【2025シマノ秋冬新製品】最新素材M46Xを採用した「ファイアブラッド グレ」が4機種登場!

シマノ最高峰の磯竿「ファイアブラッド グレ」。

昨年の10月に登場し、大きな波紋を生んだロッドだが、どうやら2025年も話題に事欠かない一振りになりそうだ。

「ファイアブラッド グレ」に新たな4アイテムが追加

2025年9月発売予定

出典:シマノ

この秋登場する「ファイアブラッド グレ」のビッグトピックスは、最新の高強度素材“M46X”を搭載したことだ。これにより、さらなる高強度化と軽量化に成功した。

魚のサイズによって「号数」を決めるのがセオリーである磯竿において、釣り場のシチュエーションやアングラーの求めるテクニックなど、釣りのスタイルに合わせて「番手」を決めるのがファイアブラッド。

最新素材を使用したことで、ファイアブラッドはさらに選択肢が広がった。

4アイテムの特長

今回登場したのは以下の4機種。

①CLEVERHUNT【1-530】
②SCHEMER【1.1-530】
③DEXTRAL【1.3-500】
④SURVEYOR【1.7-530】

CLEVERHUNT【1-530】

CLEVERHUNT(クレバーハント)。利口な魚を攻略するために際立つ振り軽さを求めたモデル

したたかに喰い渋るグレに対して曖昧な道糸管理は許されない。求めたものは高レスポンスにシビアな操作性を実現するための軽量・高弾性ブランクス。ロッド操作時において穂先のブレがすばやく収束する、「シャキッとした振り軽さ」を追求したことで、アングラーが意図した道糸管理を忠実に実現。また、ファイトにおいては細ハリスを使う極寒期や港湾でのトーナメントシーンでの細ハリスの糸持ち性能も両立。アングラーの知略をロッドが表現し、狙った獲物は逃さない。

品番 全長(m) 継ぎ方式 継数(本) 仕舞寸法(cm) 自重(g) 先径(mm) 錘負荷(号) 適合ハリス(号) リールシート位置(mm) リールシートタイプ カーボン含有率(%) 本体価格(税別)
CLEVERHUNT 1-530 5.30 振出 5 114.8 190 0.8 1-4 1-4 392 UPLOCK 99.5 137,000円
SCHEMER【1.1-530】

SCHEMER(スキーマー)=「策士」の名を持つこのロッドは、一手先を読む操作とファイトの両立をしたモデル。

1号相当の「持ち軽さ」、よどみなく流れるかのような「しなやかな操作性」、ファイト時の腕への衝撃負荷軽減に寄与する「粘り」を合わせ持つアイテム。ブランクスパワーは細ハリス強度を最大限に引き出す守備力を保持していながら、磯際の攻防や不意の良型への対応力を高める余力のあるバットパワーが特徴の1.1号設定。これにより従来の低号数胴調子ロッドの取り込み時のもたつきや、曲がり込むことで磯際にハリスが当たり手返しを妨げるなどのデメリットを解消。スピーディなファイトを可能に。

品番 全長(m) 継ぎ方式 継数(本) 仕舞寸法(cm) 自重(g) 先径(mm) 錘負荷(号) 適合ハリス(号) リールシート位置(mm) リールシートタイプ カーボン含有率(%) 本体価格(税別)
SCHEMER 1.1-530 5.30 振出 5 114.8 207 0.8 1-4 1-4 392 UPLOCK 99 137,000円
DEXTRAL【1.3-500】

DEXTRAL(デクストゥラル)=「右利きの」。

的確な利き手の延長になるように設計。

クイックで正確な操作と全国幅広いエリアで使用可能な対応力を備えたブランクスパワーを正統進化。5mレングスに加え、さらなる高弾性化を追求したことでリニアな使用感が向上。これにより、片手での投入やすばやい道糸管理をより攻撃的に、よりアップテンポに実現。一投一投のプロセスの精度が向上し効率的にターゲットからの反応を引き出すことに寄与。加えて、ファイトの際にも軽快に取り回し、ロッドを立て切る、プレッシャーファイトで手返しよく良型の数釣りを実現。

品番 全長(m) 継ぎ方式 継数(本) 仕舞寸法(cm) 自重(g) 先径(mm) 錘負荷(号) 適合ハリス(号) リールシート位置(mm) リールシートタイプ カーボン含有率(%) 本体価格(税別)
DEXTRAL 1.3-500 5.00 振出 5 108.8 200 0.8 1-4 1-4 405 UPLOCK 99 137,000円
SURVEYOR

SURVEYOR(サーベイヤー)=「計量士」。

サイズを推し量り、仕留めるロッドなので、この名が付いたようだ。

高号数ロッドに大きな課題となる自重を要因とした「鈍感な感度と操作性」の克服に挑戦するためにファイティングサポートグリップの採用およびブランクスの軽量・高弾性化を実施。従来の高号数ロッドにはない軽快な取り回しで老練な大物を喰わせるアプローチ精度が向上。また、ファイトでは魚の荷重を冷静に把握し、道糸を1mmも出さないかのようなガチ止めファイトを実現するパワーを付与。水深が浅く根の荒い地形やシモリ際を走る傾向の強い魚種などの難敵に主導権を与えず、浮かせるパワーファイトを実現。

品番 全長(m) 継ぎ方式 継数(本) 仕舞寸法(cm) 自重(g) 先径(mm) 錘負荷(号) 適合ハリス(号) リールシート位置(mm) リールシートタイプ カーボン含有率(%) 本体価格(税別)
SURVEYOR 1.7-530 5.30 振出 5 114.8 210 0.8 1-5 1.5-5 422 UPLOCK 99.5 138,500円

インプレッション

友松 信彦氏が語る「CLEVERHUNT【1-530】」

この竿は、私的にはトーナメントの全国大会で使うというよりも、一次予選から二次予選。特に二次予選で使いたいですね。中型までのサイズがメインの近場のフィールド、関西なら和歌山や日本海、伊豆半島もそうですね。四国や三重は悩ましい面もありますが、牟岐や日振島の湾内、尾鷲の湾内などでは絶対使うべきですね。手返し重視の状況なら有効な竿です。

フィネス、なんだけどパワーフィネス。ある程度のパワーを秘めているから、不意に来る大物なら対応できます。そのサイズがレギュラーになると時間がかかるので、どうしても効率は悪くなってしまいますが、中小型メインの中に単発で良型がまじるならかなり威力を発揮しますね。調子的には胴調子でも先調子でもない真ん中。そして、とにかく軽い。軽いイコール楽なんです。軽いことはやっぱり正義なんですよ。

ただ軽さを求めるとカーボンが薄くなる。薄くなると反発力が小さくなる。さらに細い竿だとグニャッと曲がるのですが、折れる直前でいきなり硬くなってしまいます。すなわち粘りのない竿になってしまう。不意の大物が来たときにカツッと止まってしまうので、ただでさえパワーがないのに魚が暴れて止まらなくなってしまいます。それをこの竿ではマッスルカーボンとM46Xで、薄くしても反発力を活かすことができるようになりました。だから起き上げる力が出せるんですよ。

これは完全に素材と技術ですね。そういう竿を意図して作れるかどうかです。20年ほど前の竿にも軽いものがありましたが、やはり粘りがなかった。初代のファイアブラッドが出たときに全体的に自重が上がったのですが、そうすると竿が粘るということが分かったんですよ。さらにほかのメーカーも含めて胴調子寄りの流れになってきた。魚が暴れないですからね。でもシマノはそこから一歩先を行こうとしています。竿が粘るのは当たり前、それに軽さを持たせようとしたのが今回のファイアブラッドなんですよ。

出典:シマノ

森井 陽氏が語る「SCHEMER【1.1-530】」

ファイアブラッドは4代目になるんですけど、低号数での胴調子は今回が初めて。胴調子ならではの繊細さと1号プラスアルファの強靭さの両方を兼ね備えています。たとえば寒の時期など、どうしても細いハリスでないと喰わない条件は、必ずどこかで訪れるじゃないですか? 竿が曲がり込むことによってラインへの負荷を軽減し、強度を保持してくれるので、1号や1.2号のハリスを使った繊細な釣りでこそ長所が活きますし、曲がりが胴に入ることで1.2号寄りのパワーを発揮します。大物が掛かったとしても曲がり込んで終わってしまうことなく、奥に秘めた強靭さで獲る。

そもそも1号の竿では、40cmくらいの魚が来たときに先手を取られ、ラインブレークで逃がしてしまう方も少なくありません。やはり、もう少しパワーがほしい。かといって繊細な釣りをするには1.2号では強すぎる。そのために1.1号という設定にしました。1号と1.2号のよさを併せ持ち、それを胴調子として仕上げています。しかし胴調子ならではのもたつき感はありません。それを意識してテストを繰り返してきましたし、細ハリスで良型も仕留めてきました。曲がり込むけれども、もたつきやパワー不足はない。平和君とも話していたのですが、そこはやはりマッスルカーボンとM46Xのおかげかなと。

愛媛県矢ケ浜のロケでは1.5号ハリスで49.5cmを釣り上げましたが、そのときにV字状の割れ目にグレが突っ込んでしまった。シモリだらけのポイントだったんですよ。完全に魚が入ってしまい、ほとんどアウトの状況だったのですが、竿を曲げてためたままキープしていると魚が根負けしてズルズルッと出てきたのには驚きました。もうハリスはザラザラで、もしこの竿のような低号数の胴調子でなければ、竿の強さが勝ってハリスが飛んでいたかもしれませんね。

たとえば長崎県五島列島のような釣り場ではなく、私の地元である徳島県牟岐のように、各エリアの身近でシビアな釣り場へ行かれるケースがほとんどだと思うんですよ。細いラインを使わなければならないフィールドは全国的にありますし、そのような磯でこそスキーマーのような竿が向いている。だけど決して弱い竿ではない。繊細さと強靭さを併せ持った、ユニークでとてもおもしろい竿ですね。

出典:シマノ

平和 卓也氏が語るDEXTRAL【1.3-500】

今回で4代目になるのですが、デクストラルは日本全国のグレ釣り場において、これ1本で戦うことをテーマに僕が立ち上げた竿です。いろんな号数の竿を用意するのもいいのですけど、僕もサラリーマン時代が長かったので「1本しか買えないのなら、どれにしたらいいのかな?」と悩んだ経験もあって、特殊な釣り場以外は全部この1本で戦えるように1.3号相当に設定しました。

プラス、僕が大好きなスタイルのアップテンポな釣りが得意なように長さを5mにしています。以前の1.5号は片手で振り回すのが大変だったので、1.3号で5mなら片手でブンブン振り回せる。今回はマッスルカーボンとM46Xなので、最高の高弾性素材ですから際立って振りやすいですね。さらに手元が1.5号クラスのパワーなので張りがあり、余計に軽く感じやすい。喰いの渋い条件下のシビアな釣りも楽しいですが、元気な魚たちを相手にしやすいのがこの竿です。

前作は時代の流れもあって胴調子寄りに振ったのですが、今回はシマノのグレ竿のど真ん中の調子。竿を立ててやり取りしながらも、魚がデカいとなれば竿尻を腰に当てたり、両手で耐える。このあたりは前作の経験が活きていますね。セパレートグリップになっているのもそれが理由です。愛媛県矢ケ浜のロケでは重量感のある50cmクラスの口太グレを仕留めることができましたが、竿を立てて曲げて寄せて、水深のある磯だったので最後はバットの強さで獲った。高い操作性もさることながら、曲げて、曲げて、曲げ倒してほしい竿ですね。

出典:シマノ

最新素材×最高峰

以上が、2025年秋に登場する「ファイアブラッド グレ」の紹介。

M46X×ファイアブラッド。

その使用感、いかなるものなのか…。登場が待ち遠しい。

シマノ公式「ファイアブラッド グレ」詳細ページはこちら

シマノ(Shimano)

1921年創業。1970年に「レジャーを通して人々の健康に寄与する 」という企業哲学のもと、釣具事業部が発足。リール、ロッド、ルアー、用品などクオリティの高いアイテムの開発、製造、販売までを行い、釣具の総合ブランドとして、国内外問わず多くのファンを抱えている。独自の技術も数多く、世界に誇るジャパンクオリティを提供し続けている。

 

ランキング

釣り場・釣り船の情報をまるっとチェック!