使用してもらうことで、より釣果アップが可能となっています。ぜひ、お試しください!

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