茨城・大洗港にある第一東海丸さんで看板釣り物のマコガレイが始まりました。
北條晃船長は、ご自身がこのマコガレイ釣りにハマり、その奥深さに感動して遊漁船を始めたと言います。それから40年余り……その情熱は衰えません。
桜が満開に近づくころ、マコガレイも勢いを増していきます。第一東海丸の4月2日の釣果は33~55cm3~7尾。ゲストにムシガレイ30~38cm0~2尾、イシガレイ1.8kg、マダコ2.5kgが上がった。

4月2日の釣果写真
デカい、肉厚、数釣れる!マコガレイパラダイス
全国的に見ても、マコガレイが数釣れるエリアはそう多くはなく、大洗沖はレアなマコガレイパラダイスの一つと言えるでしょう。最盛期にはよく釣る人で2ケタ以上。実際に昨年度はトップで15~20尾なんて日もあったほどです。
また、4月2日の釣果にも最大55cmとあるように、釣れるマコガレイがデカい!さすがに55cmはそうそう釣れないけれど40~50cmまでは比較的釣れる確率の高いエリアなのです。肉厚なマコガレイは、高級魚としても知られます。
釣期は春から夏場まで
大洗沖ではお盆くらいに北から黒潮の支流が入ってきて、水温が23度になると食いがピタリと止まります。ですから釣期は、春から始まり水温が17~18度台で安定する6月くらいに盛期を迎え、食いが止まる夏場までといえます。
マコガレイ・マイスター北條晃船長のタメになる小噺
「左ヒラメに右カレイ」なんて言葉があるように、よく似た形のマコガレイとヒラメ。しかし、マコガレイはヒラメと異なり、エサがあれば食うわけではなく、よい潮時のタイミングで食ってきます。
産卵期は砂地にいて、産卵が終わり体力回復のためにエサを食い始めると石と砂が混じったような所で生活します。
マコガレイ・マイスターである北條船長に話を聞くと「砂の中に身を隠し、目だけを出してエサを見ている」そうです。そして先に述べたマコガレイの習性、「潮のタイミングで食い出す」という話。
「潮が動き始めると、それと同時に海中のプランクトンも動き出します。そしてマコガレイが潜む付近にある石には、小さな貝(フジツボなど)が付着しているのですが、その貝にはマコガレイが好む虫がついています。プランクトンが動き出せば、その虫たちがそれを食べようと動き出し、そしてその虫を食べようとマコガレイも動きだします。だから潮が大切なんです」
船長はそんな話を聞かせてくれた。その後止まらないカレイトークが続く…が、割愛(すまぬ)。

ハリに掛かって石が上がることがあるが、フジツボなど貝が付いていることが多い
ザックリ釣り方解説
釣り方は、片テンビンを使った小突き釣り。
竿は1.8~2.1m前後の7対3調子で、リールは小型両軸。道糸PE2号100m。道糸に片テンビン、仕掛けは幹糸・枝ス4号の2本バリ(丸カイズ14号など)。

タックル。大型に不安がある人はPE3号を推奨とのこと

テンビンとオモリ

仕掛けはシンプルが基本
釣り方の流れを解説すると…
- 仕掛けを投入し、オモリが底に着いたら余分な糸フケを取る
- 海底をオモリで小突く。小突くといってもソフトに!底からほんの少し浮かせるイメージで7、8回。これでエサの青イソメがフワフワと踊る(マコガレイにエサの存在を気付かせる)
- 超スローに竿をスーッと持ち上げる。青イソメが底から離れるタイミング、マコガレイからすれば「エサが逃げちゃう」というタイミングでマコガレイが食ってくることが多い
- スーッと上げている最中にアタリがきても、ゆっくりと持ち上げ続けると重量感が出てくるので、ゆっくりとリールで巻き込む
とまぁこんな感じなのですが、細かいテクニックは実際に足を運んでマスターしてみてください。基本を守れば1尾も釣れないなんてことが少ない魅力ある大洗沖。それでいて腕の差が出る釣りですからハマること間違い無し!