大阪湾・友ケ島周辺では、40cmを超えるアジを「鬼アジ」と呼ぶ。
そんな鬼アジを狙おうと、4時に加太港を出船した畑中丸は、およそ10分の航程で「ジノセト」と呼ばれるポイントへと到着。

加太港から出船している畑中丸
鬼アジは加太の伝統的な「高仕かけ」で狙う
「このポイントは本来、明日からがいい潮周り、ただ、潮の加減がかわっているから、今日でも可能性はあるかもしれないので、やってみましょう!」と畑中船長が言う。

畑中船長は自身も釣りが大好きで、経験と実績を基に好ポイントへと案内してくれる、とても穏やかで優しい船長
「このポイントはね、瀬のかけ上がりやからメバルが釣れることもあるんですよ」、そう言った船長にいきなりメバルがヒット。
そして、その直後には、乗船者が食べ頃サイズのマダイを釣り上げる。
しばらくすると、潮が緩くなってきたので、ポイント移動。
鬼アジ本命ポイント「コマサキ」
続いては、アジの本命ポイント「コマサキ」だ。
ここでは、ポツポツとアジが釣れる。しかも良型ばかり。「このポイントは大きいアジがいますよ」と船長。
その直後に常連が竿を曲げる。これはかなりの強引。
と思った瞬間、バラシ。「おそらくアジの引きだろう」と話す常連。アジは、口切れしやすく、大型になればその分、引く力も強くなるため、バラシが多くなるようだ。
鬼アジがついに登場
しかし、その直後にまたもヒットさせた。これもかなりの強引。バラさないように巻き上げていく。
すると、海面に見えたのは、一瞬ハマチかと思うほどの魚体。見えた姿に「デカい!」と声が出るほどの大きさだ。
これは間違いなく鬼アジだと確信。この後もポツポツだが、良型のアジが釣れた。
その後、ポイント何度か移動したが、しばらく沈黙の時間が過ぎていく。
すると、船長が「そろそろやね、ナカトに行ってみましょうか」と1級ポイント「ナカト」へ行くことに。
超が付くほどの急激なかけ上がりのナカトだが、さすがは1級ポイントと呼ばれるだけあって、ひと流し毎に誰かの竿が曲がり、マダイやアジが釣れた。
竿を納めてみれば、50cm頭に鬼アジが数尾とマダイがまじり、ミッションコンプリートとなった。
まだまだ、鬼アジのシーズンはこれから。
本当にアジかと思うような強引。そして、口切れしてバレないかヒヤヒヤするスリリングを、皆さんもぜひ味わってほしい。