釣り人なら1度は耳にしたことがあるかもしれない、特効エサ「ボケ」。
特にチヌ(クロダイ)釣りにおいては、その威力の高さから「切り札」「最終兵器」とも称される人気の高級エサです。今回は、このボケ(正式名称:ニホンスナモグリ)の特徴と、釣果を最大限に引き出すための使い方について詳しく解説します。
なぜ「ボケ」はチヌに効くのか?
その魅力とは ボケはエビに似た姿の、白っぽいピンク〜オレンジ色をした柔らかい甲殻類です。その最大の魅力は、チヌを強烈に引きつける要素が詰まっている点にあります。
そして、ボケが放つ独特の集魚成分(アミノ酸など)は、嗅覚の鋭いチヌに対して非常に強いアピール力を持ちます。 水中では目立つ色合いと、生きていればピクピクと動く様子が、チヌの捕食本能を刺激します。 非常に柔らかいボディは、警戒心の強いチヌにも違和感を与えにくく、スムーズな食い込みを促します。
ボケはその特性から、繊細なアプローチが求められる釣り方で特に効果を発揮します。
メインのターゲットはチヌ。まさに本命中の本命。ボケの右に出るエサは少ないと言われるほど。 そしてキビレ、チヌと同様にボケを好んで捕食します。ほかにも根魚狙いにも効果的です。
さらに海上釣り堀で使うことも。あらゆる釣りで特効エサとして活躍してくれるでしょう。
ボケの釣果を左右するのは「扱い方」と言っても過言ではありません。
まずは、とにかくデリケートなので、指で強くつまんだりせず、優しく持ちましょう。 付け方としては、 尾羽の付け根の硬い部分に、腹側から針先を少し出すように刺すのが一般的(チョン掛け)。ボケへのダメージが少なく、活きがよい状態を保ちやすいです。また小さなボケなら、2~3尾を房掛けにしてアピール力を高めることもあります。
そして、なるべく活きのよい状態で使うのが釣果への近道。弱ったり、色が白っぽく変色したりしたら、こまめに交換しましょう。
保管するには、クーラーボックスで低温(10℃前後)を保ち、可能であればエアポンプで酸素を供給すると長持ちしますが、基本的には購入したその日に使い切るのが理想です。
ボケはそのほかのエサに比べて高価で、扱いにも少しコツが必要ですが、それに見合うだけの釣果、特にチヌに対する圧倒的な実績があります。大阪湾など、チヌ釣りが盛んな地域では特に信頼の厚いエサです。ここぞという場面で、ぜひボケの威力を試してみてはいかがでしょうか。